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かっぱ堂。

こころにうつりゆくよしなしごとをそこはかとなくかきつくればあやしうこそものぐるほしけれとかなんとか。

柳家喬太郎落語集 アナザーサイドvol.2

2008年11月28日 23時57分04秒 | 愛と笑いの夜
簡単に、感想など。

 ・「柳家喬太郎落語集 アナザーサイドvol.2」

一席目の「落語の大学」は、夏に寄席で聴いたもの。内容的には通ネタ中心に面白いんだけど、正直今ひとつなテイクじゃあないでしょうかね。生意気言って申し訳ないんですが、どうもミスが目立つのです。でも、あの履修届を貰う件は大好きです。

二席目の「鬼背参り」は、作者の夢枕獏氏の評の通り、実に聴かせる熱演となっておりました。四方吉の壊れていく様とは対照的に、描写はおぞましいのになぜか清々しささえ感じるお美津の語りには、噺を昇華させてくれる力があるように思いました。喬太郎師匠と新作の取り合わせだと、爆笑方向のイメージもありますが、前作の「赤いへや」といい、怪談ものも良いですよねぇ。



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第三回柳家喬太郎横浜勉強会

2008年11月23日 23時02分05秒 | 愛と笑いの夜
これはまた違う味わい。

2008.11.23
第三回柳家喬太郎横浜勉強会
横浜にぎわい座野毛シャーレ

 さん弥 : 道具屋
 喬太郎 : 花筏
      ~お仲入り~
 喬太郎 : 文七元結

ということで、11月の強化月間もコレでラスト。今回はにぎわい座の地下、小さなホールでの勉強会と相成りました。

勉強会っていっても、前座さんからスタートなんですね。ってことで、最初はさん弥さん。最初は探り探りで、クスリともしない感じが厳しかったですが、後半に来て乗ってきた感じ。喬太郎師匠曰く、「キャラで喋るな」ってことではあるんですけれども。

喬太郎師匠の一席目は、ちょっと長めのマクラからスタート。これがまた、いかにも「勉強会」っぽい話しばかりなんだけど、たぶんあの場のものなので割愛。噺の方はといえば、一瞬自虐ネタ的かというところを(失礼!)、千秋楽前夜の心理戦で聴かせる感じが喬太郎師匠っぽいなあと。

で、お仲入り挟んでトリは「文七元結」。こういう、いわゆる大ネタが出てくるのも勉強会らしいところですが、そこにさらに挑戦的な試みがあって、じっくり楽しめた気がします。以下、若干ネタバレ的に書いちゃいますが、大きいなチャレンジは、クライマックスの吾妻橋。時間設定が、娘を佐野槌に置いた一年後の大晦日であり、長兵衛さんは「自分で稼いだ」50両を返しに行く途中、とすることで、橋の上での苦悩や、文七と主人の会話に重みを増す効果となっていたのでありました。ただ、個人的には、ちょっと重くなりすぎた感も。聴いてた時はすごく引き込まれてたんですけど、今改めて考えてみると、そこまで状況が追い込まれちゃうと、逆にもう長兵衛さんは五十両渡せない気もしてきちゃうんですよねぇ。どんなもんでしょう?

ということで、いつもの寄席とも、ホール落語ともひと味違う味わいの会でありました。
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市馬・喬太郎 みのりの二人会

2008年11月15日 23時14分57秒 | 愛と笑いの夜
やっぱ、この二人会はイイ!

2008.11.15
第2回あつぎ寄席・春夏秋冬「市馬・喬太郎 みのりの二人会 」
厚木市民文化会館 小ホール

 鬼〆    : 子ほめ
 喬太郎   : 小言幸兵衛
      ~仲入り~
 順子ひろし :(漫才)
 市馬    : 掛け取り


大阪在住時にはずいぶんと楽しませて頂きました市馬・喬太郎両師匠の二人会、こちらに来ても(別の会ではありますが)楽しめるとは!ということで、遠路はるばる(つっても、実は新宿辺りと大差ない時間)厚木出張となったのでありました。

一席目の鬼〆さん、失礼ながら全然存じ上げなかったのですが、あの花緑師匠のお弟子さんなんだそうです。でも、「先代小さん師匠が弟子に付けたかった名前」っていうエピソード、ホントなのかなぁ。それはそれとしても、自己紹介からひっくるめて、まずまずの感じ。

続いて二席目は喬太郎師匠。あまり時間がないこともあってマクラの方はほどほどに(でも、駅前のアンデスバンドの話は秀逸「日本中どこで見てもミスマッチ」)、噺の方へ。このネタ、以前にも喬太郎師匠で聴いたことあるんですけども、小言がどんどん妄想に入り込んでいくところを、イヤミなく引きずり込んでくところが面白い。どこまでいっても幸兵衛さんが本気でぶれないから、なのかな。

仲入り挟んで登場は、あした順子ひろし師匠。いやもうね、マツケンサンバで登場された時には、どうしようかと思いましたよ。面白すぎ。たぶん普段寄席で見るよりは少し長めの時間だったんだけども、たっぷり堪能させていただきました。鉄板ネタのパレードに、微妙に細工がある(歌ネタに羞恥心とか混ざってた)のが素敵すぎるなと。いやもうね、いつまでも見させて頂きたい芸人さんですよ。

トリは市馬師匠。マクラで順子師匠をいじってたら袖から出てきちゃったのはご愛敬。ある意味、こういう地域の会ならでは(喬太郎師匠が高座に上がって開口一番、「いいですねぇ、後ろの方が程良く空いてて。落語会ってのはこうでなくちゃ。」と)なんでしょうな。ネタの方は、これも鉄板、「掛け取り」は「掛け取り」でも、得意の「掛け取り美智也」ってやつですかね。でも、前に聴いた時とは、ちょっと掛け取りの面々が違ったかな。個人的には、魚屋の金公が良かったかなと。
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志の輔noにぎわい

2008年11月09日 23時33分51秒 | 愛と笑いの夜
志の輔師匠は、やっぱりスゴイ。

2008.11.9
横浜にぎわい座11月興行「志の輔noにぎわい」
横浜にぎわい座 芸能ホール

 メンソーレ  : かぼちゃ屋
 志の輔    : 紀州
 オオタスセリ : コント「喪主」
 志の輔    : 名人長二


ということで、二日連続のにぎわい座。今日は、二階の舞台向かって左手にある桟敷風な席でありました。

メンソーレさんは、出だしの名前の説明あたりまでは良かったんだけど、その後ちょっと失速。楽しい噺なんだけれど、ちょっとシンとしてしまう場面が多かったかも。昨日の小ぞうさんと比べるとなぁ、と思いました。

志の輔師匠の一席目は、たっぷりのマクラから。終演の挨拶の時に、「あれがなければ時間通りだったのに」と言わしめた熊本でのエピソード、聴けてよかったです。噺の方は、短めだけれど良い感じ。個人的には、知らないネタだっただけに、どう落ちるのかなぁというところまで楽しめました。

今回、サプライズ気味に登場されたのがオオタスセリさん。いや、もとのチラシとかにはどこにも書いてなかったので、喪服で登場された時には、何をされるんだろうなぁと思ったわけですけれども、これが徐々に明らかになる語り。最後は会場全体乗ってきて、ブラックなんだけど笑えました。

志の輔師匠トリの一席は圓朝作の大長編、をそのままやってはとても終わらないと言うことで、キーとなる場面を繋げながらのあらすじでした...で終わらないのが志の輔師匠のすごいところ。(以下、ネタバレ気味ですが)実はこのあらすじが、二番目のエピソードから始まっていて、一通り語り終えた後で、最後に一番最初のエピソードをきちっとやるという趣向なのでありました。こういう時って、全ストーリーのクライマックスをピックアップしてやったりするのが普通なんでしょうが、これを逆手にとることで、「そういう顛末を辿った主人公(長二)の人となりを最も味わえる」という妙。志の輔師匠の独演会では、舞台装置なり、狂言や文楽との競演と、大がかりな演出も多く観てきましたが、こういう語りの技こそが本質にある、ということなのでしょうね。
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風間杜夫の落語会

2008年11月08日 23時45分30秒 | 愛と笑いの夜
初の、にぎわい座。

2008.11.8
横浜にぎわい座11月興行「風間杜夫の落語会」昼の部
横浜にぎわい座 芸能ホール

 小ぞう : 真田小僧
 喬太郎 : 時そば
 杜夫  : 火焔太鼓
      ~お仲入り~
 ボンボンブラザーズ:(太神楽曲芸)
 杜夫  : 化物使い

夏にこっちへ来て以来、ご近所になったんだからと機会を探ってたわけですけれども、今月に入って立て続けにチケットを押さえられました。ってことで、第一弾が、これ。

小ぞうさん、さん喬一門の九番弟子だそうですけれども、なかなか良い感じ。また聴いてみたくなる前座さんというのは、これまでにもあまりなかったかな。

出だしからリラックス気味の喬太郎師匠、たっぷりのマクラでは例の「コロッケそば」が登場して盛り上がり、一気に噺の方へ。時そばって、シンプルなお話しですけども、掛け合いといい、所作といい、聴くほどにおもしろ要素が見つかる気がします。いや、喬太郎師だからなのかもしれませんが。

風間さんの一席目は、いきなり大ネタ。プロの噺家さんからすれば、「おいおい」ってなところなんでしょうけれども、僕みたいな素人にとっては逆に、プロが高座に掛けづらい噺を口演で聴けるというのは、ある意味ありがたいところでもあるわけなのです。

お仲入り挟んで登場のボンボンブラザーズさんは、芸協所属の芸人さんなので、僕がよく行く寄席ではなかなか観られないのですけれども、なかなかに味わいのある芸でありました。お客さんイジリでのハプニングも良い方に働いたかな。

風間さん二席目も、大ネタ。こうして二席聴いてみると、改めて台詞回しのうまさというか、ある種のプロの語り口みたいなのを感じるわけですけれども、それが落語的かというと、ちょっと違うのかもしれません。その意味で、本気な落語ファンの方には合わないのかもなぁと思いました。僕なんかは、これはこれで楽しめるんですけどねぇ。
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落語教育委員会(仮)

2008年09月06日 23時09分06秒 | 愛と笑いの夜
今回は、かぶぞうの勝ち。

2008.9.6
落語教育委員会@なかのZERO 小ホール

(全員) : コント
 喬太郎 :「頓馬の使者」
      ~仲入り~
 歌武蔵 :「馬のす」
 喜多八 :「千両みかん」

いやぁ、大嵐の中、聴いた甲斐はあったんじゃないでしょうか。冒頭のコントって言うか漫才も、普通の寄席とかではありえないシチュエーションだったわけですけども、今回はやはり、歌武蔵師匠の「馬のす」でしょう。どうにも枝豆食べたくなったもの。

といいつつ、喜多八師匠の「千両みかん」の渋さも良かったんですけどね。

しかししかし、この後よもや、オールナイトになるとは...。
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第五回○o○○寄席(仮)

2008年08月30日 23時03分48秒 | 愛と笑いの夜
毎度お馴染み!

2008.8.30
第五回 納涼○o○○寄席@都内某所
#今回も諸事情により伏せ字にて失礼。

 第一部
  某さね     :「野ざらし」
 第二部
  お店のママさん : 踊り「しのび恋」「祝い歌」
  某さね     :「禁酒番屋」
 第三部
  某さね     :「蝦蟇の油」

脂の乗ってきた感じの某さねさん。五回目ともなると、ちょっと貫禄すら出てこられますな。「野ざらし」もさることながら、「禁酒番屋」も良かった。だいぶこなれてきた感もある次あたりは、ちょっと冒険してみてもいいかもなぁ、なんて思ったりして。いや、個人的にね。

もちろん、毎回毎回、お店のママさんと常連の皆さまにも感謝なのです。
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鈴本夏祭り(夜の部)「吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特選集」(仮)

2008年08月17日 23時58分56秒 | 愛と笑いの夜
「許してください!助けてください!」

2008.8.17
鈴本夏祭り(夜の部)
「吉例夏夜噺 さん喬・権太楼特選集」

 喬之助     :「初天神」
 仙三郎社中   : 太神楽
 市馬      :「普段の袴」
 ロケット団   : 漫才
 左龍      :「お菊の皿」
 一朝      :「衆論」
 ダーク広和   : マジック
 喬太郎     :「落語大学」
          ~お仲入り~
 のいる・こいる : 漫才
 権太楼     :「疝気の虫」
 正楽      : 紙切り
 さん喬     :「柳田格之進」

毎年気になってた会に、ようやく行けました。

市馬師匠、ロケット団、左龍師匠と続く、お仲入り前の流れは素晴らしい。初めて観ましたけど、ダーク師匠も良いですね。喬太郎師匠は、若干投げた感が気に触る人もいるかもしれないけど、後ろを考えると、ああいうのもいいのかなと。

権太楼師匠の「疝気の虫」が聴けたのはラッキー。これでまた、何倍も、喬太郎師匠の「竹の水仙」が楽しくなりますよ。さん喬師匠のトリは、すごい聴かせるお話しなんだけど、ちょっとまわりくどい感を感じてしまったと、畏友某さねさんとお話ししました。先日の志の輔師匠とはまた異なる趣でありましたよ。
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志の輔らくご ひとり大劇場(仮)

2008年08月16日 23時42分41秒 | 愛と笑いの夜
国立劇場の席は良い!(二回言った)

2008.8.16
志の輔らくご ひとり大劇場(昼の部)
国立劇場大劇場

 一席目:「生まれ変わり」
 二席目:「三方一両損」
     ~お仲入り~
 三席目:「中村仲蔵」

「生まれ変わり」は楽しい小品。徐々にサゲどころが見えてくる感じが良い。「三方一両損」は、知ってるのとは、ちょっとサゲがちがうかなーと。

「中村仲蔵」は...聴かせますね。笑いどころはほとんどないけれど、僕はこういう語りが好きです。
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鈴本演芸場7月下席(昼の部)(仮)

2008年07月27日 23時36分42秒 | 愛と笑いの夜
やっぱ良いね、寄席は。しかし、並ぶなぁ。

2008.7.27
鈴本演芸場7月下席(昼の部)

 市也     :「道灌」
 喬之進    :「金明竹」
 正楽     : 紙切り
 左龍     :「真田小僧」
 はん治    :「鯛」
 順子・ひろし : 漫才
 金馬     :「長短」
 勢朝     : 漫談
 和楽社中   : 太神楽
 志ん五    :「浮世床」
          ~仲入り~
 のいる・こいる: 漫才
 歌武蔵    : 漫談
 菊之丞    :「酔っぱらい」
 紋之助    : 曲独楽
 喬太郎    :「小言幸兵衛」

はん治師匠の「鯛」が良かった。「ポニョ」とか。あとは順子・ひろし&のいこい両師匠の漫才かなー。あ、志ん五師匠、菊之丞師匠も、いつもそつなく良い感じです。

喬太郎師匠は...やっぱ楽しい! けど、ここんとこ新作に当たらないなぁ。
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