最初の治験は、約200人の末期がん患者に対して行われた。
悪性黒色腫(皮膚がん)、肺がん、腎がん、前立腺がん、
大腸がんの患者へPD-1抗体剤が投与された。
その結果、治験者の20から30%に効果がみられた。
特に、悪性黒色腫、肺がん、腎がんの患者の腫瘍の拡大が抑えられ、
その効果が一年を超えて継続したのである。(2012年学会発表、下表)
その後、治験が次々と行われた。
(1) 悪性黒色腫患者400人を2つのグループに分ける。
(A) PD-1抗体剤投与 1年後、70%生存 15か月後、70%生存
(B) 抗がん剤投与 1年後、35%生存 15か月後、20%生存
(2) 卵巣がん患者20人
3人に顕著な効果あり、6人の腫瘍が大きくならず
これらの治験結果を踏まえ、PD-1抗体剤「ニボルマブ」は
アメリカで悪性黒色腫に対する治療への使用が承認された。(2014年)
肺がん、腎がん “ 。(2015年)
日本でも悪性黒色腫、肺がん、腎がんへの治療使用が承認されている。
引用: 「がん免疫療法とは何か」、p28、本庶佑、岩波書店、2019
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