gooブログはじめました!

H-2

2.ワイマール共和国(2) 

 1929年、エルザーが26歳の時、世界大恐慌が起こった。
 ドイツ経済は大打撃を受け、失業者は街にあふれる。

 エルザ―の会社も倒産してしまった。
 エルザ―は日雇い仕事をしていたが、生活できず、家に戻る。

 この経済破綻をバックに、ヒトラー率いる極右のナチ党と極左の共産党が勢力を伸ばす。

 将来の展望を持てなかったエルザ―は、共産党のグループに接近する。
 学習会では共産党の創始者、ローザ・ルクセンブルクの演説集を読んだ。

 「先の戦争は世界市場の奪い合いによって起こった。」
 「それは、資本主義の発展による必然的結果である。」

 「我々労働者階級は資本家支配階級を打倒し、権力を握ることにより、我々の生活と平和は得られる。」

 理論的な話は理解できなかったが、
 “我々を支配する輩に鉄槌を!”
 のスローガンはエルザ―の心をとらえた。

 ドイツ国内の失業者は550万人に達し、国民の不満は頂点に達した。
 それら失業者の多くが、ナチ党と共産党に流れ込む。

 2つの党による街頭デモが繰り広げられた。

 ある日、エルザ―の参加した赤色戦線戦士同盟のデモに、ナチ党の突撃隊が襲いかかった。
 ナチの腕章をつけ、褐色の制服を着た隊員たちが、こん棒を振りかざして殴りかかってくる。

 エルザ―は頭を割られ、昏倒する。
 “ナチめ!”

 参考図:「図説 ドイツの歴史」、石田勇治、河出書房新社、2007
     
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ヒトラーのいない第二次世界大戦」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事