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3-2

 より強力なロケットを!(2)

 1949年、ソ連は原爆実験に成功した。
その結果、開発すべきロケットの性能は、核弾頭(3トン)を搭載して、ヨーロッパ全域をカバーできる3,000Kmの射程距離を持つものとなった。

 R-1ロケットのペイロード(有効搭載重量)は1トン、射程距離は300Kmだ。
そのため、開発すべきロケットは、R-1よりペイロードで3倍、射程距離で10倍の能力を持つものとなる。

 ペイロードを大きくし、射程距離を伸ばすためには、次のことが必要になる。
  〇機体とエンジンの軽量化
  〇積載燃料及び酸化剤量の増大
  〇エンジン推力の増大

 各部門はドイツ人から得た技術を参考にしながら、大車輪で開発を進めた。

 R-1ロケットからスタートし、弾道ミサイルR-2を3年後に、そして戦略的ミサイルR-5を6年後に完成させる。

ロケット名 ペイロード(t) 射程距離(Km)エンジン推力(t) 開発年
  R1 、 1、 300 、 28 、 1947
  R2 、 1、 600 、 35、 1950
  R3 、 -、 -、 -、 中止
  R5 、 2、 1,200、 44、 1953

この6年間にコロリョフのチームは、大きな技術的進歩を勝ち取ったのだった。

 参考図:「月をめざした二人の科学者」、的川泰宣、中央公論新社、2000
     
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