バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

吉野家の牛丼部分解禁で思い出した「吉牛はあきらめの味」

2006年09月19日 14時28分40秒 | ニュースで二言三言
「吉牛」、1日だけ販売再開 各地で完売相次ぐ (朝日新聞) - goo ニュース

 吉野家の牛丼の販売が18日、約2年7カ月ぶりに再開された。米国産牛肉の輸入量がまだ少ないため9月中はこの日だけ全国1000店で100万食を販売。夕方までに完売する店が相次いだ。多くのファンが詰めかける一方、米国産を不安視する声も根強い。

 全国一の売り上げがある東京・有楽町駅前の有楽町店。午前11時少し前、「お待たせ致しました!」と加藤忠央店長(33)らが店舗前で深々と頭を下げると、客たちから拍手が上がった。

 列の先頭は、12時間近く待ったという東京都文京区の大学院生・梅城(うめき)崇師(たかのり)さん(24)。禁輸前より100円高い380円の「並盛」を平らげると「肉が多すぎず、少なすぎず、『ジューシー』。これぞ吉野家」と満足そうだった。

 東京都羽村市から来た会社員の中野水鈴(みすず)さん(27)は「家族から頼まれた。みんなの分を持って帰ります」。同店では、約2000食が4時間あまりで完売した。

 一方、冷静な見方もある。東京都豊島区の40代の女性会社員は、ごった返す店舗を横目に足早に通り過ぎた。「米国産が安全だという材料が少ない。確実に安全とわかるまで食べないつもり」

 吉野家は、10、11月の1~5日にも1日100万食を限定販売する。創業店の東京・築地店や、今月21日から時間限定で販売する北海道内の店では毎日食べられる。
2006年 9月18日 (月) 21:18



「確実に安全とわかるまで食べない」。基本的に、どれだけ待とうが永遠に「確実・安全」とわかる日は来ないだろうと思う。大体が米国産牛について巷間流されている情報自体、本当に真っ当なのかも確証得る術がないわけで。肉の確実性なんて、例えば私の自宅近くの街道沿いに近年やたらと増えた、いかにも郊外型っぽく微妙にしょぼい店構えの、でも看板には「高級和牛専門・炭火焼肉」とかきちんと謳われている、そういう店の上ハラミ一つとったところで、確実さを追求し始めたら食えるものないのが、無力な大衆のつらい現実である。

そうはいいつつ私も、今はとりあえず怖いので吉野家自粛継続派の一人であるが、でも遠からず、酔った弾みで入店とか、どうでもいいきっかけで、なし崩し的に解禁されてしまい、後はもう野となれ山となれ的になっていく予感も一方では強い。根っから牛肉好きだし。で20年位して、最近妙に忘れっぽいとか手が細かく震えるとかで、一応CTスキャン撮ってみたら、脳味噌でお風呂掃除ができそうになっていたとか、そういうことになったら嫌だなあ。

結局はある意味、抗っても無駄だから色々なものをあきらめていくという、それ自体が、ある意味「吉野家的諦念」と言えなくもない。ジャンクの王道・下流の味方。私の勝手なイメージでは、ミルキーがママの味なら、吉牛はあきらめの味である。一生派遣だけどまあいいや(ズルズル←飯掻き込む音)とか。あと、生涯年収5000万以下だけどまあいいや(ズルズル←飯掻き込む音)とか。

だからこそこの「肉が多すぎず、少なすぎず、『ジューシー』」。ジューシーとか大仰に語られると急につらさが際立つ。もうすぐ3歳の一人息子を持つ身としては、20年位して、ある日ふと開いた新聞の社会面で、生活切り詰め切り詰め学費負担している最愛の息子が、ジャンクフード屋で徹夜の末「肉が多すぎず、少なすぎず、『ジューシー』」と談話を寄せていたらどんな心持ちかと。そこは普通に「子供が新聞に載った」と、浮かれて記事切り抜いたりすべきなのか。というより、そもそも20年後はもう脳味噌でお風呂掃除ができる状態だから、何も感じないのか。

そんな、私につらさと諦めの感を朝から思い起こさせてくれた、大学院生・梅城崇師さん(24)。しかし、さすが日本一の繁盛店に一番乗りの実力は伊達ではなかった。


「吉牛」復活、100万食に行列…駐日米大使も堪能 (読売新聞) - goo ニュース

 東京・千代田区の有楽町店には、午前11時の販売開始前に約100人が列を作った。前夜11時に一番乗りし、並盛りを食べた東大大学院生梅城崇師(うめきたかのり)さん(24)は「ジューシーな味が懐かしかった。米国産牛肉に不安がないわけではないが、おいしさの方を優先します」。用意された約1000食は4時間余りで完売した。
2006年 9月18日 (月) 23:15


吉野家、2年7カ月ぶり牛丼復活・ファンが行列 【NIKKEI NET】

 前日夜から徹夜で並んだ東京都文京区の大学院生、梅城崇師さん(24)は1カ月間毎日牛丼を食べたこともあると話すファン。待望の丼を口にして「肉がジューシー。昔の味を思い出しながら食べた。長い間待ったかいがあった」と感激した様子だった。

吉野家が牛丼復活祭 長蛇の列、徹夜組“ファン”も 【フジサンケイビジネスアイ】

 有楽町店(東京都千代田区)では、開店前から100人以上の“牛丼ファン”が列をなした。1番乗りの東大大学院生、梅城崇師さん(24)は「1番に食べたいと思って昨夜から並んだ。絶対に安全な食べ物はなく、牛丼にはリスクを取る価値がある」と話した。
2006/9/18


吉野家牛丼1日限定復活、100万食完売【ニッカンスポーツ】

 午前8時、吉野家有楽町店前に、若い男性が座り込んでいた。前日17日の午後11時から並んだ梅城崇師(うめき・たかのり)さん(24=東大大学院生)だ。「ずっと1人だけ。ちょっと拍子抜けです。故郷の大分には吉野家はなかった。東京でこんなにウマいものがあると初めて知って、毎日食べた。体の半分は牛丼ですね」と熱っぽく語る。【中略】

 午前11時。続々とファンがなだれ込んでいく。メニューは、牛丼の並盛(380円)大盛(480円)だけ。一番乗りの梅城さんは約7分で並を平らげた。「いつもは半熟たまごを付けるけど、今日はそのままの味をかみしめた。ジューシーでした」と満足そうな表情だった。
[2006年9月19日8時8分 紙面から]


吉野家2年7か月ぶり“プレミア牛丼”にファン殺到…1日限定100万食【スポーツ報知】

 午前11時、ついに「牛丼復活宣言」。前日午後11時に一番乗りした東大大学院生、梅城崇師さん(24)は並盛を平らげ「やっぱりジューシー。体の半分は吉牛でできている」と“付録”の吉野家カラー、オレンジの手ぬぐいで汗をぬぐった。
(2006年9月19日06時00分 スポーツ報知)



・・・いくつ取材受けているんだ梅城さん。確認していないが大方ワイドショーにも映り倒していたに違いあるまい。各紙掲載の情報繋ぎ合わせただけで、梅城さんの全てがわかる状態である。大分出身で東大大学院在籍で半熟卵つきが定番の男。並盛を7分で平らげる男(普通だが)。牛丼に「リスク取る価値」とか、コメントがいかにも東大大学院。吉野家の一日広報と言っても差し支えない活躍である。オレンジの手ぬぐいで汗拭うというエピソードと「1ヶ月間毎日食べたことある」という連投利きっぷりにあやかって、私は梅城さんに「手ぬぐい王子」の称号を与えたい。


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1 コメント

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Unknown (タカシ)
2017-12-29 11:50:06
うめっきぃなにしてんだww
皮肉られてるけども、うめっきぃは東大卒の官僚なんだよなぁ
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