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7.事前予想と結果、および総括
<事前予想-◎大賞、○入賞>
◎「何も言えねー」【スポーツ】
◎「上野の413球」【スポーツ】 <※「神様仏様上野様」>
○「後期高齢者」【政治行政】
○「サブプライム」【経済】
○「おバカキャラ」【TV、その他芸能】
○「あなたとは違うんです」【政治行政】
○「ポ~ニョ、ポニョポニョ、さかなの子~♪」【映画、出版、音楽】
○「蟹工/蟹工船」【映画、出版、音楽】
○「グ~!」【TV、その他芸能】
○「アラフォー」【その他文化、風俗】
↓
<結果-◎大賞、○入賞、☆審査員特別賞>
◎「グ~!」【TV、その他芸能】
◎「アラフォー」【その他文化、風俗】
○「あなたとは違うんです」【政治行政】
○「居酒屋タクシー」【政治行政】
○「霞ヶ関埋蔵金」【政治行政】
○「蟹工/蟹工船」【映画、出版、音楽】
○「ゲリラ豪雨」【社会】
○「後期高齢者」【政治行政】
○「名ばかり管理職」【社会】
☆「上野の413球」【スポーツ】
※的中個数6個
【以下総括(という名の愚痴延々)】
○昨日は、夕方から会社の営業所に出かける用事があり、終了時刻が見えなかったので、移動中に早めの夕食をとった。
○生憎20分しか食事時間がなく、予想記事(その2)で「ハンバーガー絶ちを決意」と書いたばかりだなと思いつつもあっさり前言を翻し、マックの新商品「ダブルクォーターパウンダー・チーズ」を頼み(翻し方にもほどがあると思うが)、完食後ちょっと開いたパソコンで「名ばかり管理職」入賞の一報に接し、あまりの奇遇さに思わず「あれか!時代は顔パンパンってことか!」と己の頬(近くパンパン化決定)を触りながら唸ったものである。
○しかし「なんか軽すぎるような気がする」という予想ラインナップに対する危惧が、こんなにも過剰に現実化するとは思っていませんでした。【政治行政】枠から4語、【社会】枠から2語入賞。【政治行政】枠で4語というのは、私のカテゴリー分類では、小泉内閣登場後の01年以来。
○激しく胃もたれに悩みながら改めて入賞結果を見渡すと、予想覆して入賞した4つ「居酒屋タクシー」「霞ヶ関埋蔵金」「ゲリラ豪雨」「名ばかり管理職」に顕著だが、流行った使われた以前に、ある種の「ネーミングの妙」を感じさせる新語という点で共通しており、そういう意味では新語=「新しい造語」という大前提により忠実な選考基準という印象を受けないではない。
○最も純粋な「新語・流行語感」に乏しい(が、五輪というトピックスの重要性から見て外したくない)「上野の413球」を、通常の入賞でなく「審査員特別賞」扱いで表彰している点も、その限りで整合すると言えばする。いわば、これは「流行語大賞」の原点回帰なのだ、これでいいのだ(=落選)と言われれば、そうなのかなと勝手に納得したりする。するが、それなら単なる書名の「蟹工船」なんか選ぶなという思いも、同時に沸いてくるわけだが。
○個人的に「入賞候補に挙げながら外したショックの大きさ」は、
「サブプライム」→「何も言えねー」→「おバカキャラ」→「ポニョ」
の順になる。元々「軽い」と自認していた私の予想ラインナップの中で、仮に社会枠や政治枠の何かと入れ替わる場合、確かに驚異的な動員数を稼いだとはいえ、そのヒットのニュース自体がサプライズとまでは言えなかった「ポニョ」や、同じバラエティ枠に「グー」という重複がある「おバカキャラ」が外れるというのは、そこまで釈然としないものではない。
○しかし、世界不況の端緒であり象徴的な語とも言える「サブプライム」が、単なる国内の政策論争の一端を示す語に過ぎず、かつその主張の妥当性自体に議論も呼んでいる「霞ヶ関埋蔵金」に劣る形で外されるとは思わなかった。これはいまだに意味が分からない。
○逆に「予想から外したのに入賞した語のショックの大きさ」は、
「霞ヶ関埋蔵金」→「居酒屋タクシー」→「ゲリラ豪雨」→「名ばかり管理職」
の順になる。必ずしも事前のA~Eランク付けを反映しているわけではない。「名ばかり管理職」は、外した最大の根拠が「蟹工船」とのテーマ類似性であり、今にして思えばそこまで確信と言える根拠ではなかったということ。「ゲリラ豪雨」は、最初から確率低いDランクに置いて吟味の遡上に上げなかった私がセンス悪いだけ。当てている人がいるわけだから、単なる自己責任である(そんなおおげさな話か)。
○で残りの2つについては、流行語大賞的な意味の「読みの当たった外れた」とは別に、現に入賞という事実を見て、ちょっと思うところがあった。
○「霞ヶ関埋蔵金」について。私は無学なので、あくまで直感的だが「わかりやすいものは間違い」という思いを持っている。特に政治家が口にするワンフレーズについては。その点、埋蔵金論争の際の中川議員の発言「民間なら繰越利益の処分は執行役員ではなく株主が決める。国なら、執行部門の役所が決めるのではなく国民が決めるべき」というあの主張。解りやすい。解りやすいが、要は村上ファンドみたいな解りやすさだなと思ったりもする。「国民=国の株主」という例が適切かどうか知らないが、適切だったとして、株主ったって色んな種類の株主がいるわけで。あと、そんな財務諸表読むの得意な株主ばかりでもないし。というか、そもそも政治家は経営陣ではないのか。役員の一部が株主訪ねてきて、自分とこの経理やら財務部長をクサすだけクサして、別の役員までクサして、それで「私は株主重視の経営者です。私に委任状下さい」って、それ違うんじゃないのかなあ。
○「居酒屋タクシー」にしても同じ。官僚の無駄遣いというけど、力の手に入れ方一つで、それより遥かに壮大な無駄遣いを、しかも殆ど秘密裏に行使し得る職業の人が叩いてるというのは、もうそれだけで何か疑わしくて。何度もいうように、無学なのでこれは単なる直感です。しかしまあ、大体が官僚の深夜残業の典型要因の一つが、国会の質問主意書対策(それも多くが野党からの)だったりするというのも、良く聞く話ではあって、何にせよ、そういう諸々の実態の見えなさに比べれば、絵もない花もない歌もない飾る言葉も洒落もない居酒屋が、車の中にあったって・・・と、やっぱり7時帰りでお茶菓子食べながら思う私。
○要は胡散臭いんだなんか。この2語。動機的に。「政治家の官僚パッシング」っていう構図がまず胡散臭い。その意味で、流行語大賞の審査員なんて一応まがりなりにも「言葉の専門家」と称し称されているはずの人たちが、そんな胡散臭い言葉操っている輩を、喜んで招いて表彰するなんてセンスが疑われねえかというのが、私の感想である。「流行ったから」と言い切られればそれまでなんだけどさ。というか、別にこの企画は審査員のセンスを糺すことが目的ではなく、審査員のセンスを読んで的中させられるかだけが目的なので、いずれにせよ、負け犬の遠吠えでしかない。というわけでおしまい。
7.事前予想と結果、および総括
<事前予想-◎大賞、○入賞>
◎「何も言えねー」【スポーツ】
◎「上野の413球」【スポーツ】 <※「神様仏様上野様」>
○「後期高齢者」【政治行政】
○「サブプライム」【経済】
○「おバカキャラ」【TV、その他芸能】
○「あなたとは違うんです」【政治行政】
○「ポ~ニョ、ポニョポニョ、さかなの子~♪」【映画、出版、音楽】
○「蟹工/蟹工船」【映画、出版、音楽】
○「グ~!」【TV、その他芸能】
○「アラフォー」【その他文化、風俗】
↓
<結果-◎大賞、○入賞、☆審査員特別賞>
◎「グ~!」【TV、その他芸能】
◎「アラフォー」【その他文化、風俗】
○「あなたとは違うんです」【政治行政】
○「居酒屋タクシー」【政治行政】
○「霞ヶ関埋蔵金」【政治行政】
○「蟹工/蟹工船」【映画、出版、音楽】
○「ゲリラ豪雨」【社会】
○「後期高齢者」【政治行政】
○「名ばかり管理職」【社会】
☆「上野の413球」【スポーツ】
※的中個数6個
【以下総括(という名の愚痴延々)】
○昨日は、夕方から会社の営業所に出かける用事があり、終了時刻が見えなかったので、移動中に早めの夕食をとった。
○生憎20分しか食事時間がなく、予想記事(その2)で「ハンバーガー絶ちを決意」と書いたばかりだなと思いつつもあっさり前言を翻し、マックの新商品「ダブルクォーターパウンダー・チーズ」を頼み(翻し方にもほどがあると思うが)、完食後ちょっと開いたパソコンで「名ばかり管理職」入賞の一報に接し、あまりの奇遇さに思わず「あれか!時代は顔パンパンってことか!」と己の頬(近くパンパン化決定)を触りながら唸ったものである。
○しかし「なんか軽すぎるような気がする」という予想ラインナップに対する危惧が、こんなにも過剰に現実化するとは思っていませんでした。【政治行政】枠から4語、【社会】枠から2語入賞。【政治行政】枠で4語というのは、私のカテゴリー分類では、小泉内閣登場後の01年以来。
○激しく胃もたれに悩みながら改めて入賞結果を見渡すと、予想覆して入賞した4つ「居酒屋タクシー」「霞ヶ関埋蔵金」「ゲリラ豪雨」「名ばかり管理職」に顕著だが、流行った使われた以前に、ある種の「ネーミングの妙」を感じさせる新語という点で共通しており、そういう意味では新語=「新しい造語」という大前提により忠実な選考基準という印象を受けないではない。
○最も純粋な「新語・流行語感」に乏しい(が、五輪というトピックスの重要性から見て外したくない)「上野の413球」を、通常の入賞でなく「審査員特別賞」扱いで表彰している点も、その限りで整合すると言えばする。いわば、これは「流行語大賞」の原点回帰なのだ、これでいいのだ(=落選)と言われれば、そうなのかなと勝手に納得したりする。するが、それなら単なる書名の「蟹工船」なんか選ぶなという思いも、同時に沸いてくるわけだが。
○個人的に「入賞候補に挙げながら外したショックの大きさ」は、
「サブプライム」→「何も言えねー」→「おバカキャラ」→「ポニョ」
の順になる。元々「軽い」と自認していた私の予想ラインナップの中で、仮に社会枠や政治枠の何かと入れ替わる場合、確かに驚異的な動員数を稼いだとはいえ、そのヒットのニュース自体がサプライズとまでは言えなかった「ポニョ」や、同じバラエティ枠に「グー」という重複がある「おバカキャラ」が外れるというのは、そこまで釈然としないものではない。
○しかし、世界不況の端緒であり象徴的な語とも言える「サブプライム」が、単なる国内の政策論争の一端を示す語に過ぎず、かつその主張の妥当性自体に議論も呼んでいる「霞ヶ関埋蔵金」に劣る形で外されるとは思わなかった。これはいまだに意味が分からない。
○逆に「予想から外したのに入賞した語のショックの大きさ」は、
「霞ヶ関埋蔵金」→「居酒屋タクシー」→「ゲリラ豪雨」→「名ばかり管理職」
の順になる。必ずしも事前のA~Eランク付けを反映しているわけではない。「名ばかり管理職」は、外した最大の根拠が「蟹工船」とのテーマ類似性であり、今にして思えばそこまで確信と言える根拠ではなかったということ。「ゲリラ豪雨」は、最初から確率低いDランクに置いて吟味の遡上に上げなかった私がセンス悪いだけ。当てている人がいるわけだから、単なる自己責任である(そんなおおげさな話か)。
○で残りの2つについては、流行語大賞的な意味の「読みの当たった外れた」とは別に、現に入賞という事実を見て、ちょっと思うところがあった。
○「霞ヶ関埋蔵金」について。私は無学なので、あくまで直感的だが「わかりやすいものは間違い」という思いを持っている。特に政治家が口にするワンフレーズについては。その点、埋蔵金論争の際の中川議員の発言「民間なら繰越利益の処分は執行役員ではなく株主が決める。国なら、執行部門の役所が決めるのではなく国民が決めるべき」というあの主張。解りやすい。解りやすいが、要は村上ファンドみたいな解りやすさだなと思ったりもする。「国民=国の株主」という例が適切かどうか知らないが、適切だったとして、株主ったって色んな種類の株主がいるわけで。あと、そんな財務諸表読むの得意な株主ばかりでもないし。というか、そもそも政治家は経営陣ではないのか。役員の一部が株主訪ねてきて、自分とこの経理やら財務部長をクサすだけクサして、別の役員までクサして、それで「私は株主重視の経営者です。私に委任状下さい」って、それ違うんじゃないのかなあ。
○「居酒屋タクシー」にしても同じ。官僚の無駄遣いというけど、力の手に入れ方一つで、それより遥かに壮大な無駄遣いを、しかも殆ど秘密裏に行使し得る職業の人が叩いてるというのは、もうそれだけで何か疑わしくて。何度もいうように、無学なのでこれは単なる直感です。しかしまあ、大体が官僚の深夜残業の典型要因の一つが、国会の質問主意書対策(それも多くが野党からの)だったりするというのも、良く聞く話ではあって、何にせよ、そういう諸々の実態の見えなさに比べれば、絵もない花もない歌もない飾る言葉も洒落もない居酒屋が、車の中にあったって・・・と、やっぱり7時帰りでお茶菓子食べながら思う私。
○要は胡散臭いんだなんか。この2語。動機的に。「政治家の官僚パッシング」っていう構図がまず胡散臭い。その意味で、流行語大賞の審査員なんて一応まがりなりにも「言葉の専門家」と称し称されているはずの人たちが、そんな胡散臭い言葉操っている輩を、喜んで招いて表彰するなんてセンスが疑われねえかというのが、私の感想である。「流行ったから」と言い切られればそれまでなんだけどさ。というか、別にこの企画は審査員のセンスを糺すことが目的ではなく、審査員のセンスを読んで的中させられるかだけが目的なので、いずれにせよ、負け犬の遠吠えでしかない。というわけでおしまい。