バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

【2010年版】読売新聞「読者が選ぶ10大ニュース」(海外編)を予想しよう

2010年12月17日 23時28分08秒 | 流行語大賞/予想企画
○「読売新聞・読者が選ぶ10大ニュース」トップテン予想。次は海外編。


日本編の予想記事はこちら



1.海外ノミネート項目

○海外編はノミネート項目数がやや少なく、全部で51個。こちらも一挙紹介。

(1) 1月 ハイチでM7.0地震、23万人死亡
(2) 1月 ペルーの世界遺産付近に約2000人取り残される、豪雨による土砂崩れで
(3) 1月 オバマ米大統領が初の一般教書演説
(4) 2月 ウクライナ大統領に親露派
(5) 2月 チリでM8.8の地震
(6) 3月 アカデミー賞で女性初の監督賞
(7) 3月 中国全人代、経済成長目標「8%程度」
(8) 3月 米で医療保険制度改革法成立
(9) 3月 グーグル、中国本土から撤退騒動
(10) 3月 クロマグロ商取引の全面禁止見送り

(11) 3月 韓国哨戒艦沈没、「北の魚雷攻撃で」
(12) 3月 イラク国民議会選、元首相派が第1勢力
(13) 3月 米露、新たな核軍縮条約で合意
(14) 3月 露地下鉄駅で連続自爆テロ、39人犠牲
(15) 4月 キルギスで政変、大統領は亡命
(16) 4月 ポーランド大統領機墜落、全員死亡
(17) 4月 米大統領主宰の核安全サミット開催
(18) 4月 中国青海省地震で2100人超死亡
(19) 4月 アイスランド火山噴火、欧州全域で航空機飛行禁止措置
(20) 4月 メキシコ湾で原油流出、米史上最悪の海洋汚染事故

(21) 4月 サマランチ前IOC会長が死去
(22) 4月 ギリシャ財政危機で支援要請、信用不安広がる
(23) 5月 上海万博開幕、7300万人入場
(24) 5月 英総選挙で保守党13年ぶり第1党、戦後初の連立政権でキャメロン首相誕生
(25) 5月 比大統領にアキノ氏
(26) 5月 タイ治安当局、元首相派占拠を強制排除
(27) 5月 NPT、核軍縮・核不拡散へ行動計画
(28) 5月 イスラエルがガザ支援船団強襲9人死亡
(29) 6月 韓国統一地方選で与党大敗
(30) 6月 イラン核開発、国連安保理が追加制裁決議

(31) 6月 中国、人民元を弾力運用
(32) 6月 G20、財政赤字の半減目指す
(33) 6月 米が露スパイ10人逮捕
(34) 6月 中台が経済協力枠組み協定
(35) 7月 アフガン治安権限、2014年末までに移譲
(36) 7月 コソボ独立宣言、国際法違反せず
(37) 7月 ポト派幹部に初判決、プノンペン特別法廷
(38) 8月 露が穀物輸出を禁止
(39) 8月 中国甘粛省で土石流、死者・不明1700人超
(40) 8月 米大統領がイラク駐留軍の戦闘任務終結を宣言、アフガンに軸足移す

(41) 9月 中東和平直接交渉が再開
(42) 9月 金正恩氏が後継に確定
(43) 10月 米航空2社が合併、世界最大規模に
(44) 10月 ノーベル平和賞に中国民主活動家の劉氏
(45) 10月 チリ鉱山落盤事故、33人「奇跡の救出」
(46) 10月 習近平氏が胡錦濤主席の後継に
(47) 11月 米中間選挙で民主党大敗
(48) 11月 ミャンマーで20年ぶり総選挙、スー・チーさん解放
(49) 11月 北朝鮮にウラン濃縮の新施設
(50) 11月 北朝鮮が韓国を砲撃、韓国側で民間人含む死者4人

(51) 11月 内部告発サイト「ウィキリークス」が米国務省公電を公開、機密情報流出



2.予想上の注意

○海外編は海外編で、予想する上で留意している点がある。書いてみれば当たり前のことも多いわけだが、とりあえず以下の通り。


【傾向1】「世界全体にとっての重大ニュース」ではなく、「日本人にとっての重大ニュース」である点に注意。

①日本の利害に直接の影響が大きい、アメリカ・中国・韓国・北朝鮮の4カ国が必ず一定のウエイトを占め、次いでその他のG8など主要先進国が有利であり、半面中東などの話題は総じて不利。

②事故やテロなどの場合、日本人に犠牲者が発生したか否かで扱いが全く変わる。


【傾向2】国内編同様、ニュース自体の重大性はもとより「お茶の間レベルの分かりやすさ・サプライズ感」が重視される。

○ジャーナリストやメディア企業が独自に選定した類似企画と違い、不特定多数の人間による得票率で選ぶ企画である。国内編に比べて世界情勢に広く精通している投票者は少ないはずなので、より一層「イメージしやすさ」が重視される。

①天災や事故などの場合、もっとも単純な比較の尺度である「被害者数の大小」が重要。

②項目や解説欄に「史上最大」「初の」「歴史的な」「前代未聞」といった注釈が付いていると、投票者の判断を助ける意味で多少有利。

③実際の重要性に関わらず、「重要っぽい単語」が含まれると、それだけで多少有利になる。例として「核兵器」「大統領」など。

④実際の重要性に関わらず、「みんなが知っている有名人」が含まれると、それだけで多少有利になる。例として「スーチーさん」など。


【傾向3】国内編同様、ジャンルやテーマが重複していたり、類似性が強い話題が複数ノミネートしていると、投票行動が割れてしまい、結果的にそれぞれの得票率が伸び悩むことがある。

○同一ジャンル・テーマ内でカブっている候補が多いほど、またカブリの程度が強いほど、票が分散するリスクを持っている。個々のニュースだけで考えずに、カブる要素を持った別の候補がノミネートしていないか、検証する必要がある。

○「10個まで」という枠が予め決められている裏返しとして、ジャンルやテーマがカブッた候補が複数あり、その中の1つを選ぶことで、他のいくつかの候補のテーマまでを包含できそうなものがあった場合、その候補が重宝がられる(票を集める)可能性がある。



3.1次選考

○こちらも、全51個をテーマの有利不利などから、1/3に絞ってみた(17個)。「どんなラインナップになるにせよ、これ以外からトップテン入りする事態は考えにくい」という絞り込みである。その中で特に、トップテン上位に入るかは別として、最低でもトップテン落ちは考えにくいという「Aランク」を以下の2つとした。


【Aランク―2個】

(45) 10月 チリ鉱山落盤事故、33人「奇跡の救出」
(50) 11月 北朝鮮が韓国を砲撃、韓国側で民間人含む死者4人



○その他の有力候補は以下の15個。それぞれ軽い寸評を付す。

【Bランク―15個】


(1) 1月 ハイチでM7.0地震、23万人死亡

○地震の規模(マグニチュード)はチリや中国青海省のそれより小さいものの、被害の悲惨さ、継続性は圧倒的。


(5) 2月 チリでM8.8の地震

○地震の規模(マグニチュード)が圧倒的で数字のインパクトはあるが、チリ繋がりの当確候補「落盤事故」に「ハイチ地震」と、2つの強力候補にカブっている。


(11) 3月 韓国哨戒艦沈没、「北の魚雷攻撃で」

○(50)が既に当確レベルの中、北朝鮮関連の他の項目(11)(42)をどう位置づけるかが、今回予想の焦点の一つ。


(13) 3月 米露、新たな核軍縮条約で合意

○毎年一定の得票を集める「とりあえず重要っぽい」で投票増やしそうな候補。だがトップテンクラスの話題かというと疑問も。


(19) 4月 アイスランド火山噴火、欧州全域で航空機飛行禁止措置

○欧州経済への影響も含めインパクト絶大。しかし、ことお茶の間レベルへの馴染み感ではそれほどでもなかった感もあり。微妙。


(20) 4月 メキシコ湾で原油流出、米史上最悪の海洋汚染事故

○これも国内での馴染み感ではやや弱い感じがあるが、被害のインパクト、関係者の右往左往ぶり、加えて米政権への悪影響など「とりあえず入れておかざるを得ない」感じ。


(23) 5月 上海万博開幕、7300万人入場

○入賞常連の中国ネタでもあり、10大ニュースとして収まりが良い候補に思えるが、改めて振り返ると、テーマ曲パクリ騒動位しか浮かばないという、この微妙な印象の薄さをどう評価すれば良いのか微妙。


(22) 4月 ギリシャ財政危機で支援要請、信用不安広がる

○「世界経済情勢」というテーマからちゃんとバランスよく1つ選ぼうとすると、これくらいしか収まりの良い候補が見当たらない。


(26) 5月 タイ治安当局、元首相派占拠を強制排除

○日本人犠牲者が出ている点を投票者がどう評価するかが全て(08年7位「インドの商都ムンバイで同時テロ」、07年1位「ミャンマーで反政府デモ」)。


(42) 9月 金正恩氏が後継に確定

○(11)(50)は全てこれと一続きの事件という見方もでき、重複感が極めて強い。(50)と合わせ、これを10個に含めるか否かが今回予想の難所の一つ。


(44) 10月 ノーベル平和賞に中国民主活動家の劉氏

○「中国の人権問題」で「ノーベル賞」で「日中外交絡みの話題でもあり(欠席要請)」と、入賞しそうな要素満載。


(46) 10月 習近平氏が胡錦濤主席の後継に

○中国政治体制の話題ということではそれっぽい候補だが、「ノーベル賞」など中国絡みの候補が多い・「後継者」繋がりで(42)とカブる・まだ「事実上」の段階と、減点材料も数多い。


(47) 11月 米中間選挙で民主党大敗

○米国政治絡みの候補が意外に少ない中、定番である国政選挙絡み(前回中間選挙06年5位)であり、ティーパーティの躍進など話題もあり。安定して得票集めそう。


(48) 11月 ミャンマーで20年ぶり総選挙、スー・チーさん解放

○正直「世界の10大ニュース」と言える内容かというと疑問だが、【傾向②】「日本人にとっての有名人」絡みで一定の投票集める可能性。


(51) 11月 内部告発サイト「ウィキリークス」が米国務省公電を公開、機密情報流出

○これを10個に含めるかどうかもキーポイント。ある種尖閣問題ともリンクするような「機密ダダ漏れ時代」案件として大穴候補。ただニュースが現在進行形過ぎて、投票するかまだ判断つかない投票者も多そう。



4.2次選考

○Aランク2つは当確扱いなので、Bランクの15項目を8つに絞る必要がある。が、国内編と違い、改めて寸評を加えてみると、有力・微妙・やや苦戦の優劣が比較的はっきりしているような。

≪グループ①-有力≫
(1)ハイチ地震、(20)メキシコ湾原油流出、(22)ギリシャ財政危機、(44)ノーベル平和賞に劉氏、(47)米中間選挙

≪グループ②-微妙≫
(11)韓国哨戒艦沈没、(19)アイスランド噴火、(23)上海万博、(42)金正恩氏後継に確定、(51)ウィキリークス

≪グループ③-やや苦戦≫
(5)チリ地震、(13)米露核軍縮条約、(26)タイ騒乱、(46)習近平氏後継に、(48)スー・チーさん解放


○こうしてみると、結局、グループ②の5つから2つを落とす作業という話になる。

○では、まず北朝鮮絡みの(11)(42)の比較から。(11)と既に当確の(50)は、どちらも「軍事行動」でカブるニュースであり、ともに(42)の後継問題を反映した動きという見方がある。(11)(50)の重複感は強く、ひとまず(11)が脱落。その背景要因である(42)までを併せて落とすかどうかだが、世襲の動き自体が、朝鮮半島の大きな変動要因であり、トピックスとしての重大性が高いことを考えると、残す方が無難ではないか。

○(19)は北欧、(23)は中国、(51)は米国。(19)はやはり日本国内での単純な馴染みの深さで一歩二歩落ちる。(42)は北絡みの重複候補の多さ。(51)はニュースとして新しすぎる点が心配材料。改めて比較しても、やはり(23)が一番収まりが良い。

○(19)アイスランド噴火か、(51)ウィキリークスか。極めて難しい二者択一。仮に投票方法がネット限定だとしたら、(51)のほうが間違いなく上位に来るような気がする。が、投票方法がwebだけでなくハガキ・FAXとの併用で、かつ募集開始が12月2日~だったことを考えると、ハナから(51)を捨ててかかった投票が、ある程度ウエイトを占めているという懸念は否定できない。「皇室・プロ野球・大相撲」が日本編の「3大鉄板ジャンル」と称される(私が称しているだけだが)投票者層をイメージ(保守、高年齢・・・)すれば、そこまで、最新のトピックスを思い切り良く・・・とはいかないのも正直なところである。



5.結論

○またしても長々と書いてきたが、つまりこういうことである。


【トップテン予想】

◎(1) 1月 ハイチでM7.0地震、23万人死亡
◎(19) 4月 アイスランド火山噴火、欧州全域で航空機飛行禁止措置
◎(20) 4月 メキシコ湾で原油流出、米史上最悪の海洋汚染事故
◎(22) 4月 ギリシャ財政危機で支援要請、信用不安広がる
◎(23) 5月 上海万博開幕、7300万人入場
◎(42) 9月 金正恩氏が後継に確定
◎(44) 10月 ノーベル平和賞に中国民主活動家の劉氏
◎(45) 10月 チリ鉱山落盤事故、33人「奇跡の救出」
◎(47) 11月 米中間選挙で民主党大敗
◎(50) 11月 北朝鮮が韓国を砲撃、韓国側で民間人含む死者4人


【次点レベル】


○(11) 3月 韓国哨戒艦沈没、「北の魚雷攻撃で」
○(51) 11月 内部告発サイト「ウィキリークス」が米国務省公電を公開、機密情報流出


【穴レベル】


△(5) 2月 チリでM8.8の地震
△(13) 3月 米露、新たな核軍縮条約で合意
△(26) 5月 タイ治安当局、元首相派占拠を強制排除
△(46) 10月 習近平氏が胡錦濤主席の後継に
△(48) 11月 ミャンマーで20年ぶり総選挙、スー・チーさん解放



○これで(51)が来たら、それはそれで仕方ないといえよう。そもそも(19)にたいした決め手があるわけではない。トップワンはおそらく(45)(50)のいずれかだろうが、重複が少ない分(45)の一歩リードを予想。大ハズレのパターンとして、個人的には(23)に不安が残っており、穴レベルのどれかと入れ替わり・・・なんていうパターンもアリか。

○疲れた。なのでこれでおしまい。朗報期待。


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