バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

大一番の大一番・駒大苫小牧VS早実再試合

2006年08月21日 12時59分04秒 | ニュースで二言三言
【試合速報は後段】

早実佑ちゃん再試合で完封を/夏の甲子園 (日刊スポーツ) - goo ニュース

早実(西東京)と駒大苫小牧(南北海道)の決勝は壮絶な投手戦となり、1-1でともに譲らず延長15回引き分け再試合となった。夏初Vを目指す早実は、3連投の斎藤佑樹(3年)が再三のピンチをしのぎ、8回の1失点だけで178球、7安打16奪三振完投。最終15回にこの日最速の147キロをマークする熱投で、夏3連覇を目指す駒大苫小牧・田中将大(3年)と球史に残る投手戦を繰り広げた。斎藤は今春センバツに続く2度目の引き分け再試合。69年松山商(愛媛)-三沢(青森)以来37年ぶり2度目の決勝引き分け再試合は、今日21日午後1時から行われる。

 斎藤の体のどこにこんな力が残っていたのだろうか。規定により最終回となる延長15回表2死。173球目。4番本間篤に真っ向勝負を挑んだ。初球ストレートが、この日最速の147キロを計測。超満員5万人で埋まった甲子園が、地鳴りのような歓声に包まれた。前の打席まで得意のスライダーで打ち取っていた相手主砲に、最後は5球連続でストレートを投じていった。

 147キロ、143キロ、147キロ、146キロ、146キロ。そうしておいて最後は133キロフォークで空振り三振に仕留めた。極限状態で見せた斎藤の精神力、そしてクレバーさ。三塁側アルプス席から「斎藤コール」がこだました。この時点で、早実のこの日の負けはなくなった。

 壮絶な投げ合いだった。駒大苫小牧の「怪物」エース田中への闘争心が、斎藤の心をさらに強くした。「男と男の勝負ですから」と、珍しく熱い言葉を口にした。昨秋の明治神宮大会準決勝で初対決。149キロ直球でスイスイと三振を奪う怪物に「すごい投手」と圧倒された。だが、今は違う。「同じ高校生としてビビっちゃいけない。田中君は調子を崩しているので、自分たちの勝ちはある。人生で一番大切な日になる」と臨んだ大一番だった。

 早実・和泉実監督(44)は感極まった。「斎藤は本当によく投げてくれた」。そう言うと、涙がこぼれないように天井を見上げた。「周りからスタミナがあるといわれるけど、体力じゃなく、精神のスタミナのこと。うちは斎藤しかいない」と話した。延長11回1死満塁のピンチでも動じなかった。スライダーを投げようと足を上げた時に、三塁走者が走り出したのを見てスライダーの握りのままボールをたたきつけた。ワンバウンドさせて打者のバントを空振りさせた。三塁走者をアウトにし、ピンチをしのいだ。

 「氣力」。ソフトバンク王監督がいつも色紙に書く言葉は、早実野球部に脈々と受け継がれている部のモットーでもある。準決勝以降、王監督から届いたメッセージは「気力のみ」。勝負の世界を知り尽くした偉大なOBの言葉を、王監督が背負ったエースナンバーを継承した斎藤がピッチングで示してみせた。

 今日21日の再試合もマウンドに上がるつもりだ。4連投になるが、田中との投げ合いにロースコアでの戦いを覚悟し「もしかしたら再試合もあるのかなと思っていた」と言ってのけ、「明日(21日)も大丈夫。今日できなかったので完封をしたいですね」と、真顔で話した。

 18日の準々決勝(対日大山形)で9回144球、準決勝(対鹿児島工)で9回113球、この日15回178球を投げ、3日間で合計435球を1人で投げ抜いた。奪った三振は1大会歴代2位の通算65になった。それでも「もう1日、高校野球が続けられるのでうれしい。明日勝って、自分にリベンジしたい」と、あくまでもマイペースを強調した。今春センバツ2回戦の関西戦で、延長15回引き分け再試合を経験。その時は再試合で投げ勝ったものの、続く準々決勝の横浜戦で力尽きた。「3連投で勝つ」ことが自分への挑戦なのだ。

 球史に残る一戦で、斎藤がさらなる進化を遂げる。この日夜は西宮市内の宿舎に取り寄せた、ベッカムも使用したという高酸素濃度カプセルで体力を回復。「仲間も守ってくれる。明日も楽しみます」と心憎いまでに冷静に話した。激戦続きの今夏甲子園。今日午後1時、再び決戦の先発マウンドに上がる。【鳥谷越直子】

2006年 8月21日 (月) 10:05



1週間いただいた夏休みの最終日、まさか丸半日テレビの前で動けなくなるとは思わなかった。大会本塁打数が記録を更新し、荒れ気味というか乱打戦というか、とにかく派手なゲームが多く目に付いた今大会からは、考えられないような凄い決勝戦は、結局引き分けで今日の再試合にもつれ込んだわけである。

8回表、駒大苫小牧・三木選手のバックスクリーン越えホームランが出た瞬間、1点勝負っぽい流れだった終盤だけに、よもやこれでと思ったが、早実もすぐその裏4番・後藤選手の犠牲フライで1点返し(ホームランと外野フライを一くくりにしていいか分からないが、どちらもあの場面では完璧な大飛球)、そこから実に7イニングの熱闘。

11回には駒大、13回には早実が、それぞれ満塁のチャンスを迎えながらも、片やスクイズ失敗、片やセカンドゴロと逸し、圧巻は15回裏二死での斉藤投手と駒大4番本間選手との勝負。ボールとはいえ147キロだもの。視聴率が30%の、要はみんな知っている試合の経緯を1日経ってからブログで反芻するのに何の意味があるのかという気もするが、分かっていても反芻せずにはいられない名場面の数々だった。やっぱりこういう筋書きのない真剣勝負は胸を打つ。同じ日に行われた、よく分からん殴り合い興行+歌謡ショー(パチンコ企業協賛)の利害関係者各位にも、もう少し参考にして欲しいほどである。

さて、まもなくプレーボールだが。お盆明けの仕事始めにつき見られない悲しさ。意味なく喫茶店とか行っちゃおうかな。誰もが思っているはずのことだが、田中投手と斉藤投手の疲労度、その中で連投(イニング・球数)の差が、試合にどう影響するのかが気がかり。昨日と同じような投手戦になるのかはやや疑問。それにしても、とりわけ斉藤投手の今大会での投球数は既に830球。4連投となる、この試合の登板の結果次第では900~1000球という前代未聞の酷使ぶりである。再試合なんていうのは例外的とはいえ、何人投手を葬り去っても、根本的に改まらないこの高校野球の日程組み、本当にどうにかならんものか。駒大の先発は田中ではなく昨日同様菊池、早実はやっぱり斉藤先発。


【試合速報】15時15分追記
ついさきほど試合終了!駒大苫小牧3―4早実で、早実悲願の夏初優勝!駒大は夏の3連覇ならず。

斉藤投手は4連投にして、13奪三振の無四球完投。凄すぎ!
球数118球。今大会合計948球(間違っていたらすみません)の力投。文句なしの大エース。凄すぎ!
最終打者・田中選手への4球目に、最速の147キロも凄すぎ!
でも9回表の駒大苫小牧の驚異的な粘りも凄すぎ!
仕事中なので凄い凄いばかりの脈略ない文章だが、とにかくどちらも凄すぎ!

延べ24イニングにわたり死闘を尽くした末の1点差決着。本当に、球史に末永く残るであろう2日間。「決勝戦らしい好試合」ではなく「決勝戦としても空前の好試合(×2)」だったと思う。
選手の皆さん、お疲れ様!!


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