バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

【2005年版】「今年の漢字」1位を予想しよう(「流行語大賞予想」番外編)

2005年11月04日 21時44分11秒 | 流行語大賞/予想企画
「流行語大賞」と並び、その年の世相を振り返る冬の風物詩といえば、「今年の漢字」。毎年、清水寺の境内で、なんかお坊さんが馬鹿でかい筆を使って、漢字一文字を書き殴っているアレです。

「今年の漢字」の公式サイトはこちら


1.最近10年間の「今年の漢字」

※「流行語大賞予想」と同様、まずはこのイベントの傾向を掴むため、最近10年間の選定状況を確認する。基本的に過去に選ばれた漢字は、今年は選外になる可能性は高いと思う。各漢字の後のコメントは、主催者の公式サイトの引用である。

※「流行語大賞」との最大の違いは、このイベントは、特定の審査員の選考で決まるのではなく、基本的に応募者からの投票で決まるルールになっている。だから、過去の選考に傾向性があっても、それが今年にも当てはまるとは必ずしも限らない(ちなみにネットでも投票可。イタズラとか多くないのか?)。


1995年「震」
○阪神・淡路大震災や、オウム真理教事件、金融機関などの崩壊などに“震えた”年。

1996年「食」
○O―157食中毒事件や狂牛病の発生、税金と福祉を「食いもの」にした汚職事件の多発。

1997年「倒」
○山一證券など大型倒産の続出や、サッカー日本代表が並いる強豪を倒してワールドカップ初出場決定。

1998年「毒」
○和歌山のカレー毒物混入事件や、ダイオキシンや環境ホルモンなどが社会問題に。

1999年「末」
○世紀末、1000年代の末。東海村の臨界事故や警察の不祥事など信じられない事件が続出して、「世も末」と実感。来年には「末広がり」を期待。

2000年「金」
○シドニーオリンピックでの金メダル。南北朝鮮統一に向けた“金・金”首脳会談の実現。新500円硬貨、二千円札の登場など。

2001年「戦」
○米国同時多発テロ事件で世界情勢が一変して、対テロ戦争、炭そ菌との戦い、世界的な不況との戦いなど。

2002年「帰」
○北朝鮮に拉致(らち)された方の帰国、日本経済がバブル以前の水準に戻ったこと、昔の歌や童謡のリバイバル大ヒットなど「原点回帰」の年。

2003年「虎」
○阪神タイガースの18年ぶりのリーグ優勝、衆議院選挙へのマニフェスト初導入で政治家たちが声高に吠(ほ)えたこと、「虎の尾をふむ」ようなイラク派遣問題など。

2004年「災」
○台風、地震、豪雨、猛暑などの相次ぐ天災。イラクでの人質殺害や子供の殺人事件、美浜原発の蒸気噴出事故、自動車のリコール隠しなど、目を覆うような人災が多発。「災い転じて福となす」との思いも込めて。



※やはり一般投票に基づく選定だけに、特定の重大事件一つの関連ワードから、ズバリ1文字という選ばれ方が多い。一方で、企画自体の主旨が「その年(全体)を象徴する漢字の選考」であるため、選ばれた漢字が他の事件とか世相全般を反映した漢字であるかのよう意味付けるための苦労を感じさせるような主催者コメントが目立つ。

【頑張ったと推察されるコメントの例】
○1996年「~税金と福祉を『食いもの』にした汚職事件の多発」
○2003年「~『虎の尾をふむ』ようなイラク派遣問題」



2.「今年の漢字」第1位予想

※「今年の漢字」予想を番外編で取り上げたのは、今年を象徴する事件として誰しも思いつくものが、「郵政民営化問題→衆院選で自民圧勝」という政治関連のニュースと、「ニッポン放送やTBS問題」に代表される「株」関連の話題の2つに凡そ割れそうに思え、そうなると、どの漢字も例年ほど「本命ガチガチ」とまでは行かないのではないかと感じられたためである。

※また、95年「震」(阪神大『震』災、世間を『震』撼させた地下鉄サリン事件)のように、2つの異なる事件に共に関連付けやすい漢字を今年のケースで考えようとすると、比較的抽象的な、どっちつかずな漢字ばかりが思い起こされ、投票で最多得票となるか疑わしい部分がある。

※ひとまず、そういう諸々の観点を含め「来そうな」漢字の候補をいくつか列挙すると、


候補1「株」
○「ニッポン放送騒動」に端を発した「株主の権利」や、西武鉄道堤会長の逮捕劇など株式を巡る事件がにわかにクローズアップされた1年。また衆院選後の急激な株高やインターネット取引の進展などに伴い、個人投資家レベルでもバブル期以来とも言える「株ブーム」に沸いた。

候補2「圧」
○衆議院選での自民党の歴史的勝利、プロ野球日本シリーズでの千葉ロッテ4連勝・史上初の3試合連続2桁得点など「圧勝劇」の多かった年。また村上ファンドなど、モノいう株主の「圧力」が企業を震撼させた。牛肉輸入再開に向けた米国の「外圧」も激しさを増した。

候補3「対」
○郵政民営化法案を巡る賛成派と「反対」派の「対峙」から、衆議院の解散総選挙に発展、政治に激動をもたらした1年。またニッポン放送・TBSなど株主と経営者の「対決」劇や、企業買収に備えた「対抗」策の広がりも目だった。また靖国問題や東シナ海原油を巡る近隣諸国との「対立」も目に付いた。

候補4「嵐」
○米国では史上最大級のハリケーン「カトリーナ」、日本国内では台風14号など、激しい嵐が各国に深刻な被害の爪あとを残した。また、郵政問題を引き金とした衆議院解散・総選挙、ニッポン放送問題・TBS問題など政界や経済界でも、激しい「嵐」が吹き荒れた1年。

1~4に比べるとちょっと弱いかなと思われるその他候補
○「郵」(郵政民営化法案、郵政解散)
○「反」(郵政法案採決の造反劇、中国国内の反日運動の激化)
○「衝」(JR福知山線衝突事故、自民党衝撃的大勝)
○「騰」(原油価格、株式市場の高騰)


※コメントつけると、我ながら、どれももっともらしく見えるのがまた悩ましい。

※特定のトピックスに強く拠っている分、漢字そのものの印象が強いのが「株」「嵐」などで、逆に包括的なワードである分、漠然とした印象もあるのが「圧」「対」などと言える。いずれにせよ、去年だと1位の「災」の得票率が23%、2位が「韓」で7%と、圧倒的に「災」が強かったのに対して、今年はそこまで票が特定の1文字に集中することはないのではないか。どうでもいいが、去年もし「韓」が1位だったら、清水寺のお坊さんが「韓」と大筆で書いて寺に奉納していたわけですね。いや別にいいんだけど。

※基本的には、特定のトピックスに強く拠っているワードの方が1位になりやすいと思われ、その点個人的に言うと、今年は「株」の印象がかなり強いのだが、郵政解散が絡まないのが弱み。なら、しいて言えば本命が「嵐」だろうか。抑えで「対」「圧」、穴が「株」というところか。

※ひょっとすると、また考え直すかも知れませんが、とりあえずこんな感じで一つ。




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