バカに厳しいバカばかり

自戒の念も込めてそういうタイトルにしました。

巨人・桑田投手のサイト上退団意思表明に思うこと

2006年09月24日 18時41分15秒 | ニュースで二言三言
桑田 HPで巨人に決別宣言 (スポーツニッポン) - goo ニュース

巨人との決別は球団ホームページ(HP)で――。巨人・桑田真澄投手(38)が23日、21年間プレーしたチームを退団する意思を球団HPで表明。先発予定の24日のイースタン湘南戦(ジャイアンツ球場)が「ジャイアンツのユニホームでマウンドに立つのはおそらく最後」とした。球界では前例のない形での退団表明。その背景には自らの処遇に対する不満があったようだ。

 まさに寝耳に水だったのか。桑田の突然の決別宣言に、阪神戦を終えた直後の原監督も驚きを隠せなかった。

 「ウソだと思うよ。おれは信じられない。その話が本当なら、だって順番が…」。一方の清武球団代表は「彼とは何度も話し合っている」と強調。さらに「今シーズンが最後になるかも、という思いが高じて書いたんじゃないか」と続けた。しかし報道陣の「事前に認識していたのか?」との問いには「話をしてると言ってるじゃないか!」と繰り返すなど、戸惑いは隠せなかった。

 一方、川崎市内の自宅では、在宅中の本人に代わりインターホン越しに真紀夫人が応対。「きょうは(話すのは)無理なので、あした球場でお願いします」と桑田の言葉を代弁した。

 桑田は24日のイースタン湘南戦に先発予定。この日、川崎市のジャイアンツ球場での練習後にも「有終の美を飾らないと…」と意味深長な言葉を口にしていた。登板前日の決別宣言。そこには来季契約が微妙な状況であること以上に、原監督ら首脳陣に対する不信感も見え隠れする。

 桑田は4月13日の広島戦(東京ドーム)で600日ぶりの白星。その後、右足首捻挫で同29日に登録を抹消された。当初は5月4日阪神戦(甲子園)に登板予定だったが、以後は1軍昇格が検討されることはなかった。シーズンが押し詰まっても、1軍の現場とは来季処遇を含めた直接会話などの機会は皆無だったという。事実上の戦力構想外扱いが、決別宣言の背景にあったのは想像に難くない。球団の公式HPでの表明という異例の形を取ったのも意地の表れだったのだろう。

 折しも24日の登板は滝鼻卓雄オーナーが観戦予定。桑田自身は現役続行への思いは強いが、清武代表は今後について「白紙。彼の将来を含めて話し合って、検討しないと」とした。38歳という年齢もあり、移籍先が保証されているわけではない。きょうの登板が「巨人・桑田」の実力をアピールする最後の機会だ。投球内容、そして自身の口から発せられる言葉に注目が集まる。

 ≪借金問題も解決済み≫巨人退団の障害になるとされた借金問題も既に解決済みだ。義理の兄による不動産の取引失敗で91年当時に抱えた負債は約17億円。親会社の読売新聞東京本社が肩代わりし、以来桑田は年俸の中から返済を続けてきたが、読売新聞関係者によると、最優秀防御率のタイトルを獲得し、リーグ優勝に貢献した02年のオフに渡辺恒雄オーナー(現会長)の温情で円満に処理されている。

 ≪阿部「残念です」≫桑田退団表明に首脳陣とナインの反応は“温度差”をみせた。近藤ヘッドコーチは「ちっとも知りませんでした。あ~、そうなんだ」。また村田バッテリーコーチも「オレ、ちょっと分からへんな。もっとほかの人に聞いてよ」と足早に球場を後に。その一方で仁志は「(2軍で一緒の時に)何となくそういう雰囲気は感じていた。桑田さんが決断したことだし、僕らはその後の野球人生を応援したい」。また阿部も「本当なら残念です」と表情を曇らせた。

2006年 9月24日 (日) 06:13



今朝のスポーツ新聞各紙のサイトを見ると、報知だけが桑田投手本人との単独インタビューを掲載しており、いわく、

「6月ごろからは、投げられる状態になったが、結局、上からお呼びがかかることはなかった。自分はもう戦力として必要とされていなんだなあ、と判断した」
「巨人で現役を終えたほうがいい、という人もいたけど、やはりまだ200勝という目標がある。肉体的にも自信があるし、何より心がまだ燃え尽きていない」
「これからのことは、まだ何も決まっていない。球団との話し合いも、これからです」
「(その段階でHPで発表したのは)24日に投げると、(2軍での)試合では日程的にもう投げられない。これまで応援してくださったファンの方々にアナウンスしなければいけないと思った」


ということである。でも上記のスポニチの記事では、球団代表が「彼とは何度も話し合っている」と強調しているということなので。要するに、フロントから内々に、桑田投手へ来期戦力外が伝えられ、桑田投手は現役続行を希望(なので、例えば自由契約を要望、調整中)という段階なんだろうとは思う。

一つ解らないのは、原監督のことである。結局紙面に載っている内容しか知らないので判断し難いのだが、各紙掲載のコメントを見比べると、

「ウソだと思うよ。おれは信じられない。その話が本当なら、だって順番が…」【スポニチ】
「にわかには信じられない。ウソだと思う。それ、本当なの?」【報知】
「その内容は本当なの。信じられないなあ。それだったら順番が違うよなあ。ウソだと思いますよ」【日刊スポーツ】
「本当なの? そんな話は聞いていない。(意思を伝える)順番が違うだろう」【サンケイスポーツ】


という。何が解らないって、結局このコメント桑田投手に対するものなのか、フロントに向けられたものなのか(両方という考え方もあるが)判断できないという。

現に戦力としては全く期待できないレベルとはいえ、あれだけの生え抜きスターの処遇にかかわる件である。報道で伝わる情報がどうあれ、どういう花道用意するかを含め、現場には現場の意思というものが内々にあったとしても不思議ではない。自由契約でなく現役引退だった(あと長嶋監督と同時引退だった)ので、一概に比較できないが、かつての「3本柱」の残り斉藤・槙原両投手の退団時と比べると、これは全く幕のおろされ方が違う。

推測だが少なくとも原監督は、戦力外通告はいずれ監督自らで行うのが「筋」(もっと言えば「ジャイアンツ愛」)と考えていたのではないか。そういう意味では、当の監督が結末まで埒外に置かれ、桑田投手との不仲まで邪推されるばかりか、フロントとの連携欠如まで露呈するような、ああいう情報の出方(「桑田が勝手に決別宣言」とか言われるが、あのHP自体球団の公式サイトである)では、全くもって面子潰れっぱなし、よほど位置づけが軽いのではと同情せざるを得ない。この球団の混乱は根が深いと思う。


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