いよいよソウルからのスタート。
2年前のような黄砂はないが、風は冷たく寒い。
朝8時半の気温は6℃。
出発する景福宮の警備が厳しくなったような気がする。
昨年焼け落ちた国宝1号の「南大門」の火災のせいだろうか。
8時45分、出発式で韓国側の宣相圭隊長(韓国体育振興会総裁)
と日本側隊長の小林昌仁隊長(日本ウオーキング協会専務理事)
があいさつ。
共に「また皆さんと、かつての平和使節団、朝鮮通信使が歩いた道を
ともに手を携えて歩けるのがうれしい。この歴史的な道のウオークを
通して日韓両国の草の根交流を確かなものにしましょう」とあいさつ。
今回の特徴は日本隊では在日韓国人の参加者が倍増、4人に増えたこと
と、日本人男性と結婚して帰化した元韓国人が参加したことだ。
また韓国隊では韓国内の参加者が10人を越え、日本コースを歩くウオ
ーカーも倍増し6人に増えた。
ソウルから歩き出す日本隊は25人、平均年令は65才。
鐘と太鼓のサムルノリ音楽隊に先導されて、9時に歩きだす。
デイリー参加者も加えて96人。
焼け落ちた南大門は覆われて再建中。
痛々しい姿だ。
龍山の米軍基地の周囲を迂回して進む。
「昔、朝鮮通信使が通った道はこの基地の中にありました」と宣さん。
戦争記念館でトイレで休憩。
韓国が今まで戦った戦闘機などが屋外に展示されている。
大河、漢江沿いに「済州亭址」の石碑。
昔は王室用の建物があり、朝鮮通信使の歓送会が行われたそうだ。
漢江を渡り、ひたすら繁華街の歩道を南に進む。
前回満開だった街路樹の桜はまだ2部咲きだ。
午後4時50分、宿所の浄土寺に到着。
2年前もこのお寺で、道中の安全祈願をしていただいた。
精進料理の夕食後、本堂で老師から「皆さんは朝鮮通信使の生まれ
変わりではありませんか。今はスピードの時代ですが、皆さんは自分の足
で歩いて韓国の自然と歴史そして人々の生活に触れて、善隣友好の目的を
しっかりたしてください」と激励された。