『くわず女房』の12場面

以前書いたものを再投稿しました。

紙芝居の『くわず女房』松谷みよ子/長野ヒデ子(童心社)について。

『おすすめ紙芝居400冊』子どもの文化研究所他/編(一声社) のこの作品の説明に「3刷以降を使ってください」との記述がありました。
これは比較しなくてはと思いましたが、図書館HP上で「何刷か」というのは表示されません。
それで図書館に経緯を説明して調査してもらいました。

すると、この作品は「松谷みよ子民話珠玉選」と「民話かみしばい傑作選」の2種類のシリーズで出版されていることがわかりました。
傑作選」のシリーズで出版されている作品が3刷以降にあたるらしい、そうです。手に入れた10刷目の画面裏に増刷回数と「12画面を書き変えた」との表示がありました。

昨日、比較してみたところ、珠玉選の同作品12画面は、花が描かれています。傑作選の同作品12画面は花が描かれていません。
つまり、花が無い傑作選の方が正しいということになります

そして定例会で、詳しい会員さんの「菖蒲湯の菖蒲は、花の咲かない菖蒲だよ」という発言を元に調べてみたところ、
菖蒲湯や軒先に下げるときに使うのは、花の咲かない(地味な花が咲く)サトイモ科の菖蒲だということがわかりました。独特の匂いがあるそうです。同様に魔除けに菖蒲の謂れを語る場合も、サトイモ科の菖蒲ですから、花が無いのが正解のようです。
また、紙芝居の画面では、花が描かれていないので、鬼女と男が際立って見えます。

福音館書店の絵本『くわずにょうぼう』は赤羽末吉の美しい絵で有名ですが、これも華麗な花の絵が印象的です。今もなお売れ続けていることでしょうし、読み聞かせの季節ものの定番でしょう。読み聞かせた後で、ちょっと説明するといいかも知れませんね。そういった語り手の「自分の言葉」での話が付け加えられると、おはなし会もイキイキしたものになりますし、お客さんも「お得感」を感じられます。
紙芝居も、1,2刷の珠玉選のものを使うときには、ちょっと説明するといいかも知れません。

図書館にも調べていただいて、ありがとうございました。OPACで見分けることができないかと思っていましたが、シリーズ名がでてくるので選択できます。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
メッセージありがとうございました (ムーラン)
2015-05-22 15:57:31
ご無沙汰しております。「おすすめ紙芝居」管理人です。
わたしの掲示板に温かいメッセージをありがとうございました!
長年にわたってご覧くださることが、なにより励みですm(_ _)m

「くわず女房」の改訂のこと、詳しくご紹介いただきありがとうございます。
わたしのサイト内「くわず女房」の紹介ページにいただいたメッセージを転載させていただく折にも、ぜひ記事をリンクさせてください。
でも、メッセージいただきましたとおり、ちょっと時間かかるかもしれません- -;
今後も細々とできることを続けていきますので、変わらずご教示お願いします!
 
 
 
ページリンクさせていただきました (ムーラン)
2015-06-14 10:37:25
いつもありがとうございます。「おすすめ紙芝居」管理人です。
わたしの掲示板にいただいた「くわず女房」のメッセージをサイト内の作品紹介ページに転載させていただき、こちらのブログ記事とリンク設定しました。
当地では梅雨入り前に咲いた花菖蒲が、ようやくの雨でもうひと踏ん張り輝いているこの頃です。
今後もご教示よろしくお願いします。

「くわず女房 -おすすめ紙芝居」
http://homepage2.nifty.com/kamishibai/kuwazunyoubou.html
 
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