エリヤとバアルの預言者との戦い
アハブ王とエリヤ
(1列王記18:20,21口語訳)
「そこでアハブは
イスラエルのすべての人に人をつかわして,
預言者たちをカルメル山に集めた。
そのときエリヤは
すべての民に近づいて言った,
『あなたがたはいつまで
二つのものの間に迷っているのですか。
主が神ならばそれに従いなさい。
しかしバアルが神ならば,
それに従いなさい』。
民はひと言も彼に答えなかった。」
北イスラエルのアハブ王が
バアル礼拝を導入したころ,
神はエリヤを遣わして,
北イスラエルを真の神に
立ち帰えらそうとします。
アハブ王はバアル信仰を容認します。
このアハブ王に
預言者エリヤは対立します。
カルメル山上でエリヤは
バアルの預言者450人に対決します。
エリヤの祈りに神は答えてくださり,
エリヤは勝ちます。
この後,エリヤはバアルの預言者を
皆殺しにしました。
☆
(1列王記18:37,38口語訳)
「『主よ,わたしに答えてください,
わたしに答えてください。
主よ,この民にあなたが神であること,
またあなたが彼らの心を
翻されたのであることを
知らせてください』。
そのとき主の火が下って燔祭と,
たきぎと,石と,ちりとを焼きつくし,
またみぞの水をなめつくした。」
○
エリヤのうつ
(1列王記19:4口語訳)
「自分は一日の道のりほど
荒野にはいって行って,
れだまの木の下に座し,
自分の死を求めて言った,
『主よ,もはや,じゅうぶんです。
今わたしの命を取ってください。
わたしは先祖にまさる者では
ありません』」。
エリヤはバアルの預言者と対決し,
勝利を得ますが,
イゼベルに命を狙われます。
すると,
エリヤは燃え尽きたかのようになります。
うつとなり,
そして,自分の死さえ願います。
現代人の精神的な病を思い出させます。
エリヤは
天使の導きで神の声を聞くことによって,
再び力を得ます。
旧約聖書の偉大な預言者にも
弱いところがありました。
神の声は,そこに現れました。
○
(列王記19:8 口語訳)
「彼は起きて食べ,かつ飲み,
その食物で力づいて四十日四十夜行って,
神の山ホレブに着いた。」
アハブ王からカルメル山での出来事を
聞いたイゼベルは烈火のごとく怒り,
エリヤを殺すと,エリヤに告げます。
するとエリヤはイゼベルを恐れて逃亡し,
40日40夜歩いて,
シナイ半島のかつてモーセが
十戒を授かった神の山 ホレブにまで
やってきました。
○
かすかな細い声
(1列王記19:11,12)
「主は仰せられた。
『外に出て,山の上で主の前に立て。』
すると,そのとき,主が通り過ぎられ,
主の前で,
激しい大風が山々を裂き,岩々を砕いた。
しかし,風の中に主はおられなかった。
風のあとに地震が起こったが,
地震の中にも主はおられなかった。
地震のあとに火があったが,
火の中にも主はおられなかった。
火のあとに,かすかな細い声があった。」
この惚れ部の山で
神はエリヤに声をかけます。
「主が通り過ぎられ」とは,
神の特別な顕現を表します。
「火」とは稲妻を表していると
考えられています。
神の声は,
エリヤには,このとき,
静かに聞こえて来ました。
2020-10-08