ヨハネの福音書 解説4
電車通勤のために
口語訳
ヨハネの福音書は,
イエスの弟子のヨハネが書いています。
○
初めに言があった
(ヨハネ 1:1)
「初めに言があった。
言は神と共にあった。
言は神であった。」
ここでの言は
イエス・キリストを指します。
☆
(ヨハネ1:12)
「彼を受けいれた者,すなわち,
その名を信じた人々には,
彼は神の子となる
力を与えたのである。」
神の言を受け入れる者は,
神の子となります。
○
イエスの洗礼
(ヨハネ 1:32-34)
「ヨハネはまたあかしをして言った,
『わたしは,
御霊がはとのように天から下って,
彼の上にとどまるのを見た。
わたしはこの人を知らなかった。
しかし,
水でバプテスマを授けるようにと,
わたしをおつかわしになった
そのかたが,
わたしに言われた,
「ある人の上に,
御霊が下ってとどまるのを見たら,
その人こそは,
御霊によってバプテスマを
授けるかたである」。
わたしはそれを見たので,
このかたこそ神の子であると,
あかしをしたのである』」。
ヨハネがイエスの洗礼を預言します。
イエスが洗礼を受けると,
イエスに御霊が降ります。
そして,イエスは信じる者に
み霊を下らせます。
○
しるし
(ヨハネ2:23)
「過越の祭の間,
イエスが
エルサレムに滞在しておられたとき,
多くの人々は,
その行われたしるしを見て,
イエスの名を信じた。」
「しるし」は,
イエスが救い主であることを示す
奇跡です。
○
風の思い
(ヨハネ3:8)
「風は思いのままに吹く。
あなたはその音を聞くが,
それがどこからきて,
どこへ行くかは知らない。
霊から生れる者もみな,
それと同じである。」
「風」と「霊」はギリシャ語では,
「プニューマ」です。
イエスを信じる者は,
霊から新しく生まれます。
○
永遠の命
(ヨハネ4:14)
「わたしが与える水を飲む者は,
いつまでも,
かわくことがないばかりか,
わたしが与える水は,
その人のうちで泉となり,
永遠の命に至る水が,
わきあがるであろう。」
ここでの水は,聖霊のことです。
○
よみがえる
(ヨハネ5:28,29)
「このことを驚くには及ばない。
墓の中にいる者たちがみな
神の子の声を聞き,
善をおこなった人々は,
生命を受けるためによみがえり,
悪をおこなった人々は,
さばきを受けるためによみがえって,
それぞれ出てくる時が来るであろう。」
「善をおこなった人々」とは,
イエスを信じる人々です。
イエスがもう一度来られるとき,
よみがえり,永遠の生命を受けます。
○
湖を歩く
(ヨハネ6:20)
「イエスは彼らに言われた,
『わたしだ,恐れることはない。』」
イエスは荒れた湖の上を歩きます。
「わたしだ」の直訳は,
「わたしはある」です。
○
生ける水
(ヨハネ 7:37,38)
「祭の終りの大事な日に,
イエスは立って,叫んで言われた,
『だれでもかわく者は,
わたしのところにきて飲むがよい。
わたしを信じる者は,
聖書に書いてあるとおり,
その腹から生ける水が川となって
流れ出るであろう。』」
ここでの水は,聖霊です。
○
真理は自由を得させる
(ヨハネ8:31,32)
「イエスは自分を信じた
ユダヤ人たちに言われた,
『もしわたしの言葉のうちに
とどまっておるなら,
あなたがたは,
ほんとうにわたしの弟子なのである。
また真理を知るであろう。
そして真理は,
あなたがたに
自由を得させるであろう。』」
真理はイエス・キリストです。
イエスを信じる者は,
真理と自由を得ます。
○
見えない人たちが見えるようになる
(ヨハネ9:39)
「そこでイエスは言われた,
『わたしがこの世にきたのは,
さばくためである。
すなわち,
見えない人たちが
見えるようになり,
見える人たちが
見えないようになるためである。』」
イエスを信じるなら
神と真理がわかるようになります。
○
よい羊飼い
(ヨハネ10:11)
「わたしはよい羊飼である。
よい羊飼は,
羊のために命を捨てる。」
「よい羊飼い」は,
神に選ばれたキリストです。
イエスは「よい羊飼い」として
十字架で命を捨て,
信じる者に豊かな命を与え在られます。
○
イエスはよみがえりであり,命である
(ヨハネ11:25)
「イエスは彼女に言われた,
『わたしはよみがえりであり,
命である。
わたしを信じる者は,
たとい死んでも生きる。』」
イエスがマルタに語っていますが,
私たちにも語っています。
○
一粒の麦
(ヨハネ12:24)
「よくよくあなたがたに言っておく。
一粒の麦が地に落ちて死ななければ,
それはただ一粒のままである。
しかし,もし死んだなら,
豊かに実を結ぶようになる。」
イエスの贖いの死
(身代わりの死)によって,
信じる者は永遠の命が与えられます。
○
最後まで愛し通された
(ヨハネ13:1)
「過越の祭の前に,
イエスは,
この世を去って父のみもとに
行くべき自分の時がきたことを知り,
世にいる自分の者たちを愛して,
彼らを最後まで愛し通された。」
イエスの告別の説教です。
○
内なるキリスト
(ヨハネ14:20)
「その日には,
わたしはわたしの父におり,
あなたがたはわたしにおり,
また,
わたしがあなたがたにおることが,
わかるであろう。」
イエスが十字架に架かり,
復活して,聖霊が降ります。
そして,イエスと聖霊は,
わたしたちの心に住まいます。
○
イエスはぶどうの木
(ヨハネ15:5)
「わたしはぶどうの木,
あなたがたはその枝である。
もし人がわたしにつながっており,
またわたしが
その人とつながっておれば,
その人は実を豊かに結ぶようになる。
わたしから離れては,
あなたがたは
何一つできないからである。」
ぶどうの木と枝のように,
イエスを信じる者は神と結びつきます。
○
真理の御霊
(ヨハネ16:13)
「けれども真理の御霊が来る時には,
あなたがたを
あらゆる真理に導いてくれるであろう。
それは自分から語るのではなく,
その聞くところを語り,
きたるべき事を
あなたがたに知らせるであろう。」
イエスが
地上で語り尽くせなかったことを,
真理の御霊である聖霊が,
私たちに教えてくださいます。
○
永遠の命
(ヨハネ17:3)
「永遠の命とは,
唯一の,
まことの神でいますあなたと,
また,あなたがつかわされた
イエス・キリストとを
知ることであります。」
イエス・キリストによる救いの定義です。
「知る」とは,イエス・キリストを知り,
一つとなることです。
○
イエスは王
(ヨハネ18:37)
「そこでピラトはイエスに言った,
『それでは,あなたは王なのだな。』
イエスは答えられた,
『あなたの言うとおり,
わたしは王である。
わたしは真理について
あかしをするために生れ,
また,
そのためにこの世にきたのである。
だれでも真理につく者は,
わたしの声に耳を傾ける。』」
イエス・キリストは,神の国の王です。
また,イエス・キリストご自身が,
真理です。
○
「すべてが終った」
(ヨハネ19:30)
「イエスはそのぶどう酒を受けて,
『すべてが終った』と言われ,
首をたれて息をひきとられた。」
イエスが十字架架けられたときの
最後の言葉です。
神の救いの業は,
「すべてが終った」,
成し遂げたのです。
旧約聖書の預言をすべて成就して,
贖いのわざを
成し遂げたという叫びです。
わたしたちは,
イエス・キリストを信じるだけで
救われます。
○
復活のイエス,トマスにあらわれる
(ヨハネ20:28,29)
「トマスはイエスに答えて言った,
『わが主よ,わが神よ』。
イエスは彼に言われた,
『あなたは
わたしを見たので信じたのか。
見ないで信ずる者は,
さいわいである。』」
復活を疑っていたトマスは,
復活したイエスに会います。
イエスは
「見ないで信ずる者は,
さいわいである」
と言います。
○
ヨハネの福音書の目的
(ヨハネ20:31)
「これらのことを書いたのは,
あなたがたがイエスは
神の子キリストであると
信じるためであり,
また,そう信じて,
イエスの名によって
命を得るためである。」
ヨハネの福音書の真の目的です。
イエスが
「神の子キリストである」と確信し,
永遠の命を得ることです。
2021-08-26