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ベトナムの外国契約者税

2023-03-01 | 税制

外国契約者税(Foreign Contractor Tax:FCT)はベトナム特有の税制として、外国企業、外国組織及び外国人が契約に基づいてベトナムの契約相手方に商品・サービスを販売・提供することにより得た収入に課される税金です。外国契約者税を納付する必要がある外国企業、外国組織及び外国人は外国契約者と呼ばれています。

 

外国契約者税は個別の税ではなく、法人所得税及び付加価値税(企業や組織に適用)又は個人所得税及び付加価値税(個人に適用)の組み合わせです。

 

通常、次の取引活動は外国契約者税の課税対象となります。

  1. 最終配送地点がベトナム国内にある物品の販売
  2. ベトナム国内におけるサービスの提供を伴う物品の売買
  3. ベトナム国内におけるサービスの提供・使用
  4. 建設と据付
  5. 利息の支払
  6. ロイヤリティの支払
  7. 有価証券の譲渡

 

ベトナムの外国契約者税の計算・納付方法は、推計法、申告法、ハイブリッド方式の3つあります。

 

推計法は最も利用されている方法です。この方法では、ベトナムの契約相手方は、ベトナム源泉所得を外国契約者に支払う前に外国契約者税を源泉徴収・納付しなければなりません。課税額の計算式は、付加価値税=課税売上×付加価値税の推計税率、法人所得税=課税売上×法人所得税の推計税率、個人所得税=課税売上×個人所得税の推計税率です。付加価値税及び所得税の推計税率は、物品の種類及びサービスの性質によって異なります。

 

申告法及びハイブリッド方式は、次の要件に該当する際に利用されます。

  1. 納税義務者は契約に基づきベトナムにおいて事業を行い、契約期間が183日以上であること。
  2. 納税義務者はベトナムに恒久的施設を有していること。
  3. 納税義務者はベトナム会計制度を適用していること。

 

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