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中国の外国人永久居留管理条例

2021-01-26 | ビザと移民

2020年の2月末、中国司法部がインターネットで公布した「外国人永久居留管理条例(意見募集稿)」は中国国内において多大な反響を呼びました。上述の意見募集稿の是非を論ぜず、現行の中国の有効な外国人永久居留管理条例を要約し、ご参照に供します。

 

条例の適用対象

 

中国の国家移民管理局の現行規定により、以下の外国人は中国の永久居留資格が申請できます。

(1)  外国籍ハイレベル人材、及び突出した貢献を果たし、中国が特別に必要とする外国人であること。

(2)  中国において就労している外国人は、4年連続勤務し、毎年中国に実質的に6ヶ月以上滞在し、給与年収が所在地の従業員の前年度平均年収の6倍以上であり、且つ年間の個人所得税の納税額が給与年収基準の20%以上であること。

(3)  中国において就労している外国籍華人は、博士号を有すること、又は中国の重点発展の区域において4年連続勤務し、毎年中国に実質的に6ヶ月以上滞在すること。

(4)  中国に直接投資を行い、投資状況が3年連続安定し、且つ良好な納税記録がある外国人であること。

 

上述の人員の外国人配偶者及び18歳未満の子女は相応の外国人永久居留身分証を同時に申請することができます。

 

外国人永久居留身分証の有効期限

 

中国の永久居留が認可された外国人が18歳以上である場合は、その外国人永久居留身分証の有効期間が10年です。18歳未満の場合は、その外国人永久居留身分証の有効期間が5年です。

 

具体的な要件

 

中国の各都市は中国の外国人永久居留の申請に対するそれぞれの具体的な要件があります。深センを例に挙げて、以下をご参照ください。

 

3.1  外国籍ハイレベル人材

 

『中国(広東)自由貿易試験区外国籍ハイレベル人材申請中国永久居留推薦状』(深セン前海蛇口自由貿易区管理委員会への提出が必要)又は深セン市政府発行の『粤港澳大湾区外国籍ハイレベル人材申請永久居留推薦状』を取得した外国人は、外国人永久居留が申請できます。

 

3.2  深センで就労している外国人

 

深センにおいて就労している外国人は外国人永久居留資格が申請できます。その外国人は、4年連続勤務し、毎年中国に実質的に6ヶ月以上滞在し、4年連続給与年収が人民元40万元以上(税込み)であり、且つ毎年人民元10万元以上の個人所得税を納付し、勤務先に推薦される必要があります。

 

3.3  深センで就労している外国籍華人

 

深センにおいて就労している外国籍華人は外国人永久居留資格が申請できます。その外国籍華人は、博士号及び就労ビザ(Zビザ)を保有して、又は就労ビザを保有し、4年連続勤務し、毎年中国に実質的に6ヶ月以上滞在する必要があります。

 

3.4  深センで投資している外国人

 

深センにおいて投資している外国人は外国人永久居留資格が申請できます。その外国人は、自然人として、又は本人が自然人たる株主とする法人を通じ、深センで直接投資を行い、投資状況が3年連続安定し、出資総額が100万米ドル以上であり(中国「外商投資産業指導目録」に指定される奨励類の産業には50万米ドル以上が必要)、且つ良好な納税記録がある必要があります。


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