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過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信の訂正に関するお知らせ(リソー教育)

過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信の訂正に関するお知らせ(PDFファイル)

リソー教育(東証プライム)のプレスリリース(2024年7月12日)。

過年度の有価証券報告書等の訂正報告書を関東財務局へ提出したとのことです。

同社は、2025年2月期から監査人が交代し、新日本監査法人の監査を受けていますが、第1四半期の四半期レビューの過程で、新日本から指摘があったそうです。

「(1)訂正の理由

当社は、2024年4月23日付「会計監査人の異動に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、2025年2月期より新たにEY新日本有限責任監査法人による財務諸表監査及び内部統制監査を受けておりますが、2024年2月期決算までは連続して誠栄有限責任監査法人による財務諸表監査及び内部統制監査により適正意見を得て、有価証券報告書を提出して参りました。

この度、2025年2月期第1四半期の四半期レビューの過程において、EY新日本有限責任監査法人より、以下の2点の指摘を受けました。

・当社の個別財務諸表において、債務超過となっている子会社の債権に対して貸倒引当金を計上するべきだったのではないか。

・当社および連結子会社の「固定資産の減損に係る会計基準」の適用に際して、減損の兆候の把握方法に誤りがあるのではないか。

これらのEY新日本有限責任監査法人からの指摘に関し、前任の誠栄有限責任監査法人との確認作業を進めた結果、当社としては下記の通りの修正をすることが適切であると判断いたしました。

以上のことから、当社の単体決算においてのみ引当金を計上し、減損損失の計上する時期および金額を修正するとともに、棚卸資産の金額を修正するべき事項がありましたので、過年度の財務諸表等を訂正することとしたものであります。」

2021年2月期から2024年2月期まで、訂正されています。

2024年2月期(連結)で影響額をみてみると...

(単位:百万円)(数字は、左から訂正前、訂正後、影響額)

純資産への影響で2%(168百万円)ですから、それなりに大きな金額であり、訂正すべきなのでしょうが、投資家に誤解を与えるほどなのかどうか...

内部統制報告書も訂正しています。

内部統制報告書の訂正報告書の提出に関するお知らせ(PDFファイル)

「債務超過となっている子会社の債権に対する引当金および固定資産の減損会計については、重要性の高い会計処理として、誠栄有限責任監査法人と協議のうえ検討を行っていましたが、当該訂正に至ったことは、当社グループの管理部門体制が正確な財務諸表を作成することに関して必ずしも十分とは言えないことから、決算・財務報告プロセスに関連する内部統制上、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。

上記の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備につきましては、当該事項が当事業年度の末日後に会計監査人の交代により判明したため、当事業年度の末日までに是正することができませんでした。なお、上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、すべて財務諸表に反映しております。」(2024年2月期)

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