会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

トーマツが千葉で始める監査業務のイノベーションと働き方改革(DOLより)

トーマツが千葉で始める監査業務のイノベーションと働き方改革

(宣伝っぽい記事ですが)トーマツが千葉の幕張に開所した「トーマツ監査イノベーション&デリバリーセンター(AIDC)」を紹介した記事。

会計士の稼働率高止まりを解消する目的だそうです。

勤務体制は...

「繁忙期は業務時間を7時~23時とし、1日2~3人のオペレーターがシフト勤務、つまり同じ席で1日に2~3人が働くことになる予定。また、この期間は土日祝日も業務を続け、監査現場をサポートしていく。」

どういう人を採用しているのか...

「AIDCは地域密着型を目指し、社員は基本的に地元の千葉県民、千葉市民を中心に採用している。前述したとおり、繁忙期には業務時間が早朝から深夜に及ぶため、職住接近が望ましいというのも理由の1つだ。

採用に関しては、「会計やファイナンスなどの資格やスキルを重視しているわけではありませんが、資格保有者は一定のプラス評価になります。ただ、今のところスーパーバイザーに関しては金融機関の事務センターなどに勤めた経験のある人を採用しています」(矢部誠・AIDCセンター長)。」

技術面では...

「システムは、監査業務のデジタルトランスフォーメーションと高度なセキュリティを実現する情報テクノロジーで構築されている。執務スペースにあるPCブースの端末は、通常のPCとは異なり、ユーザー側の端末の機能は必要最小限にとどめ、サーバー側で処理を行なう仕組みになっている。すべての設定をサーバー側で管理する「ゼロ・クライアント」を基本に作られているため、端末に一切のデータ(作業した文書やログデータなど)が残らない

また、監査現場とAIDCをつなぐのは、最新のデジタル技術。現場で得た紙資料をデジタル化するためのプラットフォームや、数多くの監査チームからの依頼を適切に管理し、運営するための情報管理基盤などをつくりあげている。

例えば、監査チームから送信されたデータは、自動仕分けされてAIDCの担当者に割り振られる。このデータは、その担当者しか見ることはできない。ゼロ・クライアントとペンタブレット、オンラインコラボレーションによる完全仮想化を実現しているわけだ。

もちろん、業務はペーパーレスが基本(報告書印刷など紙での作業が前提となるものを除く)。監査先企業のデジタル化が進み、紙媒体から電子媒体にシフトしてペーパーレス化が進んだことも、AIDCでの業務集中化が可能になった要因の1つといえる。」

セキュリティ上必要なのでしょうが、結構窮屈な面もあるようです。

「執務スペースには私物は持ち込めないため、私物保管スペースが設置されている(ハンカチなどは透明なバッグに入れて持ち込む)。携帯電話もNGだが、緊急時のために連絡先(メールアドレスおよび電話番号)を家族に伝えているため、子育て中の親でも安心して働けそうだ。」

具体的な仕事は...

「写真は、四半期報告書の数字が企業の内部資料である試算表と合致するかなどを確認している様子。こうした作業を効率的にオフロードすることで、公認会計士の負担を減らすわけだ。」

「紙は一切用いず、2つの大きなモニターを見ながら、連動するタブレット(写真手前)へタッチペンで書き込む」(写真の説明)

監査チームが現場に出向き、チームの中で指導・報告・打ち合わせしながら進めていくというのとはだいぶ違います。現場とはデータだけのつながりで、決められた作業をパソコンでひとりもくもくとやるという感じでしょうか。(有報・四半期報告書と試算表の照合は、科目の集約や組替もあるので、それほど単純な作業でもないように思われますが)

千葉市からは補助金も出るようです。

当サイトの関連記事

トーマツはこの記事にも登場しています。

オフィス供給、来年3倍 東京都心、再開発完工多く 空室率下げ止まりも(日経)(記事冒頭のみ)

「会計監査を手掛けるデロイトトーマツグループは、5つのビルに分かれていた主要な事業部門を18年10月完成の丸の内二重橋ビルディング(千代田区)に集約する。」
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