会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

双竜自監査人、半期報告でも「意見不表明」(NNAより)

双竜自監査人、半期報告でも「意見不表明」

韓国の双竜自動車という自動車会社の監査人が、同社の2020年上半期の決算に対して、意見不表明としたという記事。ゴーイングコンサーンについて記載したようです。

「経営不振に陥る韓国の双竜自動車が14日公示した2020年上半期の決算報告書によると、会計監査法人である三晸KPMGが内容の正当性を留保する「意見不表明」としたことが明らかになった。今年1~3月期決算時に次ぐ意見不表明により、双竜自の株式は18日まで売買停止となった。ソウル経済新聞などが伝えた。

三晸KPMGは「上半期の最終損益が2,025億ウォン(約182億円)の赤字となり、流動負債が流動資産を4,480億ウォン超過した。この状況は、企業としての存続能力に疑問を提起するレベル」と説明した。双竜自は17年から赤字が続いており、6月末時点での借入金は約3,069億ウォンに上っている。」

日本だと、「継続企業の前提に重要な疑義」といったもやっとした表現ですが、この記事を読むと、韓国では、企業の存続能力の疑義とはっきり書くようです(国際監査基準もたしかそうなっている)。存続能力(その裏側として「存続できない」=「倒産」が連想される)にふれない日本流の表現を意味が通るように記載するとすれば、「継続企業の前提を適用して財務諸表を作成することが妥当であるかどうかについて重要な疑義がある」とでも書くべきでしょう。

監査基準だけでなく、IFRSでも継続企業に関する規定が設けられています。

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