冷凍豚肉の取引を装い、取引先の食肉販売会社から約9000万円をだまし取ったとして、大手水産加工会社「ニチロ」の元冷蔵庫所長と食肉輸出入販売会社長らが詐欺容疑で逮捕されたという記事。被害は総額約5億円に上るようです。
「捜査2課の調べでは、堺容疑者らは07年8月、書類を偽造するなどしてニチロの冷蔵庫内に冷凍豚肉が保管されているよう装い、茨城県土浦市の食肉販売会社から豚肉約230トン分の代金として、約9000万円をだまし取った疑い。
堺容疑者らは食肉販売会社に対し、豚肉の所有者の名義が滝容疑者の会社から変更されたとする通知書を送るなどし、商品が実在するかのように装っていたという。」
仕入が架空だったという事件ですが、仕入先だけでなく、商品預け先の責任者が共謀していたということで、簡単には発覚しなかったのでしょう。
冷凍の食肉や水産物は、モノは動かさずに、名義だけを取引するケースが多いようなので、こうした不正は起こりやすいのでしょう。この事件では、食肉販売会社が一方的に被害に遭っているようですが、不正の形態としては、流通業者や加工業者間で共謀し、売上水増しや資金繰りのための架空循環取引を行うことも考えられます。
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