大手の4監査法人が、会計士試験受験者や合格者に対するリクルート活動に関し協定を結んでいることは、当サイトでも以前取り上げましたが、ツイッターなどの情報によると、その協定をめぐって、もめているようなので、情報を集めてみました。
まず、この協定の最新版(外部から閲覧できるもの)は、新日本監査法人のサイトに掲載されており、日付は10月31日となっています。
4 法⼈東京事務所リクルート協議会 協定事項確認書 第三版(PDFファイル)
具体的には、面接の実施方法(オンラインか対面か)がもめているようなので、関係しそうな合格発表後の規定をみると(それ以降は省略)...
23日までは個別相談の期間で、対面実施が可となっていますが、24日以降は、面接・個別相談とも「オンラインツールに限定」となっています。
10月31日の時点では、4法人とも、このような規制を遵守することを約束していたわけです。
ところが、あずさ監査法人のサイト(11月11日に閲覧しました)を見ると、方針を変えて、対面による面接もできるようにしているようです。
協定上、合格発表後の面接をオンライン限定にしているのは、短期間に大勢の合格者を面接するとなると、どうしても密になってしまい、新型コロナ感染リスクが高まると考えてのことだと推測されますが、それは、リスクに関する判断の問題であって、感染リスクは低い、十分な法人選択の機会を応募者に与える方が大事だと判断されれば、規制する必要性はないのかもしれません。合格者の拘束や過度な接待といった明らかに不適切な方法とは違って、対面だからといって悪いということにはならないでしょう。
しかし、採用側からすれば対面の方が応募者の囲い込みには有利でしょう。10月末には、あずさも含めて、オンライン限定で合意していたのに、急に方針を変えるというのは、抜け駆けのように見えます。協定上も、制限を外して、対面可とすればよいのでしょうが、その場合でも、他の法人は、対面面接用の場所や人員を急に確保するのがむずかしいかもしれません。あずさは、「本件につきましては、3法人にも申し入れを行っております」といっていますが、その申し入れの時期によっては、アンフェアーだといえるかもしれません。
ちなみに、新型コロナの感染状況は...