最近の監査人交代事例です(2025年5月16日発表分)。
1.エヌアイシ・オートテック(東証スタンダード)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)
トーマツ→監査法人銀河、の交代です。
トーマツから契約更新辞退の申出があったそうです。
「有限責任監査法人トーマツより、任期満了にあたり、次年度以降の監査品質を維持するための体制を組むことが困難であるとのことから、契約更新を辞退したい旨の申し出を受けました。」
東証スタンダードの会社を監査できないほど、トーマツが人材不足とは思えないのですが...
会社側も「同監査法人の継続監査年数が長期にわたっていることや、当社の事業規模に適した監査対応の相応性について検討をした結果」、監査法人銀河を選任するとのことです。
このような理由及び経緯に対し、トーマツから「特段の意見はない」そうですから、トーマツも「監査品質を維持するための体制を組むことが困難」という理由は認めているのでしょう。
銀河を選んだ理由。
「当社監査役会が監査法人銀河を会計監査人の候補者とした理由は、会計監査人の交代により、新たな視点での監査が期待できることに加え、同監査法人の専門性、独立性、品質管理体制および監査報酬の相当性等を総合的に勘案した結果、当社の会計監査人として適任と判断したためであります。 」
現監査人の就任年は、2002年です。20年以上続いているのですから、監査法人と会社の関係が悪いということではなさそうです。
2.ソノコム(東証スタンダード)
会計監査人の異動に関するお知らせ(PDFファイル)(TDnetより)
仰星監査法人→協立監査法人、の交代です。
「当社の事業内容及び事業規模に見合った監査体制及び監査報酬の相当性を総合的に検討した結果」とのことです。
協立を選んだ理由。
「監査役会が協立監査法人を会計監査人の候補者とした理由は、新たな視点での監査が期待できることに加え、同監査法人の専門性、独立性、品質管理体制及び監査報酬の水準等を総合的に勘案した結果、当社の会計監査が適正かつ妥当に行われることを確保する体制を備えていると判断したためであります。」
現監査人の就任年は、2017 年です。