今日はインターゾーンのサービスの原点 第2回です。
前回、地域情報配信サービスを通じて
“メール=ユーザーとコミュニケーションをとれる双方向サービス”
という認識ができあがったことを書きました。
インターゾーンが次に取り組んだことが
ガソリンスタンドのメール配信サービスです。
今やガソリンスタンドのメールなんて当たり前ですが
私たちが立ち上げたときに、メールを送っているガソリンスタンドなんて皆無でした。
この分野はインターゾーンが作ってきたと自負しています。
インターゾーンではガソリンスタンドから発行するメールの企画を考えたり
メールの文章の制作を行ったり、お客様からのメールを返信するなど
まるごと請け負うサービスを行ってきました。
ところでここで質問です。
皆さんはガソリンを喜んで入れにいきますか?
(考える時間)
ほとんどの方は「ガソリンが少なくなったから仕方なく給油に行く」
のではないでしょうか?
モノを購入するのに、こんなにも楽しくない買い物はありませんね。
しかしガソリンスタンドで働く人は時折この事実を忘れてしまいます。
そのため給油に来ているお客様に、平気でどんどん商品を売ろうとするのです。
給油をしているときに、さまざまなものを「オススメ」された経験があるでしょう。
この「オススメ」を喜んで聞いている人は一体どれだけいるのでしょう?
●お客様はガソリンスタンドに喜んできているわけではないこと
●できるだけ早く給油を終えて帰りたいと思っていること
この心理を理解してさまざまな販促を考えていかなければなりません。
さて、インターゾーンでガソリンスタンドのメールをスタートした際に
気をつけたことはこの事実です。
ガソリン価格の割引メールを送れば、それは簡単にお客様は来店します。
しかし、単なる価格競争をやっているだけに過ぎません。
そんなことは体力のある会社ならメールを使わなくてもできるのです。
そこで私たちは
「つまらない給油という買い物に“少しだけ”楽しみを!」
ということをメール配信で実践しました。
少し変わった企画を紹介します。
①店頭で桜の花びらを模した紙をお客様に渡して、お客様の願い事を書いてもらう
②その花びら1枚1枚を桜の花の形にしていく
③その花を集めて桜の木を描く
この企画への参加をメールで呼びかけたわけです。
その結果、なんとこの企画に350名ものお客様が参加して
皆さんの願い事を書いた桜の木が2本もできあがりました。
それがお店に貼り出してあるのです。
お客様にとってこのガソリンスタンドには
「MY ガソリンスタンド」として“少しだけ”認知されるようになります。
メールを活用しながら、このような積み重ねをコツコツ行うことで、
お客様の利用回数を少しだけ増やして頂こうという活動を展開しました。
今なら“O2O”のやり方だね。などとネットマーケティングの世界で言われるでしょうが、
そんな難しい言葉を使わなくても、人の心理、行動からすれば当たり前のことを
実践してきたわけです。
メールを送るということは「自分の伝えたいことを送る」だけでなく
「受け取る人の気持ちを考える」ことでもあります。
どちらかというと「受け取る人の気持ちを考える」ことのほうが
ウエイトが高いのです。
●お客様はどこでメールを受け取るのだろう?
●その時どんな格好をしているのだろう?
●その時何をしているのだろう?
こんなことを想像しながらメールを書くのです。
相手はスーツを着ているわけではありません。
固い文章なんて必要ないんです。
このようにインターゾーンのメール配信サービスは企業の“双方向コミュニケーションのツール”
として展開していくことになります。
・・・つづく。