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風来坊参男坊

思い付くまま、気が向くまま、記述する雑文。好奇心は若さの秘訣。退屈なら屁理屈が心の良薬。

干し柿にあれこれ

2019年12月21日 04時38分59秒 | 随想

飯田市のワーホリをテレビ番組「人生の楽園」で知ったのが13年前、以来元善光寺の果樹農家に毎年通った霜月初日からの市田柿の皮むきの援農作業、師走中旬に完成したと援農仲間の若い女性が写真を送ってくれた。

今年は地球温暖化が幸いしたのか、通常100グラム程度であるが、150グラムほどに育ち、楽な作業になった。

生柿で12トン程が総生産量だから、高額の真空吸着式と格安の両端支え式の2台の皮むき機械で12万個が8万個の作業になり、12日掛かるところ8日で終了した。完成すると75%減の3トンの製品になる。

1日の作業人数は8人、柿の収穫に男2人、皮むきに男2人、乾燥吊るし作業に女性4人が内訳、男女共同参画の美しい作業形態である。

岐阜県美濃加茂蜂屋町の堂上蜂屋、山梨の甲州百目と南信州の市田柿が有名で、同じ甘柿より甘い渋柿であるが1個の重さが堂上蜂屋250グラム、甲州百目375グラム。

渋柿が何故甘くなるのか、田舎の婆さん表現なら「渋が砂糖に変わる」、科学的には渋の原因である可溶性タンニンが乾燥過程の化学的・微生物学的作用で不溶性となり隠れていた甘みが主役になる。

堂上とは朝廷に昇殿を許される格を持つ事であり、甲州は山梨県、百目は尺貫法で百匁目=375グラムに由来するが西洋文化に蹂躙される祖国では理解不能の命名法になった。

あんぽ柿、枯露柿は同じ干し柿であるが、水分含量の違いで枯露柿の前座があんぽ柿で、卵の半熟の茹で方があんぽ柿。

正月に炬燵で食べて種があると「何か良い事が有る」そんな伝承がある様で信じればきっと良い事が有るだろうが、モノで栄えて心が荒んでいる世間に通用するとは信じられない。


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