幸慶美智子Blog♪

あんちゃんの気まぐれ日記

あなたは誰の為に、マイクを握っていますか?!

2012-10-06 06:02:47 | 日記

カナリーからお仕事に入って頂く皆さんに、こんな思いを持つことが多い。

 

 

A・パーティーやイベントの司会ならこの子に任せよう!

選挙はまだコツを掴めていないけど、司会は華やかで

きっとクライアントさんも喜んで下さるだろうな!

 

B・選挙でベテランをと言われたら・・・

重鎮の候補にはあの人がいいな!人間性も良く協調性があり、トークもベテランクラスで

きっと、選挙に慣れた候補のニーズにも的確に答えてくれるだろう。

 

C・選挙で比較的若い候補に上手な人を(ベテラン、Bと同じ要望)と言われたら・・・

選挙が上手になりたくて沢山勉強中の向上心とやる気があり、

トークが大衆でなく、車中と自分のテク確立に体育会系に燃えてる人を送ります。

Bに見られる超ベテランよりも、Cの要望のニーズに的確にお答えしているからです。

 

その他にも、ブライダル、葬儀、ナレーション、TV,DJ、教育などのジャンルで、

私の中で、これを任せるならこの人!って言うのが細分化されています。

 

所が、ブライダルはこの子に任せるけれど、

選挙は任せられないな、とか、

選挙はベテランだけど、司会は任せるのはまだまだ無理だな、とか・・・

 

仕事の中で特に選挙のウグイス嬢をやって貰うと、

長時間一緒でいろんな場面があり、下手な面接よりも

素の仕事が想像し得て、場面ごとのトークを聞いているので、

そこは、私の好き嫌いじゃなくて人間性も含めカナリーの為に

物凄くシビアに見ています。

 

現場で自分の私的な理由で(候補や陣営がまれに見る慇懃無礼な場合は除く)選挙カー内で

陣営に関係のない理由で、大きな声で文句を言ったりする、その人格はちょっと頂けないですよね。

 

例えば仲の悪いうぐいす嬢さんが載っていたりして、その人が街頭演説に降りて立っていたりする、

その人に対して、腹が立ったことを、車中の全員にけなすように大声でいい放ちながら通り過ぎる様な・・・

完全な仕事中の選挙カーの私物化であり、マイクを持つのも多分”自分のうまさアピール”の為の様な人は

ちょっと困りものです。

 

”あ、要るいる、そんな人”って思っている方も多いと思います。

 

 

自己アピールの中に、”人の役に立ちたい”という純粋な動機より

(自己顕示の気持ちはこの仕事には必要不可欠ですがバランスが必要なので)

ただ、自分の利益が勝ってしまっている人に、誰もついてきませんから・・・

必ず純粋に”誰かの為にマイクを持っている”動機が必要になってきます。

 

 

昨日2個前のプロ、アマの差と題した日記に、

度々、書いている非常に基礎的でマイクを握る万人に共通項のコメントを頂いたので

引用させて頂きます。

FBフレンドのSさんより頂きました。

 

どんなに上手に歌っても所詮プロとアマの差は歴然。

なせなら素人は自分のために歌ってもいるのですが、

プロは聴衆のために歌います。

スポーツの世界も然り。”

 

 

かくいう私も選挙マニュアルには掲載していますが、

最初から最後までのトークを有権者のニーズで分けています。

車中や陣営の感想も大事ですが、プロですから有権者の反応を200名を超える候補者を担当して

嫌と言うほど分かっているわけですから、TPO(朝昼晩や回っている場所)や選挙の時期でトークも変わって当然です。

何より、”音環境”が一日中変化している訳ですから、当然トークも変わります。

 

時々、色んな環境でマイクを握っているのに、

一か所でマイクを握って、どのぐらいの範囲で声が聞こえるか?を気にする人がいますが、

公民館とホールで肉声で話すか?マイクで話すか?

オペラナノか?演劇なのか?

公民館はマイクとアナログなスピーカーで済みますし、

ホールは物凄いミキサーで絶対音感があるぐらいの、

音チェックが出来る人が音響さんのトップにいて

リハーサルの際に高音から低音まで、

物凄い念入りな会場に合わせた音チェックをしています。

その上で安定した音が提供できるわけです。

 

それを知らずに、一か所で流せば同じ機材で環境に関係なく、

どこまで音が飛ぶか?の様な愚問は、勿論素人さんの質問ですが、、、

 

 

”では、ヘリかセスナから、空からの遊説しかほかに方法はありませんね!”って

申し上げるしかないですね(笑)

 

 

環境は変わるし、人は楽器で声量も違うし、縦笛とホルンで音が飛ぶ範囲違いますよね?

あなたと言う楽器と私と言う楽器は、体型も声量も訓練も違います。

マイクで、もごもご話していても、機械にはエネルギーとして乗りにくいですし、

やはり、腹式呼吸ではっきりと滑舌した方がいいのは明らかですが、

選挙については、司会で言う ”ブレス” の活用の方が大きいですね。

 

あ、ちなみに私、アナウンスの基礎はWスクールで朝日放送のアナウンスアカデミー出身です。

 

ナレーションのブレスと選挙のブレスは全く違います。

演歌とポップス、バラードとロックなど曲調によってブレスが違うのと全く同じです。

なのでカラオケなどでは、洋楽、邦楽、演歌、ポップスなどジャンルを問わずに

色々歌うほうがいいですねー。

 

 

歌は、棒読みなトークを緩和させる練習にもなりますから!

 

 

 

時々、、、宇宙人か?ラップか?って言うほど棒読みの人が居てびっくりします。

 

 

脱線しましたが・・・そう言ったTPOに応じたテクニックをベテランさんは使い分けて行くわけです。

 

 

音環境に合わせて、マイクを握り、ボリュームや声の大小緩急を使い分けて行くのが大正解です。

 

 

まずもって、それが理解できていない人は、どんなに経験とかいろいろ言っていても、

”ちょっと慣れた素人さん”

で、プロはそうですかー!と言いながら、合わせますが、

あ、この人慣れていないから、今回、ボリュームは全部自分でやろう!とか

現場の”感じ”を見ています。

 

 

そう行った細かい事、、、

うぐいす嬢なんかでも、通常の遊説から街頭演説になり、

あ、マイクのボリュームがちょっと大きくてハウリングしそう!何て時・・・

ちょっと下げて!

って場面在りますよね✿

そのボリュームの下げ方だけでも、プロ、アマ、分かるんですよ?!

 

出陣式の司会で、MC歴が見えてくるし、

街頭演説の前説跡説の”選挙””司会”どっちが得意か?

どちらもOKか?司会はOK!選挙はまだまだか?

選挙はOK,でも司会の商品としてはNGか?

 

 

少なくとも私のプロフィールのキャリアの分だけはシビアに見ています。

誤魔化そうって言うか、、、ばれてないと思っているのは自分だけで、

周囲のプロは、いいところがあるから目をつぶってくれているだけで、

ではいざ、選挙がよかったから、司会も任そう!になるかと言えば、

TPOのトークが出来ていれば、この子ならいける!になりますが、

商品として、選挙程、車中で長時間の仕事はほかには・・・

 

マラソンの実況ぐらいしかありませんから、

短時間で良さを分かって頂けるもの、

納得できる、まず、司会はマイクノリのいい

”声”

”盛り上げる力”

”タイミングに応じた的確なフォロー”

”アドリブ能力”

”可能であればモデルさんか魅力的な立ち姿”

どれが欠けても、大切なたった 1本 は任せられないんですよね。

 

それが分かっている、分かっていないも、

プロとアマの大きな違いでもあります。

 

書き出すと枚挙にいとまがないので、ショートかッツ!

 

 

一番、大切なもの勿論マニュアルにも書いていますが、

文字で読んではいて、頭では分かっていても

 

”誰に対して話しているか?”が、

最終的に大きなポイントであり、プロアマの絶対的な差ですよね!

 

Fさん、人生の大先輩ですが、本当に改めて、

そうなんですよ!って思い、日記を書くモチベーションにもなったのですが・・・

 

 

うぐいす嬢の若手は置いといて、

ここではベテランに限って、深くお話しをしたいと思います。

 

ベテランでも、様々なタイプがあって、基本、私の観点の8割クリアであれば

あとは個性で気にしていません。

 

と言うのも、最初にお話しいた通り、ニーズに対してこちらから

あらかじめ、こんなタイプなら喜んでいただけるだろうな!と

余程忙しい時期でない限りは、チョイスの時点で6割ぐらい

仕事のできって決まって来るからです。

 

でも、この陣営でOKだからと言って、

選挙以外で絶対に使うとも思っていません。

 

選挙でも車中にウケるトークなのか?

有権者に受けるトークなのか?

 

ベテランの中でも違う種類と思って、私の中では識別しています。

 

技が無くても、うまい子が時々います。

同じ言葉の繰り返しですが、長時間でも苦痛にならず

逆にずっと聞いていたい心地よいものが沢山入った”響き”のあるトークの方。

 

そこまで来ると、トーク術もさることながら要は、

”人間力””生き様””仕事に対する素直さ”

等が大きいです。

 

何でもないフレーズを生き生きと真心を込めて出来る子って

私のMC歴24年、うぐいす嬢歴22年の中でも、

この子の響きは、天才!って思ったのは、実はたった一人だけです。

上手いって思ったのは、沢山、沢山、います。

年に何人かお目にかかります。

 

天才!って思った子はずっと年下ですが、

病気でこの仕事は時々しか、あまりやっていない子ですね。

何で、あんなに上手いのに・・・って思うんですけど、

女性は人生色んな時期がありますから。

 

もう、その天才ちゃんには、多分・・・16~7年お会いしていませんが、

ご一緒した際の最後のトーク、音色は頭の中に焼き付いています。

周囲では、その子がどのぐらい上手なのか?は理解している人は、

居ませんでした。

私、記憶力多分いい方かもしれないので、人と出来事を結ぶことで、

覚えていて、心の中のノートにびっしりこの仕事の出会いから、

今まで出会った人など、思い出の索引を引き出すことで、

ワードが浮かんでくる仕組みになっているので、

例えばメモやノートは無くても、全然OKなんですよね。

その子の響きも、大事に頭のノートに書き込んでいます。

 

 

あの天才ちゃんが、もしカナリーにいて、素直に頑張ってくれていたら

司会もナレーションも選挙も全部任せているかもしれません。

でも、そう、行かないのが人生。

 

 

おかげさまで、上手な人はカナリーにも本当に増えました。

もっともっと増えて、質の高い人同士がお互いに磨きあって欲しいのです。

 

トークは、お客様の為のもの、まず一番に聞き手の為のものです。

選挙で、では、あなたは誰の為に、マイクを握っていますか?

あなたのトークは誰の為のトークですか?

 

 

イベントをやっていると、聴衆の為のトークと綺麗なトークを身に着けやすいです。

ブライダルを本気でやっていると、選挙も得意なはずです。

選挙だけやっていても、司会はプロとは言えません。

 

 

プロはどんな仕事でも、その仕事が対象とするお客様の為にマイクを握っています。

でも、本当に多いんです、自分が上手いと言われたい!それが一番の優先順位なテクの人が✿

 

それは自分で気が付くまで治らないです。

私は上手い!周りもそういうし、大丈夫!何て心持の人は、伸びしろ、もう無いです。

 

勿論、そういう気持ちもバランスの中で必要不可欠です、でも、1番じゃない。

そこ1番で割り切って、身内ウケだけを追求するのも、選挙の世界で生きて行くには

ある意味プロでしょう、でも、ベテランになればなるほど普通は向上心に火がついて

他の仕事もやりたいはずなんです。

 

甘えないで、勉強して欲しい!

 

スタッフ全員に思うことです。

いつまでも勉強しても限りなく上には上が居て、

悔しい思いもするけど、だからこそ、感動がある。

そんな仕事ありますか?

 

私もまだまだ発展途上国です、絶対、極める!

それが出来る尾根を今、登っている最中だと思っています。

人が思う小高い丘に、興味はありません。

 

 

”あなたは、誰の為にマイクを握っていますか?”

 

 

私は、自分の全部を全部捨ててそこへ集まる全員の為に、

バンジージャンプのように、私欲も捨てて差し出した気持ちで、

運転をしっかりしながらマイクを握っている時に、

聴衆も自分も納得のいく仕事が出来るような気がします。

それは、この仕事を始めるきっかけになった、

小学生の国語の時間の朗読と同じ、起点によるものです。

 

自分の読み方で、こんなにみんなが反応をして

喜んでくれる。

もっと喜んで欲しい!

 

そこを忘れたら、私はプロじゃ無くなる様に思います。

大事な大事な、プロ共通の心の中のダイヤを守って行ける大人であるかどうか?

もしくは人生経験で分かるようになるかどうか?

 

 

あなたがマイクを持つのは、”誰の為ですか?”

 


cham