今日のブログは大げさです。バカにされそうですね。
昨日の巨人×広島は先日亡くなった木村拓也コーチの追悼試合でした。
木村コーチの死は何度触れてもいまだに受け入れがたい感覚です・・・。さほど涙モロイわけではない私も、この話題になると一気に涙があふれます。
案の上、今日はこの試合のニュースを見るだけで涙が出ました。
始球式での長男の姿、そして投じたストライク、広島・巨人の選手の目つき、試合展開・・・。いつもに増して、両チームの選手が真剣そのものに映りました。巨人・小笠原はファウルフライに飛びついて、完全にスタンドの中に突っ込んでいきました。あのプレーに全てが込められていると思います。普通の試合であれは出ないプレーだと。いや、場合によっては危険ですべきではないプレーかもしれません。「木村さんだったらボールを追い続けるに違いない」そんな思いがあのプレーに表れているのだろうと感激しました。
「気持ちがプレーに表れる」
を象徴する場面でした。スタンドに体丸ごと突っ込んでいく小笠原の姿、そして想い・・・私がもし、今現役スポーツ選手であれば、あのシーンを録画して、毎日練習の前後に見るなんていうイメトレを導入していますね。
「象徴する場面」といえば、木村拓也を一気に好きになる場面を思い出します。まだ最近で有名な話です。
巨人時代の延長戦、最後のキャッチャーがデッドボールで退場。次の回の守備で、捕手をやる選手が誰もいなくなった。困り果てた原監督は、「(昔やっていた)拓也しかいない」と彼を探すとその姿は見当たらない。状況を察して隠れたのかと思った原監督に入ってきた情報がこれだ。
「木村はすでにブルペンで、変化球を中心にキャッチングの練習をしている」
彼のプロ魂としては当たり前なのだろうが、超感激した。プロのピッチャーの球は「受けるだけ」でも大変なのだ(そういえば高校時代キャッチャーだった山崎武司(楽天)は、正月に先輩・工藤が連れてきた渡辺久信とキャッチボールをして「(球の伸びがすごくて)恐くて捕れない」と言っていた。軽くキャッチボールするだけでそれくらい違いを感じるのだと。あ、当時はアマとキャッチボールすることさえNGと言われていたようでオフレコの話ではあるが)。
まして「投げてきた球を捕ればいい」なんて簡単なポジションではないのだ。それどころかサインプレーを含めてもっとも難しい。「昔やっていた」でできるものではないのだ。
自主性、使命感、自律心、役割認識、行動力、プロ意識・・・全てにおいて最近よく言われる、「求められるビジネスマン像」だ。
若手社員向けの研修をする際には、ぜひ紹介したいエピソードだ。しかし、私が講師をする時にはこの話をすることはないだろう。この話をするだけで人前で泣くということになりそうだから・・・。
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今は便利な時代。簡単に関連映像が見られます。
■木村拓也緊急捕手出場の映像こちら
■見たくはないが、ノック中にバットを持ったまま倒れる瞬間が映っているニュース。木村氏のことを忘れない意味でも紹介するかこちら
■そして、昨日の夜のすぽると。選手の目つきとスタンドに突っ込む小笠原に注目。この姿見てグランドで燃えない奴はいないでしょうこちら
野球好きのビジネスマンや現役高校球児など、多くの人たちに「どうすれば強くなるのか」を気づかせてくれるに違いありません。