私、今年は「青色申告事業主」です。
申告自体は、「アホな税理士、谷やん」が付いているので安心していますが、それでも何でも把握したい性分の私は税務署の「青色申告説明会」なるものに参加してみました。内容もさることながら、そのやり方やプレゼンの仕方に興味がありまして・・・。
結果は、残念ながら予想どうりでしたね。一方的な説明と、難しい表現満載でなかなか分かりにくかったです。ただ、これは納税という枠組が大き過ぎることと、制度自体の難しさが一番の原因で、説明している人の原因ばかりではありませんがね(それ以前にプレゼンの仕方や、受付の人の多さには閉口しましたが)。
まあ、全体の説明で具体的な表現をするのは無理だと分かるものの、出てくる抽象表現・・・いや、あいまい表現には違和感ありまくりでした。
「一応・・・」「できるだけ・・・」なんていう話す人特有のものもあれば、「社会通念上」とかいう分かったような分からんような表現も。そして、一番納得性の低い?のは「相当する額」「合理的な割合」といった言葉。このようにあいまいで、個人によってとらえ方の変わるような表現は、行動に結びつく気がしませんね。普段、「行動に結びつけるために具体的に言おう」「掲示物はあいまい表現をしないように」なんて伝える立場からいうと、なんともNG表現の連発でした。これではなかなか行動に結びつくのは難しそうです。そういう意味でもよい勉強になりました。
また、普段のコミュニケーションも、個人の主観によってとらえ方が変わるものは要注意です。「明るい職場にしましょう」とか、「安全に注意しましょう」とか。我々の周りには普通に使っていながら、個人の感性や主観によってとらえ方がまちまちな言葉が氾濫しています。実は、これがコミュニケーションミスの原因の一つ。
周りで何気なく使っている言葉や表現の定義づけを、あらためて当事者で共通認識するのは効果的です。ある組織では、「お客様」という言葉半日以上議論しましたが、なかなか良い効果がありました。なかには毎日唱和している社是の言葉の意味を分かっていない社員さんがいることも少なくありません。周りの言葉に注意深くなると新たな発見が得られそうです。