東京でカラヴァッジョ 日記

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【画像】「野口哲哉 this is not a samurai 」展(ポーラ ミュージアム アネックス)

2022年08月26日 | 展覧会(現代美術)
野口哲哉 this is not a samurai
2022年7月29日〜9月11日
ポーラ ミュージアム アネックス
 
 銀座一丁目にあるポーラ ミュージアム アネックスを初めて訪問する。
 中央通りに面するビル、1階店舗の入口手前のエレベーターに乗って3階で降りると、前室スペースもあまりなく、目の前に入口。敷居は高くない。
 
 
 1980年生まれの現代作家・野口哲哉。
 名前は聞いたことがあり、鎧兜を身につけた人間をモチーフとする立体作品も画像で見たことがあるが、作品を実見するのは初めて。
 
 
 印象。
 鎧兜は精密に作られている。
 鎧兜の中の人間は、特別な人間、古の人間ではなく、一般的な人間、現代の人間であるようだ。
 加えて、現代の風俗を絡ませている作品も多い。
 なかなか面白く思う。
 
 
 以下、撮影した画像を掲載。
 
 
【絵画作品】
 
パルミジャニーノの自画像風。
 
 
テネブリスム(光と闇のコントラスト)風
 
 
ゴヤ風?
 
 
 
【大型の彫刻作品(露出展示)】
 
無表情、ニュートラルな名前のない感情
 
 
実在の人物(河津伊豆守佑邦)がモデル
 
 
頭上でわめく兜とそれを見上げる若者、世代間に生じる異なる価値観の衝突
 
 
文字通り鎧という殻の中に閉じこもる
 
 
【小型の彫刻作品(ガラスケース内展示)】
 
 メトロポリタン美術館(MET)で芸術鑑賞、そしてグッズのお買い物
 
 
 
 野口哲哉は、鎧兜をモチーフに人間の内面性や多様性を問いかける美術作家です。2021年の巡回展をはじめとした国内外での展示開催や海外ブランドとのコラボレーションなど、その活躍は多岐に渡り、見る人に感情を押し付けないニュートラルな作風はあらゆる世代や国籍の人々に広く受け入れられています。 
 野口は樹脂や化学繊維といった現代的な素材を使って作品を制作しています。それは鉄や漆などの素材、あるいは鎧兜といったモチーフに付きまとう、「こうあるべき」という原理主義的な事柄に対する、野口独自のアイロニーでもあります。
 鎧武者だけではなく、人間が誰しも持つ暴力性や生々しさ、現代人だけではなく、どの時代の人間も持つ優しさや美しさ、野口の作品は心地よい緊張感と静かなユーモアが交錯する、新しい形の現代美術と言えます。
 本展では、野口の作品の中から代表作の立体や平面など約40点と、本展のために制作された新作も併せて展示します。作品に込められた優しさと悲しさ、人間への好奇心にあふれた世界を紹介します。


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