投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

刃物と日本人 ナイフが育む生きる力 - 日本エコツーリズムセンター編(ヤマケイ新書)

 
2016年2月5日 初版第1刷発行

エコツーリズムとは、自然環境のほか、文化・歴史などを観光の対象としながら、環境保護と持続可能性を考慮するツーリズム(旅行、リクリエーションのあり方)である。生態観光ともいう。

この本は日本エコツーリズムセンターが編纂したモノとなっているのだがインターネットには日本エコツーリズム協会というのもある。紛らわしい。どう違うのか調べてみようと思ったが、今のところ興味が無いのでやめておく。

この本の趣旨は、日本の子供にナイフに使い方を教えるべしというもの。知育の一つとして。西欧では子供にナイフの使い方を教えるのが当たりまえらしい。スイスなどは5歳になったらナイフを親が子に贈り、ナイフの使い方を教えるそうだ。西欧らしいと思いもするが西欧では食事でナイフを使うのが当たりまえなので、日本よりはずっと刃物は身近な存在なのだろうとは思う。刃の向け方、さばき方、、、。

私自身は肥後守を小学生時代から持っていて、使いこなすというよりその辺に放置して錆びだらけにしていたことの方が多いのだけど、この歳になって肥後守を買い直し使ってみると錆びない。いっさい錆が出てこない。素材は昔と一緒。よく錆びる道具だと思っていたが、これは使う頻度の問題とケアの問題だったかと思い直した。ペーパーナイフとして、段ボール箱を解体するときの道具として、革細工の時、木工細工の時、そういう時に使っている刃物の一つが肥後守。

ちゃんとナイフが使えるかと問われると、まあまあと返す。鉛筆くらいは削れる。キャンプ道具やナイフを扱うYouTubeでナイフで鉛筆を削る動画が上がっているが、よくそんなので動画が公開できるなぁと思えるくらいは肥後守で鉛筆が削れる。その程度の器用さはある。

この本では子供にナイフを持たせ正しい使い方を教えろと説く。確かに。キャンプ道具やナイフを扱うYouTubeの主の不器用さを見たら教えたほうが良いと思う。危なっかしい。道具は大事なものだ。生産性、精度が格段に違う。しかし正しくパフォーマンスを出せるかどうかは使い手しだいなのだ。


P16 硬質頁岩 結晶質。黒曜石よりも加工は難しい。450℃~500℃くらいで2時間~3時間、温める。薄く割りやすくなる。15万年前からこういう方法で石器を作っていたようだ。

P30 プロダクトデザイン イタリアでは粘土で立体構造を学ぶのが基本。立体でものをとらえ、考える癖をつける。日本では今、キャドを使う。実際つくってみると問題が出る。昔はモック。模型を必ず作っていた。

P34 ノコギリ ネパール、インド、中近東、パキスタン、フィリピン北部山岳地帯は挽引きのノコギリ。

P73 肥後守 明治末、熊本の平田ナイフを原型。兵庫県の三木で生産が始まる。


(2021年10月 西宮図書館)

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ワタシも先日 懐かしくって購入しました
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