興福寺国宝館～阿修羅像

平城遷都1300年にあたる今年、
奈良が大変なことになっている。
平城宮跡はもうすこし落ち着いてからと思い、
まずは興福寺へ。
法相宗大本山にあたる興福寺には国宝級の仏像が
多数納められており、
それを一堂に集めたのが国宝館である。

武装した姿で仏法を守護する八部衆が一列に
並んだ姿は圧巻である。
しかも仏像がかっこよく見えるようにライティング
されており、一見の価値あり。

八部衆のひとりにすぎない
阿修羅だが、本来は戦闘マニアの悪神。
帝釈天に何度も戦いを挑んだ戦闘神だが
釈迦の説法を受けて
仏教に帰依してからは
護法を担う善神となった。
正面の顔は悟りに達した穏やか表情だが
左の顔は唇をかみ意を決したかのようであり
右の顔は少し迷っているかのような表情である。

ほかにも写実的な金剛力士像（阿形あぎょう、吽形うんぎょう）や
ユーモラスな天燈鬼、龍燈鬼などがあり
仏像って奥が深いし、知れば知るほど面白い。