こっちは月でてるよ

++日々感じたこと…ひとりごと++

いつか。きっと。

2005-11-13 | ちょっと仕事
今日、1人の入所者さんが退所しました。
自宅で介護することになったそうです。
私が介護の仕事に就いて、一番最初に担当した方でした。
寡黙な方で。
どんな風に接していいのか、どんな風に話しかけていいのか、
本当に悩みました。

入所して初めての入浴の時。
女性に入れてもらうより男性がいいと言われてしまい。
それからは男性が入浴介助をするようになって。
でもある日。
私の手を取って、「お風呂に入るから入口まで一緒に行ってほしい」と。
そう言われたとき、私は涙目になってしまいました。
その頃から私に心を開いてくれるようになって。
車椅子を押して「どこに行きましょうか」と聞くと
「あんたが行くところに一緒に行くよ」
「あんたの側ならどこでもいいよ」
その頃の私は、本当に泣いてばかりいました。

入所者さんも増えて、担当も変わった頃。
新しく担当についた方の親族が亡くなられて、
私も一緒に付き添いでお葬式に参列することになりました。
そのお葬式から帰ってきた時。
寡黙な方が私に向かって。
涙を流しながら。
「私が逝く時は、あんたに看取って欲しい。」
そう言ってきたのです。
ものすごく、せつなくなりました。

いつか。きっと。
ここでこうして出会った人たちは。
近い将来、逝ってしまうんだ。
そう思っただけで涙が止まらなくなりました。

今日の退所を私は涙で見送りました。
未熟な私を信頼してくれて、
本当にありがとうございました。
涙を流した1年分、無駄にしないで頑張りますからね。

いつか。きっと。
また。絶対会えますように。

お元気で。

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