■ 第58回 全日本大学野球選手権 2日目
昨日に引き続き、全日本大学野球選手権を観に東京ドームへ。九州共立大と国際武道大の対戦が
ちなみに、国際武道大の監督・岩井美樹(いわいみき)は東海大学野球部在籍時に巨人・原辰徳の先輩だったようで、非常に太いパイプがあるらしく、原辰徳は2009年4月より国際武道大の客員教授に就任してる模様。また、東海大甲府で甲子園に2度出場し、国際武道大で活躍した仲澤広基は、2008年のドラフトで巨人に6位指名されて入団している。そもそも国際武道大自体が東海大学系列らしい。
さて、近大と桐蔭横浜大だが、桐蔭横浜大のユニフォームが桐蔭学園そのもの。って当たり前か。近大は応援団らしき一団を派遣してないらしく、一塁側学生席はガランガラン。桐蔭横浜大は控え野球部員らと思われる野郎どもが男臭い声とホイッスルで“マウス・ブラスバンド”していた。ここでも「アフリカン・シンフォニー」(人気あるなー)、「ウィ・ウィル・ロック・ユー」「夏祭り」「紅」などブラバン甲子園的選曲が。(笑)
試合途中の6回から観たのだが、近大の投手・中後は球速は130キロ半ばくらいしかないのだが、左でしかもサイドとアンダーを使い分けるという変則投手で、これが非常に打ちづらそう。永井とか清川とか田村勤とか石貫とか、現在青学大(帝京出身)の垣ケ原の下手投げヴァージョンみたいな。しかも、桐蔭横浜大は上位2~4番までが左打者が並んでいて、なんだかハマっちゃった感じがあったが、安打数は桐蔭横浜大の方が常にリードしていた。おそらく、近大の投手はエースではないのかも。
一方、桐蔭横浜大は水毛に代わって丸山が登板。PL学園出身だ。球速は130後半が精一杯。球種のほとんどが変化球で、カーブ、スライダー系とフォークらしい落ちる球を投げていた。それゆえ、ワンバウンド投球を何度もキャッチャーが止めていた。球速がなく、かといって抜群のコントロールもないので、慎重に攻めたがゆえなのかもしれないが、四球や安打でランナーを出しながらの苦しい投球。それでも要所を何とか凌いで試合をぶち壊さなかった。控えの投手が常に投球練習をしていたので、継投で刻んでいくのかと思いきや、監督はピンチに数度マウンドへ歩むも交代せずに丸山に託していたということは、信頼の置ける投手なのかもしれない。
8回表の近大の勝ち越し点は、四球で歩いたランナーがワイルドピッチで二進後、7番の国本がセンターへの二塁打を放ってのもの。ワイルドピッチの後、桐蔭横浜大の監督がマウンドへ行ったのだが、その次に不用意にストライクを取りにいった結果だったのが、惜しまれる。二死からで、しかも、二死目はセカンドがランニングスローでみせたファインプレイによってのアウトといういい流れを作りかけていただけにもったいなかった。
どちらかというと、桐蔭横浜大の方がチャンスを作っていたが、ランナーを塁上に出しても、ハーフウェーで戻りきれずアウトになったり、牽制死や盗塁死でせっかくのチャンスを潰してしまったのが悔やまれた(微妙な判定もあったが)。
この試合以外では、昨年準優勝の東海大が東海大学海洋学部といういわば分家に敗れる波乱も。東海大の菅野は1点リードされた8回に登板。だが、東海大海洋学部の遠藤にソロアーチを浴びるという苦い結果に。ただ、球速は150キロ超を何度も記録していた模様。東海大相模出身でまだ1年、さらに巨人・原辰徳監督の甥という話題豊富な投手だ。
東海大の監督の横井人輝は、前に東海大菅生の監督だった人。
また、日本文理大と九州国際大の九州対決は、意外にもコールドで決着。7回終わって4-2と九国大がリードしていたが、8回裏に文理が一挙9得点し、そのままコールドゲーム。どんな荒れ試合なんだと。しかも、11失点した九国大が4人投手を起用したのは解かるが、文理は、小野、宇野、榎田、三好、木谷、川瀬、古川と5回までに7人の投手を継ぎこむという猫の目起用ぶり。しかも、捕手も田川、井上、柏と3人も代えると。帝京が以前よくやった豊田、三沢、豊田、三沢、豊田、三沢みたいなバレーボールの交代風ではなく、それこそ一人一殺みたいな、『大甲子園』の紫義塾かよとツッコミを入れたくなるような投手起用。ただ、こういうスタイルが日常らしい。日本文理大の監督は、西日本短大付属で高校野球ファンには有名な鉄腕・森尾と同期でその後早稲田大で主力内野手だった中村壽博。讃えるべき投手起用ではないと思うが(奇策としてはアリとしても)、実績があるようだし、結果も残している訳だからいいのか(いいのか?)。
とりあえず、いろいろと東海大系の話題で持ちきりだった二日目だった。(笑)
明日の第3日は、九州共立大× 東洋大をチェックする予定。さすがに東洋だから少しは客席も埋まるだろ、と。いや、微妙かな。(苦笑)
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06/10(水)
【1回戦】
≪東京ドーム≫
09:00 創価大 3-1 広島経大
11:30 九州共立大 10-9 国際武道大
【2回戦】
≪神宮≫
09:00 東海大 1-3 東海大海洋学部
11:30 道都大 0-9 関西国際大 (7回コールド)
14:00 日本文理大 11-4 九州国際大 (8回コールド)
16:30 白鴎大 0-3 法 大
≪東京ドーム≫
14:00 近大 2-1 桐蔭横浜大