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七人の弔い

2005年10月09日 | 映画レビュー
「もう君たちに残された道はない。」




「生きない」で脚本を担当していたダンカンの初監督作。ユーモア満載で描くブラックコメディです。

児童虐待と臓器売買というヘビーなテーマを描いているので、何とも後味の悪い作品です。自分の子供を虐待している親が、金の為に子供を売るという恐ろしいお話。それなりに役者も揃っているし、笑わせてもくれるのだけど、内容が内容だけに素直に笑えませんでした。

子供は親がいなければ生きていけない無力な存在であるが故に、たとえ虐待されようとも逃れることはできない。虐待されている子供たちは、それでも親を愛しているのが大半のようです。親の愛情に飢えたまま育った者は、自分の子供にも同じ行為に及ぶケースが多いんだとか。子供に対して何の愛情のかけらも持っていない親たちと、親に愛されていると信じている子供たち・・・映画の結末は予測できるものだけど、衝撃的だし、気分が良いものではないなぁ。ああいう親が現実に存在していることを思うと恐ろしくなります。

ダンカンのセリフが聞きづらいのが問題。重要な場面でもボソボソと聞き取れないしゃべり方をするので、しっかりと耳を傾けないと聞き取れない。まだ子供たちの方が声が大きくて聞き取りやすいんですけど。

映画のラストは衝撃的ですな~ある程度予想はできるけど、救いが感じられない。痛快と思う前に、その後の将来を考えてしまいました。現代社会へ訴えかけるダンカンの思いは感じられるし、まぁ悪くはないです。


独断評価:★★★☆

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