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おばあちゃんの宝箱

2018年10月27日 | 日記

昨日、母の里である広島のお寺にお参りしてきました。
私にとってのおばあちゃん(母方の祖母)のご法事です。お浄土へ往かれてから丸二年。三回忌のご法要です。
もちろん、私は参列者としてのお参りです。

広島県の真ん中の世羅町にそのお寺はあります。
小さい頃から度々遊びに行ってました。いつも楽しみでした。
お泊まりも、いとこと遊ぶのも、おじいちゃんおばあちゃんに会えるのも、車での長旅も…どれもが新鮮で、景色もお寺の匂いも、その時のワクワク感は今でもよく覚えてます。






子どもの頃はそこで何泊かして遊ばせてもらい、松山に帰る時になると、おばあちゃんはいつも「体に気をつけなさいね」といつも口ぐせのように言っていました。
そのおばあちゃんが亡くなり一年経った昨年の一周忌の時には、おばあちゃんの大切にしていた宝箱が出てきたので見せてもらいました。
その中には、私たち兄弟が小さい頃におばあちゃんに送った手紙や絵。幼稚園で作ったのでしょうか、何を作ったのかよくわからない折り紙であったり、家族の写真が載っている古い年賀状など…そういったものがたくさん詰まっていました。
広島と松山で離れていても、娘である私の母や、私たち孫のことをいつもいつも心配してくれていたんだなぁと、亡くなった後に、その時になってようやく気付かされました。

私の父である前住職の病気がわかった時には、父のことを気にかけ、何よりも娘である母のことを心配し、できることなら私が(病気を)代わってあげたいと泣きながら母の手を取っていたことを思い出します。
父の病気がわかった時には、しばらく松山に来てくれて、お寺の留守番を手伝ってくれていたこともありました。

私と妻の結婚式には体調が悪く来られなかったので、後日二人でおばあちゃんに会いにも行きました。ベッドで横になっていましたが、結婚式の写真などを見せると喜んでくれました。その時にもそんな状態でも、自分のことよりも私たちに「体に気をつけなさいね」と言ってくれました。

おばあちゃんが亡くなる一ヶ月前には広島のおじいちゃんの法事がありました。その時にはおばあちゃんは入院しておりましたが、病院で会えて握手もしました。その時は最後になるとは思ってもみませんでしたが…それでも最後にお話ができて本当によかったです。





「おかえり」、「よぉ来たねぇ」と言ってくれる人がまた一人いなくなっていくことを寂しく感じます。
しかし、祖母のいろんな思い出を振り返ると、思い出の中に様々なことに気づかせてもらえるご縁を今、身に染みて感じます。
今まさにお浄土から私たちの方へ、仏さまとなって、そんな風に呼びかけて下さっているのだなぁと有り難く思います。




祖母の葬儀の際に、聞かせて頂いた言葉があります。
「十億の人に十億の母あらむも 我が母にまさる母ありなむや」 暁烏敏 師





阿弥陀さまに抱かれて仏さまとなられ、今度はお浄土で待っていてくれることを…
そしていつかまたお浄土で会えることを楽しみに、日々を大切に歩ませて頂きたいと思います。









ご法事はいいもんですね。


いろんなことを思い出させてくれて、懐かしい方とお会いできて、日頃集まることができない人と近況を話し合って…。
そして何よりも、忙しい毎日の中では気付けない大切なことに気付かせて頂ける、そんなご縁が「ご法事」です。









今日は興居島でのおとりこし(報恩講参り)でした。
帰りのフェリーの中で、いろんなことを思い出しながら記事を投稿しています☆
車に乗ってずっとうつむいているお坊さんに気付いた人には、「お坊さんがスマホでずっとゲームしてる!」と思われたかもしれません笑




気持ちの良いお天気でした♪



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