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「腐乱堅博士と花嫁」シナリオ前半

2007-08-30 22:51:06 | 映画
第5回おかしな監督映画祭出品作品・かわさきひろゆき組
 「腐乱堅博士と花嫁」
脚本:かわさきりぼん 監督、編集:かわさきひろゆき 撮影:吉田剛也 音楽:リン ホブディ 制作応援:深澤俊幸
【登場人物】腐乱堅博士:内田亮介、 花 嫁:天正 彩、 旅 人:広正 翔、少 女:佐藤めぐみ、友達:蘭子
召使い:高岡政人 他 
1、読む声(旅人)「腐乱堅博士は、結婚間近の婚約者を心臓の病で亡くした。それから彼は20年近く姿を隠している…」

2、ガラス張りの箱の中で死んだように眠っている花嫁衣装の女。その姿をせつなそうに見つめている腐乱堅博士。博士の目から一筋の涙。
3、旅人、本をパタリと閉じる。その脇で旅人を見つめていた少女、ホーッと夢見るようにため息をつく。
旅人「この辺りはまだ土葬だったよね」
少女「え?…ええ」
旅人「一人住まいの老人は住んでいないかい?」
少女「何人かはいるけど…もしかして腐乱堅博士は本当にいるの?あなたは彼を   捜して旅をしているの?」
旅人、照れくさそうに笑い、
旅人「彼は偉大な研究家だ。博士に伝えたいことがあるんだ…彼は花嫁を蘇らせるために、彼女に適応した心臓をこの20年間探し続けているはずなんだ」
少女「そんな事できっこないわ。死んだら土にもどるはずよ」
旅人「死体は腐るか。でも博士には死体を保存するくらいは朝飯前だ」
少女「そんなのおかしいわ。そんな人、探すのやめた方がいいわ」
旅人「やっぱり君もそんな風に」
少女「そうじゃないの。出来たらずっとこの旅館にいてほしいの」
旅人「え?」
少女、恥ずかしそうに顔を押さえて、部屋を飛び出して行く。
旅人「…」
旅人、困ったように頭を掻く。と、外から少女の悲鳴と、馬のいななき。旅人、はっとして外を見る。
 
4、驚いたように口を押さえて何かを眺めている通りすがりの友達、そして男たち。口から血を流して死んでいる少女。
5、旅人「何てこった…」
6、腐乱堅博士「ついにこの時が来た…(振り返り)…やっと君と結ばれることが出来るよ」 ガラス箱の花嫁姿の女。
7,スコップが土をかぶせ、十字架が立てられる。
泣いている友達。それをのぞく召使い
8,月
9、墓を掘り起こしている人影(腐乱堅博士と召使い)その異常なほど真剣な博士の表情。メスを取り出し、何かを切る博士。
心臓を高くかかげる博士のシルエット。
10、白衣の博士が、苦悩し頭を抱えている。
腐乱堅「やはり又駄目だったか。何がいけないんだ…ん?」
ガラス箱の花嫁がゆっくり目を開く。驚きに目を見開く博士。花嫁、ゆっくり体を持ち上げる。
 腐乱堅「あ(感激)…あ…ああ…」
花嫁、博士の方へ振り返る。

腐乱堅「お前」

腐乱堅、花嫁に抱きつき感涙する。

腐乱堅「20年待った甲斐があった。やっと…やっと…ああ…」

花嫁、不思議そうに博士とあたりを見回していたが、
鏡に映った花嫁、自分の姿に驚く。

花 嫁「私…あなた、腐乱堅(博士)?」
腐乱堅「そうだ。そうだよ。少し老けてしまったが。さあ、式をあげよう。二人の待ち望んだ結婚式だ」
11、
掘り起こされた少女の墓を見ている旅人。
旅 人「心臓がなくなっている…腐乱堅博士…」


                      ~つづく~                     乞うご期待!!

撮影開始、二週間前…

2007-08-20 07:41:01 | 映画
腐乱堅博士役の内田亮介です。衣装合わせも無事終わり、二週間後にはいよいよ撮影開始です。僕自身、腐乱堅博士をどのように演じたらいいのか!!まだまだ模索中ですが、川崎監督からのアドバイスを元に、エキセントリックで不気味な博士を目指していきます! 内田亮介