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ドイツから帰国したロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏、モスクワの空港で拘束 / 野党指導者の拘束を巡る欧米の批判にロシア外務省がコメント

2021-01-18 13:01:05 | ロシア

ロシア・モスクワにあるシェレメチェボ空港に妻ユリアさん(右)と共に到着した、同国の野党勢力指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(左、2021年1月17日撮影)

 

反汚職基金の主宰者で、ロシアの野党指導者として知られるアレクセイ・ナワリヌイ氏がドイツから

帰国し、モスクワのシェレメチェボ国際空港で拘束された。

ロシア連邦刑執行庁モスクワ支局の発表で明らかになった。

ナワリヌイ氏は2020年8月に国内線で移動中に体調を崩し、ドイツの病院に転送された。

同氏に化学兵器が使用されたとして、欧州連合(EU)はロシア政府高官らに対し制裁を発動している。

 

ナワリヌイ氏は現地時間で17日夜、ポベダ航空の便で妻のユリアさんや弁護士と共にドイツから帰国した。

 

 

シェレメチェボ国際空港のDターミナルに到着したナワリヌイ氏はパスポート・コントロールに駆け

つけた警官らに拘束された。ユリアさんは夫の釈放を待ったものの、進展が見られなかったことから

荷物を受け取り、空港を離れた。空港の到着ターミナルにはナワリヌイ氏の支持者らが集まっており、

一部は拘束された模様。

 

 

ナワリヌイ氏は先にロシアへ帰国するとのメッセージをYouTubeチャンネル上で発表していた。

これに対し、ロシア連邦刑執行庁は同氏の帰国後、速やかに拘束するとしていた。

 

ナワリヌイ氏はこれまで2度の横領容疑で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。加えて12月末には

新たな横領容疑が発覚したことにより、ロシア連邦検察委員会はナワリヌイ氏を再び起訴していた。

 

執行猶予付きの有罪判決を受けていたナワリヌイ氏は、猶予期間中に犯した一連の違反行為により

2020年12月29日以降から当局の捜査対象となっていた。裁判所がその後の決定を下すまでナワリヌイ氏は

拘束される見通し。

 

裁判所側はナワリヌイ氏に出頭を命じていたものの、同氏が命令に従わなかったことから執行猶予付きの

有罪判決を実刑判決に切り替えた。これに対し、ナワリヌイ氏は中毒事件によりドイツのシャリテ大学

病院で治療とリハビリを受けていたことから出頭できないと説明していたものの、病院での治療などは

酌量の要因とはされていない。

 

ナワリヌイ氏の中毒
ナワリヌイ氏は8月20日、トムスク(ロシア・シベリア西部)から飛行機での移動中に体調を崩し、

同国中南部オムスク市の病院に入院した。検査の結果、ナワリヌイ氏の血液と尿からは毒物は検出

されなかった。ナワリヌイ氏はその後、ドイツの病院に移送された。ドイツ政府は軍医の報告を引用し、

ナワリヌイ氏には化学戦で用いる「ノビチョク」と同じグループの毒物が使用されたと発表した。

事件を受けて欧州連合(EU)は10月、ナワリヌイ氏の中毒事件をめぐりロシア高官などに制裁を発動した。

制裁対象となったのは、ロシア大統領府のセルゲイ・キリエンコ第1副長官やロシア連邦保安庁の

アレクサンドル・ボルトニコフ長官、ソ連時代に神経剤「ノビチョク」を開発した有機化学技術研究所

など、ロシアの7個人・団体。

 なお、ロシア政府は事件への関与を否定している。

 

 

 ドイツから帰国したロシアの野党指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏がモスクワのシェレメチェボ

国際空港で拘束された事態を受け、米国のジェイク・サリバン次期大統領補佐官(国家安全保障担当)

は欧州の政府高官らに続いて批判の声明を発出した。これに対し、ロシア外務省のマリヤ・ザハロワ

報道官は国際法の順守を呼びかけたほか、米国に対しては内政干渉することなく、自国の問題に取り組む

よう助言した。

 

反汚職基金の主宰者で、ロシアの野党指導者として知られるアレクセイ・ナワリヌイ氏は現地時間で

17日夜、治療先のドイツから帰国し、モスクワのシェレメチェボ国際空港に到着して間もなく当局に

拘束された。

この事態を受けて米国のサリバン次期大統領補佐官はツイッターへの投稿でナワリヌイ氏の速やかな

釈放を要請した。

 

(訳)ナワリヌイ氏を速やかに釈放し、同氏に対して恐ろしい攻撃計画を実行に移した犯人らの責任を問う必要がある。ロシア政府がナワリヌイ氏に対して行う攻撃は人権侵害であるだけでなく、発言を望むロシア国民に対する非礼でもある。
これに対し、ロシア外務省のザハロワ報道官はツイッターにコメントを発表し、国際法の順守を
呼びかけた。
(訳)サリバン氏(加えて、事前に用意済みのコメントを発表した多くの外国の活動家も同様)に伝えたいことことがある。国際法を順守し、主権国家の司法を侵害せず、自国の問題に取り組まれるがよい。

 

ナワリヌイ氏の拘束を受けて、これまで欧州理事会のシャルル・ミシェル議長に加え、リトアニア、

ラトビア、エストニア、デンマーク、オーストリアの外相らが同氏を釈放するようロシア政府に要請した。

加えて、ポーランドのマテウシュ・モラヴィエツキ首相はナワリヌイ氏の拘束を踏まえ、EU側から行動を

起こす必要性を指摘した。今後、欧州理事会ではナワリヌイ氏の拘束を受けた対応について検討が進め

られる見通し。

 

ナワリヌイ氏は先にロシアへ帰国するとのメッセージをYouTubeチャンネル上で発表していた。

これに対し、ロシア連邦刑執行庁は同氏の帰国後、速やかに拘束するとしていた。

ナワリヌイ氏はこれまで2度の横領容疑で執行猶予付きの有罪判決を受けていた。加えて12月末には

新たな横領容疑が発覚したことを受けてロシア連邦検察委員会はナワリヌイ氏を再び起訴していた。

 


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