経済危機のアルゼンチン大統領選、野党フェルナンデス氏が勝利 政権交代へ
アルゼンチン・ブエノスアイレスの正義党本部前で、大統領選での勝利を受けて支持者らの歓呼に応えるアルベルト・フェルナンデス元首相(右)と、副大統領候補のクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル前大統領(2019年10月27日撮影)
【10月28日 AFP】南米アルゼンチンで27日、任期満了に伴う大統領選が行われ、経済危機対策が
焦点となる中、野党・正義党(ペロン党、PJ)のアルベルト・フェルナンデス(Alberto Fernandez)
元首相(60)が、中道右派の現職マウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領(60)を破って
当選した。
選管発表によると、法学者のフェルナンデス氏は開票率75%の段階で47.36%を得票し、決選投票を
待たずに当選が確実となった。マクリ氏の得票率は41.22%だった。
アルゼンチン大統領選では、単独候補が得票率45%を上回るか、直近の他候補者に10ポイント差を
付けて勝利した場合、決選投票は行われない。
フェルナンデス氏の勝利を受け、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル
(Cristina Fernandez de Kirchner)前大統領が副大統領として国政の中枢に復帰することになる。
アルゼンチンは昨年来、景気後退と市場の混乱に見舞われており、市場開放政策を進めてきた
マクリ大統領の人気は急落していた。内務省によれば、大統領選と総選挙の投票率は80%を超えた。
アルゼンチン・ブエノスアイレスのカフェで写真撮影に応じる、野党・正義党の大統領選候補アルベルト・フェルナンデス元首相(左)とパートナーのファビオラさん(2019年10月27日撮影)
アルゼンチン・ブエノスアイレスの正義党本部前で、大統領選でのアルベルト・フェルナンデス元首相の勝利を祝福する支持者たち(2019年10月27日撮影)