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新たに、米ニュージャージー駅近くに不審物 ゴミ箱に5つ:テロに再びさらされた米国

2016-09-20 10:02:00 | テロ

新たに、米ニュージャージー駅近くに不審物 ゴミ箱に5つ

2016年09月19日  BBC抜粋

米ニュージャージー州エリザベスで不審物が発見された。写真は現場の爆発物処理班(19日)

米ニュージャージー州の鉄道駅近くで不審物が発見され、警察の爆発物処理班がロボットでワイヤーを切断しようとしていた際に、爆発した。市当局が19日未明、明らかにした。けが人はいないという。

エリザベス市のボルウェージ市長によると、駅近くのゴミ容器から、バックパックに入った不審物が5つ見つかった。

市長によると、複数の装置が入ったバックパックをゴミ入れから取り出した男性2人は、当初なにか貴重品が入っているかと期待していたものの、ワイヤーがついていたためバックパックを地面におろし、近くの警察署で異状を伝えたという。


テロに再びさらされた米国

ニューヨークでの爆発など3つの事件が示す「今そこにある危機」

2016 年 9 月 19 日 11:15 JST THE WALL STREET JOURNAL

 

 つかの間のテロなき米国の日常は週末に突然終わりを迎えた。ミネソタ州のショッピングモールでは刃物を使った襲撃事件が、ニュージャージー 州とニューヨーク市では爆発事件が起きた。死者が出なかったのは奇跡だ。捜査当局は攻撃のタイミングと性質から、イスラム主義勢力などのテロリストとの関 連について調べている。

 ニューヨーク・マンハッタンのチェルシー地区で起きた爆発事件では29人が負傷、アンドリュー・クオモ州知事は18日午前、「明らかにテロ行為」と述べた。ただ国際的なテロリストとの関連を示す証拠はこれまでのところ見つかっていないと語った。

  警察は、チェルシー地区の現場からそれほど離れていない場所で即席爆発装置(IED)のようなものを発見した。装置は圧力鍋と携帯電話でできており、携帯 電話は起爆装置だった可能性がある。2013年にボストンマラソンの会場で起きた爆弾テロでは犯人のツァルナエフ兄弟が圧力鍋を使っていた。イスラム国 (IS)はインターネット上でIEDの作り方を紹介している。

  ニューヨークには週末の国連総会の会議に出席するため数千人もの関係者が訪れている。爆弾を仕掛けた犯人の狙いができるだけ多くの犠牲者を出すことだった とすれば、マンハッタンにはチェルシー地区以外に狙うべき場所が数多くある。ただ、クオモ知事は爆発が「非常に強力」で、被害が現地視察前の「予想をはる かに上回る広範囲に及んでいた」と話しており、被害者の数が比較的少なかったのは運が良かっただけだ。

 ニューヨーク市のビル・デブラシ オ市長は奇妙なことに「意図的な行為」という表現を好み、「テロリズム」という言葉を使うことさえできなかった。それでも国連の会議の期間中は警察官や治 安担当者を1000人増員することを決めた。デブラシオ氏は、2001年の米同時多発テロ以降のニューヨーク市の安全に貢献した市のテロ監視体制を公然と 非難してきた人の1人だ。市民は誰が事件の黒幕で、爆破がどのように行われたかに注目するだろう。

チェルシー地区の爆破事件のおよそ11時間前にはニュージャージー州のシーサイドパークでプラスチック製のごみ箱に仕掛けられたパイプ爆弾3個が爆 発した。現場の近くでは数千人のランナーが参加する、海兵隊員や海軍兵を支援するための5キロのマラソン大会が始まろうとしていた。大会は中止され、負傷 者は出なかった。しかし大会の最中に爆発が起きていれば多数の負傷者が出ていた可能性がある。

 最も被害が大きかったのはミネソタ州の中 心部に位置するセントクラウドで起きた刃物による襲撃事件だ。犯人の男は17日夜に9人を刺し、その後、非番の警察官に射殺された。米連邦捜査局 (FBI) は犯人の身元を捜査しているが、犯人の氏名は本稿執筆時点では公表されていない。ただ目撃者の話では、男は「アラー」という言葉を口にしており、ISの通 信社は18日、犯人が「ISの兵士」だと報じた。

 ISはこれまでも、正式な関連が全くない単独犯による攻撃にも、ここぞとばかりに犯行声明を出すことがあった。ただインターネットを通じてISの宣伝活動に触発された人間が単独で殺人を犯した例があることは米国では誰もが知っている。

  動機が何であれ、今回の一連の事件は米国人の日常生活が現代的なテロという現実によって変わってしまったことを見せつけた。米国人は誰でも、いつでも、ど こにいてもテロの標的になりうることを知っている。だからこそ米国人は政治のリーダーが事件後にただ遺憾の意を表明するのではなく、テロ攻撃の防止に注力 することを期待している。