朴槿恵前大統領を逮捕
2017/03/31 07:41 朝鮮日報
疲れた顔の朴槿恵前大統領
ソウル中央地検特別捜査本部は31日、在任中に総額433億ウォン（約43億円）の賄賂を受け取った疑いなどで朴槿恵（パク・クンヘ）前大統領（65）を逮捕した。
ソウル中央地裁は30日午前10時半から午後7時すぎまで9時間近くにわたり逮捕状交付の是非をめぐる審査を行い、31日午前3時3分に逮捕状を交付した。前職の大統領が逮捕されるのは、1995年の全斗煥（チョン・ドゥファン）元大統領、盧泰愚（ノ・テウ）元大統領に続き3人目となる。
検察は27日、朴前大統領の逮捕状を請求し、「容疑が重大で否認しており、証拠隠滅の恐れがある」と主張していた。ソウル中央地裁はそうした検察の主張を受け入れたものと言える。朴前大統領は検察による聴取と同様、逮捕状審査でも容疑を否認した。
検察は補完捜査を経て、大統領選の選挙運動が始まる4月中旬までに朴前大統領を起訴するとみられる。裁判は準備手続きを経て、5月初めごろに本格的に行われる見通しだ。
朴前大統領は30日、逮捕状審査を受けるため、裁判所に出入りした際にいずれも取材陣の質問には一切答えなかった。同日午後7時半ごろ、ソウル中央地裁の庁舎からソウル中央地検に向かう朴前大統領は長時間の審査に疲れきった表情だった。
朴前大統領は午前10時20分ごろに乗用車でソウル中央地裁に到着した。今月12日に大統領府（青瓦台）を去った際や21日に検察に出頭した際と同じ藍色の正装という姿だった。朴前大統領が車から下り、裁判所の安全検査台を通過するまでには30秒を要した。
朴前大統領は1997年に逮捕状の実質審査制度が導入された後、前職の大統領として初めて審査を受けた。審査に要した8時間41分という時間は過去最長だった。朴前大統領は裁判所に来る際には大統領府の警護員による警護と大統領府警護室が提供した車を利用したが、裁判所から検察に向かう際には、検察が提供した乗用車を使い、検察の女性捜査官2人に挟まれて後部座席中央に座った。
前職大統領に対する裁判所による礼遇はなかった。朴前大統領は一般の被疑者と同じく、ソウル中央地裁西館の出入り口を通り、法廷がある3階まで階段で上った。検察による聴取時の「大統領」という呼称は裁判所では「被疑者」へと変わった。
韓国の朴前大統領 拘置所に収監
【ソウル聯合ニュース】収賄などの容疑で逮捕状が発付された韓国の朴槿恵（パク・クネ）前大統領が３１日未明、ソウル拘置所に収監された。
韓国で初めて大統領を罷免された朴氏は、拘置所に収監される３人目の大統領経験者となった。
ソウル中央地検で待機していた朴氏は逮捕状発付後、拘置所に護送された。
朴氏は独居房に入るとみられる。