サッカーマレーシア代表、平壌への派遣中止要請
2017.3.6 20:37 SANSPO COM
マレーシアのサッカー協会は6日、平壌で来月28日に行われるサッカーのアジア・カップ予選の北朝鮮戦について「治安上の理由」からマレーシアの代表チームを派遣しないようマレーシア政府から要請があったと明らかにした。
駐マレーシア北朝鮮大使を国外追放したため、市民がこの時期に北朝鮮を訪れることは危険だと政府は指摘。協会は、アジア・サッカー連盟(AFC)に対し、試合会場を中立地に変更するよう要請したという。(共同)
北朝鮮、マレーシア人の出国を一時禁止 マレーシアも対抗措置
クアラルンプール/ソウル 7日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信社(KCNA)は7日、北朝鮮がマレーシア国民の同国からの出国を一時的に禁止したと伝えた。マレーシアにいる北朝鮮の外交官・市民の安全を確保するためとした。
北朝鮮の外務省が、在平壌のマレーシア大使館に出国禁止の理由を伝え、両国関係の発展のため、速やかかつ公正な問題解決を求めたという。
KCNAは、マレーシアの外交官と国民は、出国が禁止されている間も通常通り職務に従事し生活することが認められていると伝えた。
両国の関係は、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏殺害事件を巡って悪化している。
これを受け、マレーシアのザヒド副首相は7日、同国に滞在する北朝鮮国民の出国を即時禁止すると表明したが、その後の記者団への説明で、出国禁止の対象は北朝鮮の大使館職員と政府関係者に限ると述べた。
マレーシア外務省筋によると、北朝鮮国内には11人のマレーシア人が滞在しているもよう。内訳は大使館職員が3人、その家族が6人、大使館以外での就労者が2人。
一方、マレーシアに滞在している北朝鮮人は数百人に上るとみられ、大半が学生と就労者。
マレーシアのヌル・ジャズラン・モハメド内務次官は7日、同国警察がクアラルンプールにある北朝鮮大使館を封鎖したと発表した。
ただ午後に入ると、大使館の車道を塞いでいたテープを外し警察車両を移動させた。
マレーシア警察はこの日、金正男氏殺害への関与が疑われ、北朝鮮大使館に身を隠しているとされる、3人の北朝鮮籍の男への聴取を求めていると表明。カリド長官は記者会見で「われわれが大使館に立ち入ることはない。彼らが出てくるのを待つ」と語った。
北朝鮮とマレーシア、相手国民を相互に出国禁止=金正男氏事件で応酬激化、緊迫増す
2017/03/07-17:26 時事通信
マレーシアのナジブ首相
【クアラルンプール時事】北朝鮮の金正男氏暗殺事件をめぐり、北朝鮮外務省が7日、北朝鮮に在留するマレーシア国民の出国を認めない措置を講じた。これに対し、マレーシアのナジブ首相は同日、「事実上の人質にしている」と非難し、マレーシアにいる全ての北朝鮮人の出国を禁じる対抗措置を即座に取った。両国の応酬は激化し、緊迫の度がさらに増した。
朝鮮中央通信によると、北朝鮮による出国禁止措置は「公正に(事件が)解決され、マレーシア在留の北朝鮮外交官、国民の安全が完全に保証されるまで」の間、行われる。マレーシアメディアによれば、北朝鮮には大使館員やその家族ら11人のマレーシア人が滞在しているという。
これに対しナジブ首相は声明を発表し、マレーシアは「平和を愛する国」だが、「国民が脅威にさらされる時、われわれはあらゆる必要な措置を講じることを辞さない」と反発。事態がエスカレートするのを防ぐため、直ちにマレーシア人の出国を認めるよう、北朝鮮指導者に要求した。
7日、クアラルンプールの北朝鮮大使館前で、警備するマレーシアの警官たち
クアラルンプールにある在マレーシア北朝鮮大使館では一時、警察当局が門の前にパトカーを止めて非常線を張り、館員の外出を阻止する一幕もみられ、緊張感が高まっている。
正男氏の暗殺事件に関し、北朝鮮はマレーシア当局の捜査を「信用できない」と一貫して批判。事件後に出国した北朝鮮国籍の容疑者4人の引き渡しや在マレーシア北朝鮮大使館の2等書記官らの事情聴取の要請に一切応じていない。
反発するマレーシアは、駐北朝鮮大使を本国に召還。さらに北朝鮮の姜哲駐マレーシア大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」と見なし、国外退去処分にすると、北朝鮮もマレーシア大使を追放処分にし、対立が深まっている。
7日、規制線が張られたクアラルンプールの在マレーシア北朝鮮大使館