EMERALD WEB≪拝啓 福澤諭吉さま≫

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チョコレート産業全世界で100億ドル規模:カカオ農家は貧困状態

2016-05-26 07:55:49 | 産業・企業情報

 

(CNN) チョコレートの需要は高いのに、なぜカカオ農家は豊かになれないのか。

2012年、CNNはチョコレート産業の裏にある、西アフリカの児童強制労働の現実を探ったドキュメンタリー「Chocolate’s Child Slaves」を放送した。

(Chocolate’s Child Slavesの動画は3つあります。同時に再生されてる場合は他の音声をOFFにして見て下さい)↑ ↑ ↑

「Chocolate’s Child Slaves」レポート概要

チョコレートの原料・・カカオ豆。コートジボワールは世界のカカオ豆生産の40%を産出しています。

50万人が児童労働者で、人身売買で連れてこられ、奴隷のような労働条件のもとで働かせられています。

このレポートに出てくる「アブドゥル」という少年は取材当時10歳。この農場で働いて3年になるベテランです。(7歳の時から働いているんですね。)

このように児童が働かなくてはならないのは全て貧困が原因しています。「アブドゥル」はチョコレートの味を知りません。

CNNのジャーナリストのチームは、児童労働、人身売買や奴隷制が

いくつかの世界で最も知られているブランドによって、チョコレート生産業界に蔓延していることがわかりました。

ココア産業のこの違反的行為は2001年頃から問題視され始め、米国の議員も声を大きくして業界に抗議しました。

私たちはこのような現状を広く知らせなくてはなりません。私たちがおいしく食べているチョコレートは酷い児童労働によって生産されています。

チョコレート業界のロビー活動によって法律を通せまんでした。

業界のトップがみずから改善する動きがなければ児童労働は解決できません。

児童労働者たちは少量の食事、破けた洋服、教育も受けていません。読み書きを覚える為、学校に行きたいと思っています。

コートジボワールのカカオ貿易は政府が中心です。カカオ産業における問題は、政治と戦争が原因でです。、

政治的不安定な30年間は経済に大きなダメージを与えたと農業大臣は述べています。

クーデターにより国は二分され内戦状態です。児童労働の解決は優先する事案ではないのです。


この調査の2年後のレポートです。(2014年)

↓ ↓  ↓

それから2年後、再び現地に飛び、サプライ・チェーンの実態や強制労働が改善されているのか、

また農家が十分な収入を得るにはどうすればよいのか取材した。

 チョコレート産業は、全世界1100億ドル規模の産業であるにもかかわらず、カカオ農家の多くは貧困状態にある。

正確な数字を測るのは難しいが、西アフリカに位置するコートジボワール共和国では、およそ80万人にも及ぶ児童が、

カカオ産業に従事していると言われ、要因はすべて貧困によるものだ。

 

 1980年当時のカカオの国際価格は1トン当たり3750ドル(現在の価値で1万ドルほど)であった。現在は、1トン当たりおよそ2800ドルだ。

 同様に、チョコレートバー1本あたりのカカオの価値の割合は、12%から6%に半減している。

つまり、農家の生産するカカオは必要不可欠だが、チョコレートバーの生産コストにおける割合は小さいのだ。

 今日においては、チョコレートバーの収入のおよそ70%が製造元へと渡り、マーケティングや調査、開発などに使用されている。

 コートジボワールでは、2012年政府による大胆な改革により、

農家から売られるカカオの価格を、最低でも仲介費などを含めた国際市場価格の60%以上、つまり1キロあたり1.5ドル以上にするルールを施行した。

まだまだ十分とは言えないが、仲介やトレーダーに左右されず、将来の予測を立て易くなったと言える。

 チョコレート産業の強制労働撲滅を目指す「インターナショナル・カカオ・イニシアチブ」の担当者は、

この改革により、カカオの値段が安定し「最初のステップになった」という。

「農家が貧困から脱するのに十分な価格とは言えないが、将来的には収入予測が立て易くなった事は大きい」ということだ。

 チョコレートメーカー大手のネスレ、ハーシー、クラフト、マースなどが、過去10年以上にわたり、児童強制労働を改善する気が無いのではないか、という

悪評に悩まされてきた中で、この最低価格の設定は、カカオ産業にあらたな風を巻き起こした。

 カカオ産業の裏にある貧困は、業界に関わる全員の問題ではあるが誰の責任でもない、とされてきたからだ。

 コートジボワールのカカオ生産者の平均年齢は51歳で(これは平均寿命からそれほど遠くない)、世代交代が急務となっている。

 しかし、新しい人材を育てるには投資が必要なうえ、若者は大都市でもうけの多いゴムやヤシ油などの仕事に就くことを望む。

西アフリカでは、増える需要に追いついていない状況だ。

 そして近年、人口13億人の中国でチョコレートが食べられるようになり、新興国を中心に需要は飛躍的に上昇することが予想される。

 CNNの取材と同時期に、

世界86カ国468のチョコレート工場を統括するネスレのエグゼクティブ・バイス・プレジデント、ホセ・ロペズ氏が同国を訪れていた。

 世界のカカオの3分の1を生産するコートジボワールでは、カカオ農家を支援して、産業を成立させていくことが急務だ。

そして将来に渡りカカオ産業を健全に維持するためには、サプライ・チェーンの底辺にいる農家に、正しい知識を教えることが唯一の道だ。

 ネスレによるカカオ農家の生活改善に向けた取り組み「カカオ・プラン」では、10年間で1億2000万ドルの投資を約束し、

首都アビジャンのリサーチセンターで、病気に強いカカオ樹の育成をしている。

2016年までに1200万本の苗木を同国のカカオ農家に提供するのだという。

また、地方でも、児童の強制労働に関する知識を広め、学校の建設を進めている。

 幸いなことに、ネスレの「カカオ・プラン」のほかにも、米国食品大手カーギルの取り組み「カカオ・プロミス」は、

1200の学校を設立し、6万の農家に、児童労働の禁止を含む農業に関する知識を教えている。

政府やNGO、またチョコレートメーカーが一丸となって、産業の維持に向けて取り組みを始めている。

 カカオ生産農家をサポートすることで、企業は関連NGO団体からの認証を受け、その認証を得たことでカカオ豆にプレミアムな価値が生まれ、農家やコ

ミュニティーに恩恵がいく。

 そして、我々消費者が、正当な生産プロセスを踏んでいる製品を選び、買うことで、「ココアノミクス」の仕組みが動き出す。

 カカオの国際市場価格は複雑な中継ぎを通して決定され、カカオ農家はその最下位に位置しているため、カカオ需要の恩恵を受けられていない。

業界のあり方の再構築は大変難しく、またネスレをはじめとしたチョコレートメーカーは、チャリティー団体ではなく、株主のためにビジネスを展開しなけれ

ばならない企業だ。

 一方で、チョコレートは多くの人に愛され、メーカーはよりクオリティーの高いカカオ豆を必要としている。これは農家にとって希望であるはずだ。

 コミュニティー全体が貧困から抜け出し、児童強制労働を根絶するのには時間がかかり、単純にお金で解決できる問題ではない。

もちろんネスレのような大手メーカーからの金銭サポート継続は重要だ。

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バレンタインでよく売れる有名チョレート会社のは、どれも1粒300円~500円のチョコレートなんて普通です。

以前 六本木ヒルズで1粒3000円のチョコが売られていた記憶があります。

そのうちカカオ豆のコストは10%未満。これでは生産者は裕福になれませんわ。

児童労働者の環境は少しづつ改良されてきてるみたいなので、厳しい待遇に負けず

頑張ってもらいたいです。

大手の会社は1年に一度くらいチョコレートプレゼントしなさいよ。

小さなプレゼントでも働く希望が出てくるってものです。

日本のチョコレート会社も価格の1%でも0,5%でも、この児童たちに還元してくれれば

チョコレートも沢山買う気になります。

 

基本、白人は有色人種を差別します。

なので、アフリカでこういう問題が起きてていても知らんぷり。

まわりが騒がしくなってからやっと動き出すんですよ。

 

も~みなさま知ってる方が多いと思いますが、

ロッテのチョコレートは植物脂肪が入ってないのはないですね。

この植物油はパーム油だそうです。

パーム油、 うん?、石鹸の材料・・・・が、まず思い浮かんでしまいました。

ちゃんとした食用油なので摂取しても大丈夫ですが、あまり量はとらない方がいいと思います。

ファストフードや惣菜の揚げ油、パンやドーナツ、ポテトフライ、ケーキ、クッキー、カップ麺なんかに使われています。

ロッテのチョコレートは油分がココアバターと植物油(パーム油)です。

森永、明治は板チョコに限って油分としてはカカオバターしか入っていません。

チョコレート菓子と言われるものはどこのお菓子メーカーも植物油は使うことが多いです。

100円前後で美味しいチョコを食べようと思ったら、明治、森永の板チョコがよろしいかと思います。

もっと美味しいのを食べたい場合はお金出して下さいね。

 

参考

☆世界のカカオ豆の生産量と消費量(2012年頃の統計)

ヨーロッパ

 


アジア・オセアニア

 

 

アフリカ

 

南米

 

北米

 

☆チョコレートの実際のコスト

チョコレート産業は一大ビジネスだが、主な原料となるカカオ豆を栽培しているのは世界で最も貧しい人々だ。
カカオ豆の需要は年々拡大を続け、 20年後までには安価な原料が手に入らなくなるとの予想もある。
しかし私たちが店頭で支払う金額のうち、生産者の収入となるのはごくわずか。この35年間 で、その割合は激減した。
 
 
 
  このレポートは2014年のものですが、チョコレートの実態を知ってもらいたかったので投稿しました。