歯科医物語

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がん治療前は口腔ケア重要

2021-07-02 23:54:09 | ☆医療・歯科(口腔外科)医療について
がん治療前は口腔ケア重要 虫歯や歯周病で高まるリスク、治療ストップのケースも


歯周病やむし歯をチェックする歯科衛生士。がん治療前の疾患治療はもちろん、普段から歯科検診を受けることが重要だという=福井県福井市の県済生会病院
 がん治療の際、歯周病やむし歯といった口の中の疾患があると、肺炎や口内炎などの併発症のリスクが高まり、治療がストップするケースもあるという。がん治療を控えた患者の口腔(こうくう)ケアや治療に、積極的に取り組んでいる県済生会病院(福井県福井市)の山口智明・口腔外科副部長は「普段から定期的に歯科検診を受け、口の中の健康を保つことは、がん治療においても大切」と呼び掛ける。 【写真】「切らない」治療、秒速地球4周で照射  鼻・副鼻腔(ふくびくう)、口腔、咽頭・喉頭、唾液腺(だえきせん)、甲状腺などにできる頭頸部(とうけいぶ)がんの治療では、口腔内の併発症が起きやすい。全身麻酔の際に歯が脱落したり破損したりする恐れもある。肺がんや食道がんの手術では口の中の細菌などが原因で肺炎になる可能性も指摘されている。  抗がん剤や放射線による治療では、口内炎や味覚の変化、口の中が乾きやすくなるという。  山口副部長は「例えば口内炎の激しい痛みで、がん治療をストップせざるを得ないケースもある。歯周病やむし歯は、がん治療中の併発症のリスク因子になり得る」と説明する。  同病院では数年前から、がん治療を控えた患者の口腔ケアに注力。患者ががん治療を始める際、各診療科の主治医が口腔外科に「院内レポート」で情報共有し、口腔ケアを実施する取り組みを続けている。  口腔外科では歯や歯茎、顎の骨の状態を調べ、むし歯や歯周病の有無などをチェック。細菌が潜む歯垢(しこう)や歯石を除去し、むし歯の応急的な治療も行う。地域の歯科医に紹介する場合もある。  同病院の歯科衛生士、川端登代美さんは「歯茎からの出血は歯周病のサインの一つ。歯周病が進行すると、歯を支える顎骨が炎症を起こしたり溶けたりする恐れもある」と指摘。適切な歯磨きで、歯と歯茎の間の歯垢を除去する大切さを説く。  山口副部長は「口腔内のリスク因子が少なければ併発症のリスクも減り、がん治療に専念できる。普段から歯科医院で定期検診を受け、口の中の疾患を放置しないようにしてほしい」と話している。



 
 
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