約束の時間に、フランス人は少し遅れる、ドイツ人は
几帳面に来る、スペイン人は今日も来ないかも知れない。
日本人は少なくとも30分は待つ。
よく言われるジョークだが、これも「エゴを抑える」、
他人を許すという仏教思想から来ているのかも知れない。
皆が皆マスクを着け、社会的距離を真面目に守るという
「無意識的仏教徒」の日本人も、緊急事態、延長の乱発と
いう政府の愚策続きで、緊急とはいつも通りのこと、と
思うようになった。「緩み」が怖い。
久しぶりに江戸川に新しく架かる橋の工事を見に行った。
ほゞ一週間前に対岸からは見えていた「500トンクレーン」
が見えない。
ジブ(ブーム)が分解されてトラックに載る。
低床、22輪トレーラーは33.8トン積載車。
ちょうど昼休みで作業は止まっている。お、最後の川中
の橋台の型枠が取れている。
この養生が終り、下降装置が載れば「スライド工法」が
始まるが、何時になるか。もうじき雨季に入るので、その
前か、それとも秋遅くになるのか。
上流側に離れて遠望してみる。橋桁の上の橋桁が届くのは、
やはり、少なくとも型枠が取れた川の中の橋台である。
更に上流まで往復して戻ると午後の作業、カウンター・
ウェイトの取り外しと積載が始まっている。何と言っても
1枚10トンもあるウェイトは30トントレーラーでも7台は
要る。
ジブを積んだトレーラーが整列し、出発準備が整う。
河川敷を2キロ走って流山橋に向かうトレーラー、次の
トレーラーと次々にすれ違う。
河川敷内は時速10キロの低速走行とはいえ、歩いては
追いつけないので望遠で流山橋の袂を覗く。最後はこの
急坂を上り、県道を草加方向に向かう。
クレーン本体のキャタピラーは2分割、旋回テーブル、
根元のジブ、支柱などの分解がこれから続くのだろう。