昨日に続いて、川口市と教育委員会のいじめ問題への
スタンスについての3例目である。
市立中学時代のいじめについて、川口市と教育委員会の
対応が不適切で不登校になったとして損害賠償を求める
裁判でのこと。
第三者委員会の調査でいじめと認定され、学校教育部長
が、対応の遅れ、見通しの甘さを謝罪した事案である。
被告の川口市は「いじめ防止対策推進法には欠陥がある」
ので、欠陥がある同法でいじめに該当するとしても、市の
教職員が不法行為責任を負うものではないと主張した。
その根拠は日弁連が「いじめの定義が広すぎる」として
改正の意見書を出したことのようである。
既に今月2日と昨日、川口市と市教委のいじめに対する
極めて後ろ向きのスタンス、事なかれ主義について、ここ
に書いたが、ここまでとは恐れ入谷の鬼子母神である。
安全対策の常識である「ハインリッヒの法則」がある。
これをいじめ問題に当てはめれば、自殺や不登校の陰には
300件ものいじめが存在すると言うこと。更に、その下にも
数千件のいじめの芽があるということなのである。
言い換えれば、いじめの定義を幅広くとらえ、芽のうちに
摘むというのが、いじめ問題の王道である。
これに対し川口市は、
1.苦痛だと口にすれば同法(いじめ防止対策推進法)で
いじめになる。
2.苦痛を受けたと声高に非難する者が被害者になり、
精神力や社会的適応力の高さ、家庭環境に基づく素養
などから相手を非難しない者が加害者になる。
よって(同法は)整合性が欠如し、教育現場に与える弊害を
看過し難い欠陥を持つと、主張する。
逆に言えば、気が弱く、(いじめへの)適応力がなく、
家庭環境の悪い生徒が、いじめ、いじめと声高に叫ぶ、と
言っているわけである。
先生を困らせないように、じっと口を閉じて我慢しろ、
が川口市と教育委員会のいじめへのスタンスである。
生徒を守らずに先生を守る、である。
川口市の逆手を取って言おう。今の先生は、そこまで
精神力が弱く、社会的適応力がなく、家庭環境に基づく
素養がないのだろうか。
さて、今朝の江戸川は19℃を切る涼しさで、長袖でも
寒く感じたほど。3日続けて日の出は拝めなかったが、
素晴らしい空(雲)を見ることが出来た。
日の出前
日の出後、北から東へ
西から北へ
太陽はこのあたり
西の空の月齢は約20日