須藤甚一郎ウィークリーニュース!

目黒区議会議員・ジャーナリスト須藤甚一郎のウィークリーニュースです。

626号 日本壊滅 首都圏マヒ!どうなっている目黒区の防災対策!

2011-03-14 | 記 事
(ぜひ、前号の子ども手当差し止めの住民訴訟の訴状もご覧ください)
 
★大地震、大津波、原発事故、計画停電で日本壊滅!首都圏マヒ!
 
大地震から3日後(3月14日)の今朝起きてみて、計画停電のため首都圏のJRも私鉄も始発から、時間を区切って運休しているのがわかった。終日運休している路線も多い。いったい、通勤、通学はもとより、物流にも影響し、パニック状態になるのは、必死だ。どうすればいいのか。
 
日 本の有史以来最大の大地震と巨大津波が襲い、東北地方と北関東の太平洋側は壊滅状態だ。原発爆発事故で電力不足、計画停電で東京首都圏の交通網が完全にマ ヒ。通勤通学だけでなく、水の確保、食料品調達もままならない。誰がこんな地獄絵図よりひどい惨状を想像しただろうか。
 
地震学者さえ、マグニテュード9.0は想定外だったという。
想定した最大でマグニテュード8.2であったとテレビで白状していた。8.2は、9.0100分の1のエネルギーだそうだ。
 
高層建築でも、耐震設計で想定する地震の最大値は、8.2だったそうだから、100倍の9.0の地震が起きれば倒壊の危険があるわけだ。
また、津波についても、今回の最高の高さは、なんと10メートルを超え、ビルの3階まで猛烈な濁流が流れ込んだのは、テレビの映像ですでにご存知の通り。
 
★テレビ報道は生活に役立たず、学者の解説より、役立つ情報を!
 
ご存知のように、連日、テレビ各局はCM抜 きで、地震・津波、原発事故報道だ。が、報道の仕方に問題が大いにある。地震当日から、地震、津波の発生原理を専門家を招き繰り返し解説させている。そん なことよりも役に立つ、30万人がいる避難所情報、孤立している個所などをテレビの機能を発揮して報道すべきだ。原発事故発生以後は、それに原発事故の解 説だ。
 
原発工場から20キロ以内には、突然、避難命令が出されたのだから、市民がどこへ、どうやって避難したらいいのか、自治体の首長、幹部をテレビに出演させて、具体的に案内したらいい。原発事故の原理を聞いても庶民には何の役にもたたない。
 
人 口1万7000人の南三陸町は、1万人が安否確認できていない状態だ。宮城県警本部長は、昨夜、宮城県下の死亡者は1万人を超えると語った。また、1戸以 上の家屋が津波に流された町村がいくつもある。死亡者の数は増える一方だ。そんなときに学者の解説を聞いているより、安否情報、生活関連情報が重要だ。
 
★目黒区の災害対策はどうなっているか?地震当日こうだった!
 
そこで、目黒区の災害対策は、いったいどうなっているのか?
地震発生当日は、深夜過ぎまで、帰宅困難者の行列、クルマの渋滞が目黒通り、駒沢通りで絶えなかったのは、ご存知の通り。
目黒区では、区長、所管の幹部職員、そして議会側からも議長、副議長、各会派の代表、企画総務委員会の正副委員長などが、徹夜で対策本部に詰めた。
 
区では、避難者、帰宅困難者のために、総合庁舎、GTホール、区民センター体育館、緑が丘文化会館、田道ふれあい館、各住区センターを開放し、毛布を1100枚配った。避難者総数は、合計452名だった。幸い事故はなかった。
夜遅く東横線が再開するまでは、中目黒駅、目黒駅、自由が丘駅などは帰宅困難者でいっぱいだった。
 
★「防災行動マニュアル」を点検すると!自分の身は自分で守れるか?
 
目黒区には毎年、改訂版を発行している「目黒区 防災行動マニュアル 震災&風水害 保存版」(A4判、74ページ、カラー印刷)がある。最新版は、平成22年10月発行。区役所の情報サービス・コーナーなどで、無料で配布している。
まだ、お持ちでない方は、区内の避難所などがわかる地図があり、入手しておくといい。
 
青木区長は、このマニュアルの冒頭のあいさつで「この防災行動マニュアルは、災害時にとるべき行動や、区の防災対策などを分かりやすくまとめております。ぜひ、ご家族や地域などでご活用いただき、地域の防災向上に役立てていただければと願っております」と述べている。
そして、マニュアルには「防災の重要ポイント」として、●自分の身は自分で守る。●自分たちのまちは自分たちで守る。●各自で3日分程度の食料・水道を備蓄しましょう」とある。
 
こ の3か条は、一見もっともらしいが、じつはどうじゃない。今回の大地震でわかるように、大地震や大津波になったら、「●自分の身は自分で守る。」ことは、 まったく無理である。「●自分たちのまちは自分たちで守る。」ことも無理だろう。目黒区は、「地震はともかく、大津波の危険はないだろう」と考えることこ そ、危険だ。
 
今回の大津波で、陸前高田市、気仙沼市など多くが、家屋などが跡形もなく、さらわれた。場所によっては、海岸から陸地の奥10キロまでも津波の濁流が押し寄せて、被害が発生した。
目黒区には、目黒川はじめ東京湾の海に流れ込む河川がある。目黒川沿いに立ってみればわかるが、満潮時には川下から川上に流れる逆流現象が起きる。それほど目黒区は海に近く、目黒川には高低の勾配差がないということだ。
 
そして、目黒区は海に近い。中目黒駅から目黒川が海にそそぐ品川埠頭までをネットの地図で調べてみると、せいぜい4キロ弱だ。だから、東京湾に大津波が襲ってくれば、瞬く間に濁流が中目黒までやってきて、大きな被害を発生させることになる。
しかし、マニュアルでは大地震による大津波を想定した対策はまったくない。今年の改訂版には、津波対策を追加すべきである。
 
目 黒区の行政が目黒区の税金を使って作成した「防災行動マニュアル」の「防災の重要ポイント」として、「●自分の身は自分で守る。●自分たちのまちは自分た ちで守る。●各自で3日分程度の食料・水道を備蓄しましょう。」と、地震などの災害から自分を守るのが、あたかも自己責任であるかのごとく強調するのは問 題だ。
 
★いざ地震が発生したときに役立つマニュアルが必要だ!
 
いざ大地震が発生したとき、目黒区民はどうしたらいいのか。マニュアルのそもそもの役割は、そのときに便利で役立つことだ。
確 かに「目黒区の震災対策」という1章が、6ページにわたってある。けれど、内容は「地域の防災対策に取り組んでいます」「災害に強い都市づくりを推進して います」「災害時の主な応急策」など、大まかのことばかりで、突然、大地震の発生で、さあ、どうしようというときに、すぐに役立つ情報はすくない。
 
 
また、今回のような帰宅困難者への案内がない。目黒区を中心にして、どこへ帰るのは、どの道路がいいという地図や徒歩で長時間歩くときの履物や持参品を普段からどう確保しておくか、などきめこまかな配慮だ必要だ。
このマニュアルを持参して非難すれば、「これは便利だ!」というように、改訂しないとならない。それにはサイズがA4判で大き過ぎ、紙質も厚紙でがさばる。
 
★さんま祭りでお世話なっている気仙沼市の大きな被害!
 
さんま祭りでお世話になっている気仙沼市も大打撃を受けた。「東京新聞」の記事を紹介する。
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【東京新聞】
気仙沼の無事祈る
さんま祭の縁 目黒区、情報収集急ぐ
2011313日)
「『目黒のさんま』を支えてくれている気仙沼の皆さん、どうかご無事で」。目黒区は12日、被災地の友好都市・宮城県気仙沼市の人々の無事を祈りながら、情報収集に追われた。
 
古 典落語ゆかりの人気イベント「目黒のさんま祭」の発端は、1996年に全国有数のサンマの水揚げを誇る気仙沼港を擁する気仙沼市の有志が、区側にサンマを 無償で提供してくれたことだった。両区市は2001年に災害時相互援助協定を締結。イベント15周年を迎えた昨年九月は、友好都市協定も結んだ。
 
目黒区広報課は「区として気仙沼市との連絡を昨日から試みているが、なかなか取れていない。大変心配している」と沈痛だ。「目黒のさんま祭は気仙沼の方々のおかげで開けている。早く連絡を取って、支援できれば」と話す。
 
23 区の各区でも、土曜日ながら、大勢の職員が出勤して、対応に当たった。豊島区は防災協定都市の岩手県一関市と栃木県那須烏山市の両市からの要請を受けてこ の日、トラックで飲料水や食料、ブルーシートを緊急物資として届けた。11日から12日にかけて、渋谷駅近くの青山学院大学などで約1万2千人を受け入れ た渋谷区をはじめ、各区が帰宅困難者や避難区民を受け入れた。 
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その後、目黒区と気仙沼市と連絡が取れた。


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