『俺、引きこもってない?』と自問自答するような時もあった2016年秋の北海道。
15日、普段はガラガラ便のはずが、珍しくほぼ満席に驚きながらの搭乗で終わった。
昨年と同じ時期に鮭の遡上を観に出かけた斜里町の来運神社。海水や台風の影響で、魚影はなかった。昨年は天候により乗車出来なかった、丸瀬布公園の蒸気機関車・雨宮21号に乗れる。金華信号場近くの、開拓期に沢山の犠牲を出したタコ部屋労働者の常紋トンネル工事殉職者追悼碑等にも足を延ばせた。11月にしては珍しい大雪とシバレル寒さには驚いたが、新たな出会いもありノンビリと北国旅情も愉しんだ5週間だった。
コムケ湖で写す
初めて見たログハウスの建築現場は、興味津々で愉しい。チェーンソーで丸太を加工することは知っているが、目の辺りにすると大迫力に圧倒される。また、作り過ぎたおでん・豚汁を寒い屋外でフウフウ言いながら食べるのは、不味い味付けでも『美味い!』と感じさせる。
最初はお手伝いを断られたが、いつの間にか仲間に入れて貰う。チョットしたお手伝いだけですが……。ログハウス作りの一部分だが、記録として手順を掲載します。
丸太の皮剥ぎ
工程を全く知らないので、宮大工が使うような治具で皮剥ぎをするのかと思いきや、チェーンソーで枝の節や表面に付いた砂を落としていく。
表面のカンナ掛け
ギューンギューンと響かせながら曲線(反り)カンナで表面を綺麗にする。一面を仕上げたら写真下の治具を丸太下部に当て、丸太をその場で落下させないで回転させる道具。ただ叩くだけだがしっかりと効く。何回か打たせて貰う。
墨付け
丸太を挽き割るための墨付け。無駄なく必要な材を切り出す重要な作業で、墨線を見るとその人の実力が分かると、ビルダーT氏は言う。
チェーンソーでの挽き割り
コツは向こう側の墨線が良く見えるよう、手前側丸太を低くすることだそうな。エンジン音とチップの量が比例して、周囲は大鋸屑だらけになる。
挽いた面のブラッシング
表面の凸凹を取り、ある程度の平面を出す。T氏の技術が高いのだろう。かなり平らな面が現れる。
カンナでの面仕上げ
今度はカンナと水平器を使い、水平面を作る。ログハウスのベース(基礎台?)を作る時は、かなりの精度を出し、その後自動カンナでミリ単位の精度を出すのだそうです。
電動ノコギリ(電ノコ)で、墨線に沿って切り落とします。定規を使わないと中々直線に切るのは難しいのですが、電ノコの治具とノコ刃先の墨線を目標にするそうです。私も切らせて貰いましたが、3m以上の長尺物を切るのは初体験です。
丸太の皮剥~墨付け~挽き割り~自動カンナまで、それなりの時間を要している。ログハウス作りに、大きさに比例して相応の時間と費用が必要なことが良く分かりました。完成した写真を心待ちにしています。
再開した井戸掘りは難航。釜の砂壁が直ぐに崩れてしまい、井戸さらいが中々終わらない井戸掘り作業。雪、悪天、急ぎの仕事等で来られなかったY川さんが作業を再開した。悪戦苦闘しても、揚がってくるのは粘土と売るほどの量の砂。『来年来た時は完成してますから!』。お疲れ様です