
自民党元県議の辞職に伴う西村山郡区県議補選(欠員1、選挙区=河北、大江、朝日、西川四町)は1月22日投開票の結果、日本共産党、民進党、社民党が支援する無所属で前大江町議の松田敏男氏(74・新)が1万210票(得票率53・5%)を獲得し、自民党公認で前朝日町議の新人を1300票余りの差で破り初当選しました。
【写真=初当選した松田氏(中央)と喜びの握手を交わす太田俊男共産党県副委員長(右)、稲毛浩行村山地区委員長(左) 1月22日・大江町】
定数2の同選挙区は長く自民党議員の「独占状態」でしたが、県議選挙で初の野党統一候補が勝利し、風穴をあけました。
今回の県議補選は、阿部賢一元県議が政務活動費を不正に受け取っていた責任を取り辞職したことによるもの。選挙戦は野党統一候補の松田氏と自民公認の阿部正明氏の一騎打ちでした。
日本共産党村山地区委員会(稲毛浩行委員長)と松田氏は1月10日に一致する県政政策を確認し合意。合意内容は安保法制廃止や憲法を守り県政に生かす、県民の命とくらしを守り福祉優先の県政―など5つの柱で構成されています。
松田氏は、吉村美栄子知事と同様にどの党からも推薦を受けない「県民党」の立場で立候補し、「知事とともに農業でしっかり生活できる基盤づくりをすすめる」と訴えました。
共産党は宣伝・組織戦に全力をあげ、「松田候補への一票はクリーンな県政への一票、学校給食費無料の一票、戦争法廃止、憲法守る一票」と訴え、支持を広げました。
吉村知事や舟山康江参院議員(無所属)、渡辺兵吾大江町長(日本共産党推薦)、田宮栄佐美河北町長らが、松田氏を支援。阿部氏は自民党議席の確保に向け鈴木憲和衆院議員(自民・県2区選出)らの支援や公明党の支持を得ましたが、松田氏が接戦を制しました。

【初当選し支持者らと万歳三唱する松田氏(前列左から3人目)。左橋は近藤洋介民進党県連会長 1月22日・大江町】
選挙結果と選挙区内の自治体ごとの得票は次の通り(敬称略)。
当 松田 敏男74無新 10210
阿部 正明57自新 8865
(投票率55・14%)
当 松田 敏男74無新 10210
阿部 正明57自新 8865
(投票率55・14%)
▽松田敏男
[河北町]4081
[西川町]1745
[朝日町]753
[大江町]3631
▽阿部正明
[河北町]2922
[西川町]1323
[朝日町]3546
[大江町]1074