№1 私を丸ごと持ってけ《ダイナ・ワシントン(女性Vo)》

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「All of Me」私の全てを丸ごと持ってけ！

そう想えてならない、強烈に唄いこなす！

この叫び、どうも肌に合ないのです！

 

一句

　“愛の詩　潜む想いを　曲調に”

①『ダイナ！』(55)
《Dinah !/Dinah Washington》
ダイナ・ワシントン(vo)、ジョージ・オールド(ts)、

ハーブ・ゲラー(as)、キーター・ベッツ(b)、

ウィントン・ケリー(p)、ジミー・コブ(ds)。

 

《Herb Geller Blog紹介》

⑥『Gypsy』(59)№6　妻失い！N.Y.進出《ハーブ・ゲラー(as)》 - だらずだらじゃず・本音ジャズ

③『The Gellers』(55)№3　果てるまで！夫婦競演《ハーブ・ゲラー(as)》 - だらずだらじゃず・本音ジャズ

有名な曲「All of Me」(私の全てを捧げる)。
♪～私の心の一部を奪ったのなら、

     私の全てを奪っても、いいんじゃない。

何とも強烈な愛の詞である。
詞の強烈さを、強烈に唄いこなすダイナ。
余りにも、そのまんま過ぎてどうも好まない。
 

堂々と朗々と、静かなる愛の強さで唄わない。
「私の全てを丸ごと持って行け！」てな感じで。

感情の起伏を一揆に解き放つ、高らかに。

まさしく、ダイナ is ダイナミックか。

声を「ぐっ」と絞り、そのまんま張り上げる。
首を絞められた悲鳴のようでもある。
全曲通して、この叫びが耳に届く。
どうも好ましくない・好きになれない、肌に合ない。

名曲を、ストリングス・バックで唄う。
H.ゲラーのアルトがマイルドに間奏を埋める。
ゲラーの優しさとダイナの叫びがアンマッチ。

だが、この優しさがせめてもの救いかも。

どんな曲でも歌いきる、偉大なヴォーカリスト。
と称されるが、この大胆さが私には受入れ難い。
 

　一句

　“愛の詩　潜む想いを　曲調に”

 

ダイナ21歳(24年生)の歌声であるが。

この唄いっぷり・容姿は、もっと熟成感がある。
16歳で活躍したというから、偉大な方ではある。

 

♪～♪ 　｢私の全てを捧げる｣　凄味で迫るダイナの想いをお聴き下さい。