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フィンランド建築・デザイン雑記帳

アールトのランプ、A910を分解掃除する。


ウォールブラケットとしては、このように光が上向きになるように取り付けるのが標準だが、僕の場合、下向きに光が欲しくて、下の写真のような取り付けをしている。



ドイツのサッカーワールドカップで日々の生活パターンがすっかり狂ってしまった。 その後、建築設計の多忙な嵐に飲み込まれてブログ更新を1ヶ月もパスしてしまった。 
さて当雑記帳、休み明け第1弾は、照明器具分解掃除シリーズ、その3です。

今回分解掃除をするのは、ヘルシンキのアルテック(Artek)で10年ほど前に購入したアールトのランプ` A910。
このウォールライト(壁掛け照明器具)の元のモデルは、1950年代にアールトがヘルシンキの国民年金協会 (1953-1956年) を設計していた時期に作成されたもの。
アールトの有名なフロアーランプ A810や A809と同じ構造のウォールブラケットだが、フロアーランプに比べて構造は格段にシンプルで光は柔らかく、エレガント。
アールトの器具にしては価格も手頃で、ヘルシンキでの購入価格は当時日本円で29000円だった。



前回の掃除から5年を経て、かなり汚れてしまったアールトの A910.
木ネジ2本に引っ掛けるようにして壁に取り付けてあったものを、まずは壁から器具を外す。




裏はこんな構造になっている。
コードを通す欠き込みは上と下にあるので、シェードを上向きにも下向きにも選ぶことができる。




裏はこんな構造になっている。




ビスを緩めて蓋をスライドさせるとソケット部分が分解できるが今回、この部分は布で拭くだけとし、いじらない事にした。




ソケット部分とルーバー部分を固定している棒の2本のビスを外すと、ルーバーと本体が別々になる。
ビスの頭を、このように露出させても良しとするところは、フィンランド流。
分かりやすい構造は、分解掃除好きには好都合である。




ルーバー部分とソケット部分が別になった様子。




洗浄は、例によってハンドソープと柔らかなスポンジで傷をつけぬよう綺麗に洗う。
ルーバーの隙間などは柔らかなブラシを使って丹念に汚れを落す。
洗剤洗いの後は、水で洗剤を綺麗に洗い流す。




水洗いの後は、充分に乾かしてから組立。
構造がシンプルなので、分解組立は難なく数分で完了する。
掃除、再組立完了! 汚れが落ちて、再び綺麗な姿になって満足満足!




元通り壁面に取り付けて、分解掃除は目出度く終了。
今回の感想は、いつもながら巧みなデザインに感心! はともかく、この程度の構造なら照明器具は、僕にも創れるぞ・・!というものでした。




ウォールブラケットとしては、このように光が上向きになるように取り付けるのが標準だが、僕の場合、下向きに光が欲しくて、下の写真のような取り付けをしている。






フロアランプ A810
こちらの器具も、マメに掃除をしないとすぐに埃がついてしまう。
分解掃除をする場合、2個のシェードを取り外すのだが、工具は小さな6角レンチで行うので、作業は細かく、スムーズにはいかなくて苦労する。


【写真・撮影】 管理人


「フィンランド建築・デザイン雑記帳」
過去の関連記事「分解掃除シリーズ」

*「アールトのランプ、A 330(ゴールデン・ベル)を分解掃除する」
Mar. 12, 2006

*「ユハ・レイヴィスカの照明器具・・・・・JL 2」
Feb. 03,2006

*「ユハ・レイヴィスカの照明器具 JL 2を分解掃除する」
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