J@Dの備忘録(食べ歩き編)

おっさんの備忘録 食べ歩き編(2023年~)

今日のラーメン(混ぜそばW盛@みなみ)

2023年01月06日 | ラーメン(23区)

今日は晴れのち曇り。今朝は上空に澄んだ暗い空が広がっていて、星が瞬いていた。今朝の気温は-4℃と強い冷え込みの朝となった。冷たい北よりの風が吹いていて、ダウンコートを着ていても身を切るように寒い。張り詰めたような朝の冷気が肌を刺すように感じられた。
今日は通常出勤のため、早朝に家を出た。辺りはシンと静まり返っていて、まるで冷凍庫の中をいるような陽気である。吐く息が白く見えて、LEDの街灯の光が冴えわたるように眩しい。車も少なく、自分の足音だけが響いていた。

日野駅から乗った電車は、ガラガラに空いていたが、新宿駅に近づくにつれて乗客が増してきた。新宿駅に到着すると、構内は行楽客で混みあっている。地下道に入って、職場に向かった。
職場の窓から外を眺めると、上空には薄藍色の空が広がっている。市街地にはオレンジ色の朝日が射しこんで、薄明るくなってきていた。西の地平線付近には澱んだようなガス状の雲が広がっていて、山々の稜線の淡いシルエットと白く冠雪した富士山が見えている。東の地平線付近には薄いヴェールのような雲が広がっていて、赤く染まっていた。

今日は午前中から外出する。日中は上空に青空が広がっているものの、綿を薄く広げたような雲が広がっていて、青空が雲を透かすように見えていた。
今日は二十四節気の小寒である。「寒の入り」とも言われ、これから更に寒さが厳しくなるころとされている。昼間の最高気温は10℃に達しないくらいで湿度が低く、弱い北よりの風が吹いている。薄日が射していて、日射しがほんのりと温かく心地よいものの、カラカラに乾いた風が冷たい鉄のようにヒンヤリと感じられた。

お昼に職場に戻ってくると、夜まで仕事で忙しく、窓の外を眺める余裕は無かった。気が付くと既に時計の針は20時を超えていて、窓の外は暗くなっている。窓から外を見渡すと、街の明かりがまるでクリスマスのイルミネーションのように輝いていた。仕事を終えると、職場を出て帰宅の途につく。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。新宿駅から中央線快速電車に乗ると、思いつきで高円寺駅で下車した。改札を抜けると駅南口に出る。久しぶりに降りた高円寺駅の駅前はどことなく懐かしい感じがした。

駅前のロータリーから南に延びる高南通りを歩いていく。駅から5分ほど歩いていくと高円寺南四丁目交差点にさしかかるが、この交差点を右に折れて高円寺パル商店街までの間の道の中程にある建物の1階に混ぜそば専門店「みなみ」がある。今日はこの店に入ることにした。


店内は入り口から見て左手に厨房があり、厨房を囲むようにカウンター席が7席配されている他、右手に2人掛けのテーブル席が1卓配されている。その手前右手に券売機がある。


券売機につり下げられたアルコール消毒液で手指を消毒すると、食券を購入する。支払いは現金のみのようである。


券売機の脇には麺の量が記載されている。昔なら、麺700gくらいならペロリと平らげたものだが、最近は胃袋も小さくなっている。どうしたものか。


ちなみに「台湾混ぜそば」「カラシビまぜそば」は追いメシ用の少量のライスが付くが、その他のメニューには付かないとのこと。そこで、今回は店の基本メニューである「混ぜそば」を注文することにした。麺の量が茹で上がりで480gある「混ぜそばW盛」と追いメシも兼ねて「チャーシュー丼(塩レモンたれ)」を注文することにした。
購入した食券をカウンターの中にいる店員に渡し、カウンター席に座った。カウンターの上にはコップが並べられていて、その脇に冷水のポットと温かい緑茶の入ったポットが置かれている。その脇には店員が使用するコリアンダーシードのミル機が置かれていた。

コップを1つ手に取ると、冷水のポットから冷水を注いでカウンターテーブル上に置く。テーブルの上には各種調味料の載せられた2段式の金属製卓上棚が置かれていて、その脇にティッシュボックスと箸立てが置かれていた。金属製卓上棚の上段にはラー油とお酢、醤油タレ、特製ソース、楊枝が並べられている。下段には胡麻と胡椒、自家製唐辛子、おろしにんにくが並べられていた。
お冷を飲んでいると、カウンターの中から「混ぜそばW盛」と「チャーシュー丼(塩レモンたれ)」が出された。


大きな逆円錐状の器に盛られた「混ぜそばW盛」は見た目、麺の量が500gも無いように見えるのは目の錯覚だろう。麺は中太麺で、麺の上にはチャーシューが2枚と極太のメンマ、刻みネギ、刻み海苔が載せられている。


「お好みで調味料をかけて食べてください」と言われたが、まずは「混ぜそば」を純粋に楽しんでみることにした。丼の底には秘伝の醤油だれが溜まっている。麺をたれに絡ませるように、何度もよくかき混ぜると、麺を食べた。
この店の麺は北海道で栽培、収穫、製粉までの全てを行った「道産子」という国産銘柄を100%使用した中力粉を使用しているとのこと。製麺時に小麦粉と水を混合する際、全体の僅か0.25%の量だけ卵白を加えているとのことである。ちなみに店内の貼り紙を見ると、卵白は茹であがった麺の表面に張りを与え、歯切れが良くなるとのことが記載されていた。

良くかき混ぜて茶色に染まった麺を食べる。もちもちとした食感の麺は、表面にとろみがあって、小麦の風味に醤油だれの旨味がしっかりと絡まって、食べ応えのある麺である。見た目は500gもないとたかをくくっていたが、実際に麺をかき混ぜるとかなり量があることに気づかされる。ツルンとした喉越しで歯切れがよく、つるつると食べてしまった。
若干赤みがかかっているチャーシューは豚もも肉を真空低温調理で提供しているとのこと。ハムのような食感で脂身が少なく、厚さが薄いものの大きくて歯応えがある。脂身はツルンと甘く、赤身は柔らかい食感だが、歯応えも感じられて、肉の味が濃くて美味しい。極太のメンマは麺の食感に負けないくらいの歯応えで、まぜそばにアクセントを与えている。

ここで、混ぜそばに調味料を入れる。ラー油を丼に2周ほどかけると特製ソースをたっぷりとかけた。この特製ソースはマヨネーズをベースにすりおろし林檎や若干の唐辛子、出汁が入っているとのこと。更におろしにんにくをたっぷりと麺の上に載せた。
ちなみにその他の調味料では唐辛子は店オリジナルの調味料に仕上げているとのこと。壺の中をみると、細かく砕いた唐辛子をねっとりと仕上げている。これもまた美味しそうだ。醤油タレは味濃いめ用のタレとのことで、しょっぱいとのこと。

調味料を入れた混ぜそばを再びよくかき混ぜて麺を食べる。マヨネーズの優しい甘さにニンニクのパンチの効いた味わいが美味しい。林檎や出汁の甘さにラー油の辛みがアクセントになっている。刻みネギのシャキシャキとした食感が歯応えのアクセントになっていて、箸がもうどうにも止まらない。気が付けば、丼は空になっていた。
食べてみると、W盛でもあっけなかった。やはり直感を信じてトリプル盛にしておけば良かったか、と思いつつも、続いて「チャーシュー丼(塩レモンたれ)」を食べる。

「チャーシュー丼(塩レモンたれ)」はお碗にライスを盛り、「混ぜそば」と同じ低温調理のチャーシューの小片が6切れが載せられていて、刻みネギが散らされている。胡麻や胡椒がその上から振りかけられていた。


丼をかきこむ。小さな肉塊のようなチャーシューは歯応えがあるものの柔らかく、ジューシーで美味しい。塩レモンの味わいが肉の味わいを強調しているかのようである。ネギはシャキシャキとした食感にジューシーな歯応えで、肉の食感にアクセントを添えている。胡麻の香ばしい風味と胡椒の味わいが丼に変化を与えている。
チャーシューが無くなって、ご飯が半分くらいにまで減ったところで、お碗に残ったご飯を「混ぜそば」の丼に入れた。丼の底に溜まっていたソースとご飯をよくかき混ぜ、更にこれに醤油タレを少量と特製ソース、おろしニンニクを入れてよくかき混ぜると、ライスをかきこむ。

丼の底に溜まっていたソースがご飯に全て絡めとられて、口の中に入ってきた。さまざまな旨味が混然一体となって喉の奥に吸い込まれていく。気が付けば、丼はあっという間に空になっていた。
コップに残った冷水を飲み干すと、空になったコップに温かい緑茶を注いで、食後の余韻を楽しむ。美味かった。腹も満たされた気分である。

緑茶を飲み干すと、席を立って店を出た。「混ぜそば」を食べて温かくなった体に冷たい夜風が気持ちいい。もと来た道を辿るように駅に戻ると、中央線下りホームに上った。やがて、ホームに滑り込んできた電車に乗って、帰宅の途につく。
日野駅に到着すると、電車を降りて改札を抜けた。駅西側にあるロータリーの前に出て空を見上げると、上空には雲が広がっていて天頂の一隅がぼうっと明るく光っている。時折雲を透かして明るく光る丸い月がその姿を現した。周囲に人がいないのを確認してマスクを外し、深呼吸をすると、冷たい空気が肺に満たされて、鼻の奥がツンと痛い程である。北よりの風が吹いていて、コートの襟元や隙間から冷たい空気が染みこんでくるようだ。

急いで家に帰ると、熱い風呂に入って一週間の疲れを癒やす。既に時計の針は日付変更線を越えていた。


コメント    この記事についてブログを書く
« 今日のケーキ(オレンジのシ... | トップ | 今日のケーキ(アーモンドミ... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。